話題株ピックアップ【夕刊】(1):稀元素、ローツェ、アドテスト
■第一稀元素化学工業 <4082> 2,130円 +400 円 (+23.1%) ストップ高 本日終値 東証プライム 上昇率2位
第一稀元素化学工業<4082>がストップ高。株価は前週半ばのストップ高を起点に4営業日でほぼ倍化した。電材向けジルコニウム化合剤の大手だが、中国のレアアース輸出規制の思惑が警戒されるなかで同社はレアアースを使用しないセラミクス材料の開発に成功していることから、投資資金攻勢の背景となっている。昨年来貸株市場を経由した空売りが高水準だったこともあって、ショートカバーによる浮揚力も働きやすい。また、レアアース関連の先駆である東洋エンジニアリング<6330>もストップ高を演じた。東洋エンジは、海洋研究開発機構の委託で深海底からレアアース泥を回収するシステム開発に携わっていることが材料視されている。このほか「都市鉱山」から独自技術により貴金属回収を手掛ける事業を手掛けるアサカ理研<5724>も、レアメタル・レアアースのリサイクルに関する研究開発を積極推進していることを手掛かりに買い人気を際立たせている。
■ローツェ <6323> 2,875円 +341.5 円 (+13.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位
ローツェ<6323>が続騰し、昨年来高値を更新した。同社は前営業日となる9日の取引終了後、26年2月期第3四半期累計(3~11月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比5.9%増の944億8300万円、経常利益は同12.7%減の233億7500万円となった。9カ月間では経常減益となったものの、直近3カ月間の9~11月期で経常利益は42%の大幅増益となり、評価されたようだ。中間期と比較して第3四半期累計の為替差損は縮小した。通期業績予想は据え置いたものの、第4四半期以降、来期に向け半導体製造工程向けの主要搬送装置の受注や売り上げは増加する見込みだとしている。
■アドバンテスト <6857> 21,985円 +1,730 円 (+8.5%) 本日終値
アドバンテスト<6857>が急動意、マドを開けて5日移動平均線を跳び越え約2カ月ぶりに2万2000円台に乗せた。また、東京エレクトロン<8035>やディスコ<6146>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連の主力銘柄は軒並み投資資金の攻勢が顕著だ。高市早苗首相が衆院解散の検討に入ったことが明らかとなり、これを好感する形で日経平均は先物主導で急浮上する展開となっており、指数寄与度の大きいアドテストや東エレクなどを中心に半導体セクターはリスクオンの象徴として買いを呼び込んでいる。米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が週明けに史上最高値を更新しており、これも東京市場に追い風となっている。
■ヤマト <1967> 2,325円 +166 円 (+7.7%) 本日終値
ヤマト<1967>が3連騰し昨年来高値を更新した。前週末9日の取引終了後に関東財務局に提出された大量保有報告書で、投資運用会社fundnote(東京都港区)による株式保有割合が5.10%と、新たに5%を超えたことが判明。これを受けて需給思惑的な買いが入ったようだ。保有目的は投資信託の信託財産の運用のための保有。ただし、受益者の利益を保全するために「重要提案行使を行う」に変更する場合があるとしており、報告義務発生日は昨年12月30日となっている。
■トヨタ自動車 <7203> 3,641円 +253 円 (+7.5%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>が続伸したほか、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて買い優勢。高市早苗首相が衆院解散を検討していることが明らかとなり、これに伴い選挙後の積極財政への思惑が高まったことで、外国為替市場では急速に円安方向に振れている。自動車セクターは対ドル1円の円安で営業利益500億円の押し上げ効果が試算されるトヨタを筆頭に、輸出セクターの中でも為替感応度が高く、円安による輸出採算向上への期待が株価を後押しする格好となった。トヨタは2025年に6年連続で世界販売台数トップを堅持したことが明らかとなったこともあり、今月6日につけた昨年来高値3504円奪回を果たした。
■双日 <2768> 5,625円 +360 円 (+6.8%) 本日終値
双日<2768>は大幅高で上場来高値更新。中国がレアアースの対日輸出規制を強化する姿勢を示すなか、株式市場では代替調達に取り組む企業や、これに絡んでビジネスチャンスが広がりそうな企業が幅広く物色されている。こうしたなか、双日は昨年10月、同社が出融資するオーストラリア企業からレアアースの輸入を開始したと発表。関連銘柄との位置づけで買いを呼び込んだようだ。大手を中心に鉱物資源分野に展開する各商社の間では調達先の多様化に向けた動きが広がっている。同じく昨年には丸紅<8002>がオーストラリアにおけるレアアースを含む重要鉱物の原料生産プロジェクトの開発調査に参加すると発表。岩谷産業<8088>はエネルギー・金属鉱物資源機構との共同設立会社を通じて、フランスのレアアース製錬事業に出融資し、日本向け長期契約を締結したことを明らかにした。
■乃村工藝社 <9716> 1,408円 +90 円 (+6.8%) 本日終値
乃村工藝社<9716>が3日ぶりに急反発し、2020年1月以来、およそ6年ぶりの高値圏に浮上した。同社は前営業日となる9日の取引終了後、26年2月期の連結業績予想の上方修正を発表しており、好感されたようだ。今期の売上高予想は従来の見通しから30億円増額して1630億円(前期比8.5%増)、最終利益予想は6億5000万円増額して91億5000万円(同35.4%増)に引き上げた。大阪・関西万博でのパビリオンの制作による博覧会・イベント関連での売り上げに加え、海外ブランド店舗を手掛ける専門店関連などで引き続き売り上げが堅調に推移していることなどを踏まえた。期末一括配当予想は2円増額し42円(前期は32円)に見直した。
■東京計器 <7721> 6,800円 +430 円 (+6.8%) 本日終値
東京計器<7721>は大幅高。SMBC日興証券が9日付で投資評価「1(アウトパフォーム)」を据え置いた上で、目標株価を5200円から7200円へ引き上げた。26年3月期第2四半期決算とその後の取材などを反映したという。防衛関連事業の売り上げ・利益水準が次に引きあがるのは29年3月期とみており、次期防衛力整備計画の議論の行方に注目したいとした。
■技研製作所 <6289> 2,132円 +108 円 (+5.3%) 本日終値
技研製作所<6289>は大幅高。8日に続き再び昨年来高値を更新した。前週末9日取引終了後、第1四半期(25年9~11月)連結決算を発表。売上高は75億6200万円(前年同期比36.7%増)、営業利益は11億4800万円(同78.0%増)だった。国土強靱化を背景とした底堅い公共投資や、民間投資の持ち直しなどが追い風になった。
■東京精密 <7729> 12,380円 +620 円 (+5.3%) 本日終値
東京精密<7729>が大幅続伸し昨年来高値を更新した。引き続き半導体製造装置関連の一角として人気化していることに加えて、この日は9日の取引終了後に関東財務局に提出された変更報告書で、米投資運用会社ティー・ロウ・プライス社の日本法人ティー・ロウ・プライス・ジャパンと共同保有者による保有割合が5.11%から6.53%に上昇したことが判明しており、需給思惑的な買いも入ったようだ。保有目的は純投資としており、報告義務発生日は昨年12月31日となっている。
株探ニュース