話題株ピックアップ【昼刊】:丹青社、伊藤忠、三菱UFJ
■丹青社 <9743> 1,050円 +150 円 (+16.7%) ストップ高 11:30現在 東証プライム 上昇率2位
丹青社<9743>はストップ高。17日取引終了後、26年1月期連結業績予想について売上高を前期比6.7%増の980億円、営業利益を同16.6%増の60億円と発表した。営業利益は6期ぶりに最高益を更新する見通し。配当予想も前期比15円増の60円とした。これを好感した買いが集まっている。緩やかな景気回復を背景に需要が堅調に推移すると見込む。訪日客の増加に伴うインバウンド関連施設の設備投資の拡大も追い風になるとみている。同時に発表した25年1月期決算は売上高が前の期比13.1%増の918億5800万円、営業利益が同32.5%増の51億4700万円だった。
■全国保証 <7164> 5,991円 +306 円 (+5.4%) 11:30現在 東証プライム 上昇率8位
17日に業績修正を発表。「今期経常を2%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も12円増額」が好感された。
全国保証 <7164> [東証P] が3月17日大引け後(15:45)に業績・配当修正を発表。25年3月期の連結経常利益を従来予想の432億円→440億円(前期は415億円)に1.9%上方修正し、増益率が3.9%増→5.8%増に拡大し、従来の13期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。
■伊藤忠商事 <8001> 7,216円 +271 円 (+3.9%) 11:30現在
総合商社株が一斉高に買われている。米著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイ<BRK.B>の子会社ナショナル・インデムニティー・カンパニーが17日付で関東財務局に提出した変更報告書で、5大商社株の保有割合が増加したことが判明。バフェット氏が先月公表した「株主への手紙」を受け、株式市場では商社株買い増しへの思惑が高まっていたが、今回正式に明らかになったことで改めて好感する動きが出ている。伊藤忠商事<8001>が8.53%(従来7.47%)、三菱商事<8058>が9.67%(同8.31%)、三井物産<8031>が9.82%(同8.09%)、住友商事<8053>が9.29%(同8.23%)、丸紅<8002>が9.30%(同8.30%)。いずれも保有目的は「純投資」で、報告義務発生日は3月10日。
■百十四銀行 <8386> 3,675円 +120 円 (+3.4%) 11:30現在
百十四銀行<8386>が5日続伸し、昨年来高値を更新した。17日の取引終了後、野村ホールディングス<8604>傘下の野村証券と、金融商品仲介業務での包括的業務提携に関し基本合意書を締結したと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。香川県を地盤とする百十四の公社債・投資信託の窓販業務、一部の登録金融機関業務に関する顧客口座を野村が承継する。野村は百十四から承継した顧客口座や、野村の高松支店の顧客口座に関する金融商品仲介業務を百十四に委託。両社で良質なコンサルティングと多様な商品・サービスを提供していく。新体制の開始は27年3月期中を予定する。
■三菱UFJ <8306> 2,095.5円 +65.5 円 (+3.2%) 11:30現在
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が5連騰で連日の最高値と気を吐いている。19日までの日程で行われる日銀金融政策決定会合では利上げが見送られる公算が大きいものの、これについては織り込み済みでここ最近の物価上昇などを背景に早晩日銀は利上げを迫られるとの見方が根強い。14日に発表された春闘の集計結果でも賃上げ率の平均が5.46%と昨年の同時期から上昇しており、これも金利上昇要因となる。国内長期金利の上昇で運用環境が改善するとの見方が株価の押し上げ要因となっている。同社をはじめメガバンク各社は25年3月期に続き26年3月期も経常利益は過去最高を更新するとの見方が支配的で、買いを後押ししている。
■ローム <6963> 1,642円 +38.5 円 (+2.4%) 11:30現在
ローム<6963>が3日続伸している。この日、モーターなどの産業機器をはじめ、あらゆる機器でセンシングデータを活用した故障予兆検知や劣化予測を可能にするAI機能搭載マイコンを開発したと発表しており、好材料視されている。今回開発した「ML63Q253x-NNNxx」「ML63Q255x-NNNxx」は、クラウドやネットワークに依存せず、マイコン単体で学習と推論を単体で実現する業界初のマイコン。FAセンサ、モーター、バッテリー、電動工具、住宅設備・家電機器、ロボットなどのほか、故障予兆検知が要求される機器や動作停止しては困る機器、予測精度の向上を必要としている機器などに適応可能としている。
■明星工業 <1976> 1,289円 +29 円 (+2.3%) 11:30現在
明星工業<1976>が7日続伸している。17日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、イギリスに本拠を置く投資会社ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンドとその共同保有者による株式保有割合が6.37%から8.33%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いが入っているようだ。保有目的は、投資及び経営陣に対する経営の助言並びに状況に応じて重要提案行為などを行うこととしており、報告義務発生日は3月10日となっている。
■ギフトホールディングス <9279> 3,020円 -675 円 (-18.3%) 11:30現在 東証プライム 下落率トップ
ギフトホールディングス<9279>は大幅安。17日取引終了後に24年11月~25年1月期連結決算を発表し、売上高は前年同期比24.9%増の85億400万円、営業利益は同14.7%減の7億7400万円だった。積極的な出店を行った一方、それに伴う一過性の費用が先行した。キャベツや米などの想定外のコスト増加も響いた。通期で増収増益を見込んでいるだけに、第1四半期時点での減益がネガティブ視されている。
■東電HD <9501> 434.7円 -25.1 円 (-5.5%) 11:30現在 東証プライム 下落率4位
17日に業績修正を発表。「非開示だった今期経常は41%減益へ」が嫌気された。
東京電力ホールディングス <9501> [東証P] が3月17日大引け後(19:00)に非開示だった業績見通しを発表。25年3月期の業績予想は連結経常利益が前期比41.5%減の2490億円に落ち込む見通しと発表した。
■エス・サイエンス <5721> 57円 +27 円 (+90.0%) 一時ストップ高 11:30現在
エス・サイエンス<5721>が一時ストップ高に買われた。17日の取引終了後、新たな事業として暗号資産投資事業を始めると発表し、これを材料視した買いが入ったようだ。今年7月に始める予定。円建て資産だけでなく、インフレヘッジや価値保存資産としてのビットコインを組み入れ、財務健全性の向上を図ることを目的とする。
■フライト <3753> 276円 +54 円 (+24.3%) 11:30現在
フライトソリューションズ<3753>が急反発している。同社は17日取引終了後、キャッシュレスもマイナンバーカードの読み取りも可能な決済装置「Incredist Premium 3(インクレディスト・プレミアム・スリー)」の本格量産を開始すると発表。これが材料視されているようだ。同モデルは、岩崎通信機(東京都杉並区)による完全国内製造で、25日から月次生産数3000台を目標にスタート。最終的には5000台まで引き上げられるように生産能力を高め、市場への安定供給を目指すとしている。
■tripla <5136> 2,085円 +400 円 (+23.7%) ストップ高 11:30現在
tripla<5136>が急反発しストップ高の2085円に買われている。17日の取引終了後、25年10月期の連結業績予想について、売上高を25億8200万円から27億7000万円(前期比48.3%増)へ、営業利益を4億3800万円から5億2800万円(同95.7%増)へ、最終利益を3億400万円から4億300万円(同92.5%増)へ上方修正したことが好感されている。日本法人のtripla Bookの従量収益が計画より大きく上振れたことで、第1四半期(24年11月~25年1月)利益が上期の従来予想を上回って着地したことに加えて、2月の実績及び足もとのビジネスの進捗を考慮したとしている。同時に発表した第1四半期決算は、売上高6億4200万円(前年同期比86.6%増)、営業利益1億2500万円(前年同期収支均衡)、最終利益1億1400万円(同500万円の赤字)だった。
■アーキテクツ <6085> 530円 +80 円 (+17.8%) ストップ高 11:30現在
アーキテクツ・スタジオ・ジャパン<6085>がストップ高。17日の取引終了後、4月10日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表したことが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げることで株式の流動性の向上と投資家層の更なる拡大を図ることが目的という。同時に、マンション開発などに関する実績とノウハウ、幅広いネットワークを持つ不動産会社のトルネードジャパン(大阪市西区)の株式の51%を取得し子会社化したと発表した。中期経営計画で掲げた「プロジェクト受注」の推進を図るのが狙いで、取得価額は5500万円。なお、25年3月期業績への影響は軽微としている。
■ザインエレクトロニクス <6769> 1,041円 +150 円 (+16.8%) ストップ高 11:30現在
ザインエレクトロニクス<6769>が急騰。同社はきょう、AI光コンピューティング向け光半導体技術「ZERO EYE SKEW」の開発に成功したと発表しており、これが材料視されているようだ。「ZERO EYE SKEW」は、消費電力の大きい光通信用DSP(デジタルシグナルプロセッサー:デジタル処理のための回路)を不要とするための光半導体のコア技術。同社は同技術を3月30日から4月3日に米サンフランシスコで開催される世界最大の光通信技術展に出展し、早期のユースケース実現に向けた営業活動を行うとともに、AI光コンピューティング関連企業との協業につなげるとしている。
■アセンテック <3565> 1,239円 +130 円 (+11.7%) 11:30現在
アセンテック<3565>が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は17日取引終了後、26年1月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比99.3%増の17億3000万円としていることや、期末一括配当計画を前期比5円増配の20円としていることが好感されているようだ。売上高は同16.5%増の170億円を見込む。サイバーセキュリティー脅威の高まりに加え、ウインドウズ10のサポート終了が迫ってきていることから、各業界での仮想デスクトップの需要が引き続き堅調に推移するとみている。
■アウンコンサルティング <2459> 240円 +50 円 (+26.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
アウンコンサルティング<2459>が急騰。同社はSEOコンサルティングを手掛け、多言語や海外向けで優位性を持っており、国内ではインバウンドプロモーション支援ビジネスやアウトバーンマーケティングなどにも展開する。17日取引終了後、アリババ<BABA>の日本法人とビジネスマッチング契約を締結したことを発表した。これを材料視する形で投資資金を呼び込んでいる。株価が低位で個人投資家などの短期筋が参戦しやすく、出来高流動性にも富んでいるほか、テクニカル的に日足チャートは三角もち合いが煮詰まったタイミングにあり、上値期待を増幅させている。
●ストップ高銘柄
アウンコンサルティング <2459> 240円 +50 円 (+26.3%) ストップ高買い気配 11:30現在
など、5銘柄
●ストップ安銘柄
学びエイド <184A> 437円 -100 円 (-18.6%) ストップ安売り気配 11:30現在
以上、1銘柄
株探ニュース