前場に注目すべき3つのポイント~トランプ氏による相互関税の内容を見極め~

市況
2025年2月10日 8時54分

10日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■トランプ氏による相互関税の内容を見極め

■三菱地所、3Q営業利益 32.5%増 1944億円

■前場の注目材料:宿泊税課す自治体急増、コロナ禍明け、観光客復調背景

■トランプ氏による相互関税の内容を見極め

10日の日本株市場は、売り先行で始まった後は、こう着感が強まりそうだ。7日の米国市場は、NYダウが444ドル安、ナスダックは268ポイント安だった。1月の米雇用統計は、非農業部門雇用者数が予想を下回ったが、失業率が改善し、平均賃金が予想を上回った。2月のミシガン大消費者信頼感指数の期待インフレ率の上昇を受け、インフレ再燃が警戒されたほか、トランプ大統領が相互関税を来週発表すると述べたことを受け、貿易摩擦の深刻化懸念に売りが強まった。シカゴ日経225先物は大阪比465円安の38375円。円相場は1ドル=151円50銭台で推移している。

日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、売り先行で始まることになりそうだ。日米首脳会談は一定の成果があったとするものの、ポジティブ視した動きは限られよう。一方で、トランプ氏による相互関税の内容を見極めたいとする模様眺めムードは強く、先週の下げに対するリバウンド機運は高まりづらい。反対に日経225先物はナイトセッションで一時38350円まで下落しており、終値では支持線として意識される200日線を割り込んでいる。同線が抵抗線として機能されるようだと、下へのバイアスが強まる可能性もありそうだ。

また、明日は建国記念の日の祝日で休場になるため、ポジションを傾けにくいところであるほか、今週は決算ピークで1700社ほど予定されていることも様子見姿勢に向かわせやすい。短期的な売買が中心になりやすく、決算を手掛かりとした個別対応に向かわせよう。また、日本製鉄<5401>の動向に関心が集まりやすい一方で、関税の対象となる自動車株には戻り待ち狙いの売りが入りやすいと考えられる。

なお、7日の取引終了後に決算を発表したところでは、三菱地所<8802>、シャープ<6753>、日清粉G<2002>、マブチモーター<6592>、太陽誘電<6976>、大平洋金<5541>、ホシデン<6804>、エクシオG<1951>、長府製<5946>、JIA<7172>などが注目されそうだ。

■三菱地所、3Q営業利益 32.5%増 1944億円

三菱地所<8802>が発表した2025年3月期第3四半期業績は、営業収益が前年同期比13.1%増の1兆479億1900万円、営業利益は同32.5%増の1944億7800万円だった。インカム・キャピタルゲインともに、全社通期予想に向けて順調に進捗。国内では安定したマーケットを活かし、キャピタルゲイン増加。加えて仲介事業が好調に推移している。

■前場の注目材料

・米原油先物は上昇(71.00、+0.39)

・活発な自社株買い

・東証による企業価値向上の要請

・宿泊税課す自治体急増、コロナ禍明け、観光客復調背景(9日、朝日1面)

・首相、対米投資1兆ドル表明、日米首脳会談(9日、産経1面)

・トランプ氏、日鉄と協議へ、USスチール「投資」巡り(9日、東京2面)

・露GDP過去最高、昨年、軍需けん引、312兆円(9日、毎日4面)

・露、ドネツク要衝制圧、ウクライナ、物流支障か

☆前場のイベントスケジュール

<国内>

・08:50 12月経常収支:(予想:+1兆3742億円11月:+3兆3525億円)

<海外>

・特になし

《ST》

提供:フィスコ

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