話題株ピックアップ【夕刊】(1):WNIウェザ、ノート、住友鉱
■ウェザーニューズ <4825> 4,065円 +350 円 (+9.4%) 本日終値 東証プライム 上昇率5位
ウェザーニューズ<4825>は急反騰。26日の取引終了後、26年5月期第2四半期累計(6~11月)の連結決算を開示した。売上高は121億3300万円(前年同期比4.5%増)、営業利益が22億6800万円(同35.3%増)だった。売上高及び各段階利益で11月中間期としての過去最高となった。あわせて、3月1日を効力発生日として1株を2株に分割すると発表。また、今期の年間配当に関して、記念配当を上乗せして配当性向100%を目安に実施する予定だと公表した。好業績と株主還元に前向きな姿勢を評価した買いが集まっている。アプリ・SNSのユーザー数の増加に伴いサブスクリプションと広告による売り上げが増えたほか、法人向けはエネルギー市場に加え、建設・物流・工場などの新市場での拡販が進行。費用面では販促費が縮小し大幅増益に寄与した。記念配当は現時点で具体的な金額は未定であるものの、通期業績予想を鑑みた試算では株式分割後ベースで30~35円となると見込む。
■ラサ工業 <4022> 6,620円 +450 円 (+7.3%) 本日終値 東証プライム 上昇率7位
ラサ工業<4022>は続急伸で年初来高値更新。同社は化成品を軸に機械や電子材料を手掛けるが、半導体向け高純度リン酸を収益の主柱とし、世界トップの商品シェアを有する。特にアジア市場を主要テリトリーとし、半導体受託生産世界首位のTSMC<TSM>にはトップサプライヤーとして大きく貢献している。業績も好調で前期の3割増益に続き、26年3月期も前期比8%増の51億円と伸びが続く見通しだが、増額修正観測も出ている。米国ではエヌビディア<NVDA>が戻り足を鮮明とするなどAI・半導体関連株への悲観的な論調が弱まっており、半導体材料のニッチトップ銘柄であるラサ工にも追い風となっている。
■note <5243> 1,698円 +100 円 (+6.3%) 本日終値
note<5243>が4連騰。上値のポイントとして意識される11月26日に形成した1800円の戻り高値奪回が視界に入ってきた。個人(クリエイター)がコンテンツを投稿・販売するCtoCプラットフォームの運営を主力展開し、既に会員登録数は1000万人を上回り、公開コンテンツも6400万件超に及ぶなど、クリエイタープラットフォームとして群を抜く実績を誇る。法人向けプラットフォームでも受注は増勢にある。業績面も利益はまだ低水準とはいえ成長路線に乗っており、米グーグルの最新AIモデルで高性能低コストの「Gemini(ジェミニ)3」が世界的に注目されるなか、同社はグーグルとの資本・業務提携関係にあることで関連有力株としての思惑を内包している。また、高市政権下での国策の流れにも乗る。経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が実施する生成AI開発を推進するプロジェクト「GENIAC(ジーニアック)」に事業が採択されたことにより、生成AI時代の新たなコンテンツ流通のエコシステム(BtoBやBtoCにおける共存共栄を前提とした連携)の実現で活躍が期待されている。
■住友金属鉱山 <5713> 6,675円 +254 円 (+4.0%) 本日終値
住友金属鉱山<5713>が続伸し、上場来高値を更新した。DOWAホールディングス<5714>や三菱マテリアル<5711>も値を上げ、非鉄株が連日の買い人気となった。26日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、2月限が前日比49.9ドル高の1トロイオンス=4552.7ドルに上昇した。一時4584.0ドルまで上昇し最高値をつけた。米国の追加利下げ期待が強まるなか、金利のつかない資産である金が見直されている。米国とベネズエラの緊張関係が高まっていることも、金の買い要因に働いている。また、銅価格も最高値圏にあることも非鉄株への追い風となっている。
■サンコール <5985> 933円 +31 円 (+3.4%) 本日終値
サンコール<5985>が大幅反発。29日付の日刊工業新聞が「サンコールは過電流を瞬時に遮断する安全装置と一体型のトリガー機能付き電流センサーを開発した」と報じ、材料視されたようだ。記事によると、開発したのは過電流の発生を20マイクロ秒以下の速度で感知し、安全装置に遮断信号を出力するセンサー。バッテリーの劣化や事故などによる火災発生の防止を目的とする。電気自動車(EV)やエネルギー貯蔵装置(ESS)といった高電圧機器向けで需要を見込むとしている。
■小林製薬 <4967> 5,463円 +109 円 (+2.0%) 本日終値
小林製薬<4967>が3日続伸。前週末26日の取引終了後、アクティビストとして知られる香港の投資ファンドのオアシス・マネジメントが小林製薬の株式を買い増していたことが明らかになった。オアシスによる小林製薬株の議決権ベースでの保有割合が10.63%から13.74%に上昇した。筆頭株主に浮上することとなり、思惑視されたようだ。同日に提出された変更報告書によると、オアシスの保有目的はポートフォリオ投資及び重要提案行為。報告義務発生日は22日となっている。
■マネーフォワード <3994> 4,692円 +89 円 (+1.9%) 本日終値
マネーフォワード<3994>は5日続伸。前週末26日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、米投資運用会社のバリューアクト・キャピタルと共同保有者の株式保有割合が5.62%から9.53%に上昇したことが判明し、これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は純投資及び経営陣への助言または状況に応じて重要提案行為を行うこととしており、報告義務発生日は12月23日となっている。
■ウイン・パートナーズ <3183> 1,350円 +24 円 (+1.8%) 本日終値
ウイン・パートナーズ<3183>が3日続伸。前週末26日の取引終了後に、北海道を中心に医療機器販売業を展開するプラステンメディカル(北海道函館市)の全株式を26年1月1日付で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。プラステンメディカルは北海道エリアで事業展開する連結子会社ウイン・インターナショナルと地理的補完関係にあり、子会社化により北海道エリアの更なる顧客基盤強化及び事業規模拡大に貢献すると見込む。取得価額は非開示。なお、同件が26年3月期業績に与える影響は軽微としている。
■オークワ <8217> 848円 +15 円 (+1.8%) 本日終値
オークワ<8217>は反発。前週末26日取引終了後、第3四半期累計(2月21日~11月20日)連結決算を発表。売上高は1864億4200万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は6億2500万円(同4.9倍)だった。商品戦略や販売促進施策が奏功したほか、子会社の外食事業などが伸びた。あわせて株主優待制度の変更を発表した。現行制度に新たに最低保有期間(1年以上)の条件を設定した上で、長期(3年以上)にわたり継続保有する株主の優待内容を拡充するという。
■やまみ <2820> 4,775円 +75 円 (+1.6%) 本日終値
やまみ<2820>が反発。前週末26日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、英ロンドンに本拠を置く投資顧問会社ゼナーアセットマネジメントの株式保有割合が5.35%から6.46%に上昇したことが判明しており、これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は「投資を主な目的とするが、状況に応じて運営及び資本の効率化に向けて、発行者の経営陣との意見交換や重要提案行為などを行う場合がある」としており、報告義務発生日は12月19日となっている。
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株探ニュース