【村瀬智一が斬る!深層マーケット】需給調整のハイテクから内需、ディフェンシブ系にシフト(訂正)
「需給調整のハイテクから内需、ディフェンシブ系にシフト」
●日経平均は初の5万8000円に乗せる
2月8日の衆議院選挙では自民党が単独過半数を獲得する大勝を演じた。高市政権による積極財政への期待が高まるなか、日経平均株価は週明け9日に2110円高、翌10日は1286円高と急伸。祝日明けの12日は小反落したものの、一時5万8015円まで上値を伸ばし初の5万8000円乗せを果たした。連日の4ケタ上昇により水準を大きく切り上げたことで、レバレッジ型ETF(上場投資信託)のヘッジ対応の買いが入ったほか、選挙を前に積極的な売買を手控えていた海外投資家による資金流入が一気に強まったとみられる。
ただ、5万8000円乗せでいったん達成感が意識されてか利益確定の売りも出やすく、週後半は軟調な展開となった。3月の日銀金融政策決定会合を巡り追加利上げ観測が浮上するなか、為替市場では1ドル=152円台前半まで円高に振れる場面もみられた。加えて、米国ではAI(人工知能)関連ベンチャーのアンソロピックが開発した最新AIモデルが既存のソフトウェア企業などの脅威になるとの見方が広がり、ソフトウェアや大型ハイテク株の持ち高を圧縮する動きが強まっている。
決算発表が一巡することで、改めてハイテク株を見直す動きが入る可能性はありそうだ。しかし、当面はハイテク株の需給調整が意識されて、内需、ディフェンシブ系に資金がシフトしやすい需給状況を想定しておきたい。
●活躍が期待される「注目5銘柄」
◆MIRARTHホールディングス <8897> [東証P]
1次取得者向け分譲マンション開発を核とする不動産デベロッパー。旧タカラレーベン。2月9日に発表した2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結営業利益は前年同期比27.7%増の32億200万円だった。通期引渡予定戸数の2820戸(前期は2200戸)に対し契約戸数は2468戸(同2242戸)と堅調に推移している。株価は決算発表翌日の10日に上値抵抗線として意識されていた25日移動平均線をクリアし、リバウンド基調を強めている。52週線も捉えてきており、トレンドの本格転換が期待される。
◆宮地エンジニアリンググループ <3431> [東証P]
施工力に定評のある橋梁・鉄骨大手。2月10日に発表した2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結営業利益は前年同期比54.5%減の33億8700万円で着地した。前年同期の大規模更新・保全関連の集中工事が剥落した影響などによるものだが、昨年11月には通期の営業利益を従来予想の40億円から47億円(前期比48.7%減)に上方修正している。高市政権が推し進める国土強靱化を背景に社会インフラ関連としての見直しが期待される。株価は2月9日につけた2040円を戻り高値に調整しているが、25日線割れから収束をみせる75日・200日線に接近してきており、両線を支持線としたリバウンド狙いのタイミングとなるか注目される。
◆JMDC <4483> [東証P]
健康保険組合から収集した医療データを匿名化し製薬・保険会社等に提供。2月5日に発表した2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結営業利益は前年同期比37.1%増の77億6700万円だった。取引先健康保険組合等の数が前年同期比で増加し、利活用先である製薬企業・保険会社の1顧客あたりの年間取引額も堅調に推移している。医療DX(デジタルトランスフォーメーション)関連としてのテーマ性を有する。株価は昨年11月4日につけた4950円から調整していたが、2月6日の直近安値3170円をボトムにリバウンドを強めてきており、25日線を支持線に変えてきた。
◆関東電化工業 <4047> [東証P]
古河系。半導体用特殊ガスやリチウムイオン電池の電解質である「六フッ化リン酸リチウム」を展開。2月13日引け後に決算を発表。2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比13.9%増の35億900万円で着地。併せて、通期の同利益を従来予想の35億円から53億円(前期比17.6%増)に上方修正し、一転して増益を見込む。精密化学品の売上が想定を上回って推移している。株価は上向きで推移する25日線を支持線としたトレンドを形成。週末13日は1449円まで買われた後は、決算発表を引け後に控えて利食いに押されたが、再動意に期待したい。
◆レック <7874> [東証P]
水だけで汚れを落とす「激落ちくん」、害虫駆除剤「バルサン」などを手掛ける日用品メーカー。2月13日に決算を発表。2026年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結営業利益は前年同期比71.2%増の40億6600万円で着地。併せて通期の営業利益を従来予想の38億円から45億円(前期比65.8%増)に上方修正した。キャラクター関連を中心とした新製品の発売・既存製品の改廃などによりプロダクトミックスが想定以上に改善しているほか、コスト削減策が順調に進捗している。株価は1月29日につけた1000円を安値にリバウンドをみせ、直近で上値抵抗線として機能していた25日・75日線を上抜いてきている。
2026年2月13日 記 (次回は2月28日に更新予定)
株探ニュース