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富田隆弥の【CHART CLUB】 無理をせず、好機を待つ

市況
2026年3月14日 10時00分

「無理をせず、好機を待つ」

◆イラン戦争という暗雲が世界のマーケットを覆っている。3月9日に国際原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物価格が、1バレル=119ドル台と3年9カ月ぶりの水準に上昇し、NYダウは一時4万6615ドルまで急落した。この事態に対し、トランプ米大統領は「イランへの攻撃はほぼ完了した」と主張。戦争の早期終結をほのめかしたことで、原油先物は一時81ドル台に下落し、同日のNYダウは239ドル高と反発して終えた。

◆だが、当然ながら戦争には相手国がある。相互関税の混乱時のようにトランプ大統領の発言だけでマーケットをコントロールできるかは疑問だ。12日にイランの最高指導者モジタバ師は声明で「ホルムズ海峡の封鎖」と「米軍事基地への攻撃」を宣言し、マーケットは戦争の長期化と原油高騰のリスクを払拭できずにいる。

◆NYダウは9日に200日移動平均線(11日時点4万6414ドル)を下値に切り返したが、日足チャートはすでに25日線と75日線を割り込んでおり、ここ1年間の上昇基調に終止符を打った形だ。少なくとも75日線を奪回するまでは、先安懸念がつきまとう状況にある。

◆日本経済にとって原油高と円安は大きなダメージとなる。日経平均株価は4日に25日線を割り込み「陰転」を示唆。9日には2892円安と歴代3位の下げ幅を記録した。75日線に差し掛かっていったん反発したものの、割り込んだ25日線(12日時点5万6208円)には届かず、アヤ戻しにとどまっている。イラン情勢を踏まえると、二段下げのリスクが残ることは否めない。

◆お彼岸を迎える来週は重要イベントが目白押しで、17~18日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、18~19日に日銀金融政策決定会合と欧州中央銀行(ECB)理事会、そして19日には日米首脳会談が予定されている。通常であれば日米の金融政策が注目されるところだが、いまはイラン戦争の行方が最大の焦点だ。マーケットは「終戦」の兆しがいつ訪れるか、かたずをのんで見守っている。

◆個別株の足取りが重くなり、需給の悪化(シコリ)が上値を押さえる懸念も浮上してきた。3月は、華々しく急騰した1月、2月の後に迎えた年度末の相場でもあり、前回紹介したように需給面では厳しい時期にあたる。それだけに個別株投資では無理をせず、「好機」を待つのも一策と思われる。

(3月12日 記、原則毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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