利益成長“青天井”銘柄リスト【総集編】第1弾 33社選出 <成長株特集>
本特集では、4月下旬から5月中旬までの決算発表集中期間に配信した「利益成長“青天井”銘柄リスト」を、“全期間”を対象に再構成した総集編をお届けします。今回は総集編の第1弾として、時価総額5000億円以上の銘柄を対象に、26年1-3月期に四半期ベースの過去最高益を更新し、かつ今期も最高益を見込む、いわゆる利益が“青天井”状況にある銘柄をリストアップした。
下表では、本決算月にかかわらず、26年1-3月期に経常利益が全四半期ベースの過去最高益を更新した銘柄をピックアップ。さらに、会社側が今期(通期計画)も過去最高益見通しを示している33社を選び出し、1-3月期の過去最高益に対する上振れ率が大きい順に記した。
上振れ率トップとなったのは、古河電気工業 <5801> [東証P]。26年1-3月期(第4四半期)の経常利益は351億円(前年同期比2.8倍)と過去最高だった直前の25年10-12月期実績を73.3%上回って着地。光ファイバーケーブルをはじめとするデータセンター関連製品の販売が好調だった。続く27年3月期の同利益は前期比31.8%増の1000億円と2期連続で過去最高益を更新する計画だ。また、株主還元方針としてDOE(株主資本配当率)3.5%を導入したほか、6月末時点の株主を対象に1→10の株式分割を実施すると発表。これを受けて、株価は5月27日に上場来高値6万2410円まで上昇する場面があった。
4位に入った電線最大手の住友電気工業 <5802> [東証P]もデータセンター向けの光ケーブルや光配線製品などの販売が拡大し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は前年同期比38.8%増の1548億円と2四半期連続の過去最高益を達成した。27年3月期の同利益は前期比0.2%増の4320億円と4期連続の最高益更新を目指す。古河電と同様に、株式分割(6月末割当、4分割)の実施も発表しており、株価は3日に上場来高値1万4850円まで上値を伸ばしている。
2位のアドバンテスト <6857> [東証P]は1-3月期(第4四半期)の税引き前利益が1723億円と従来の過去最高益を42.0%上回って着地した。AI(人工知能)関連の高性能半導体向けテスタ需要の大幅な拡大を追い風に、SoC(システム・オン・チップ)半導体検査装置の販売が大きく伸びた。同時に発表した27年3月期の同利益は前期比21.7%増の6290億円と3期連続で過去最高益を更新する見通しだ。
3位にリスト入りしたアシックス <7936> [東証P]の1-3月期(第1四半期)は、売上高2702億円(前年同期比29.7%増)、経常利益587億円(同35.5%増)といずれも過去最高を更新した。日常用スニーカーを展開する「スポーツスタイル」部門が欧米で好調だったほか、高級ブランド「オニツカタイガー」はインバウンド需要が旺盛な日本を中心に販売を大きく伸ばした。26年12月期の同利益は前期比18.5%増の1650億円と5期連続の最高益更新を見込む。
5位にリストアップされた大手重電メーカーの富士電機 <6504> [東証P]は、エネルギー事業で蓄電システムや変電機器、電源機器の受注が増加したほか、データセンター向け電源システムが好調だった。また、インダストリー事業のITソリューション分野における文教向け大口案件なども寄与し、1-3月期(第4四半期)の経常利益は前年同期比29.2%増の651億円と8四半期ぶりに過去最高益を更新した。27年3月期の同利益は前期比2.6%増の1430億円と6期連続の最高益更新を狙う。併せて、発行済み株式数(自己株式を除く)の1.7%にあたる250万株または210億円を上限とする自社株買いの実施を発表したことも評価され、株価は5月26日に上場来高値1万7800円まで駆け上がった。
9位のDOWAホールディングス <5714> [東証P]は、1-3月期(第4四半期)の経常利益が前年同期比3.6倍の323億円と19四半期ぶりに過去最高益を塗り替えた。金属加工部門で自動車関連やAIサーバー向け伸銅品の引き合いが旺盛だった。また、製錬部門におけるデリバティブ評価損益の好転に加え、金属価格の上昇によって海外亜鉛鉱山の持ち分法投資利益が増加したことも利益を大きく押し上げた。27年3月期の同利益は前期比47.3%増の800億円と5期ぶりに過去最高益を更新する計画だ。
選出リストには、世界的なAIへの積極投資に伴う需要を取り込んだ企業が目立つ。装置メーカーでは、半導体工場向けの超純水供給・水処理設備を手掛ける栗田工業 <6370> [東証P]とオルガノ <6368> [東証P]、半導体製造装置の東京精密 <7729> [東証P]とSCREENホールディングス <7735> [東証P]がランクインした。
また、FUJI <6134> [東証P]は主力の電子部品実装ロボット、日東紡績 <3110> [東証P]は高機能スペシャルガラスがAIサーバー向けの旺盛な需要を捉えたほか、データセンターの建設ラッシュが追い風となる、きんでん <1944> [東証P]、関電工 <1942> [東証P]、エクシオグループ <1951> [東証P]といった設備工事大手もリスト入りしている。
┌─ 四半期 経常利益 ─┐ ┌── 通期 経常利益 ──┐ 予想
コード 銘柄名 上振れ率 1-3月 過去最高 上振れ率 今期予想 過去最高 PER
<5801> 古河電 73.3 35101 20256 31.8 100000 75858 42.1
<6857> アドテスト 42.0 172371 121357 21.7 629000 516720 41.7 *
<7936> アシックス 28.1 58775 45874 18.5 165000 139295 28.5
<5802> 住友電 28.0 154815 120943 0.2 432000 431274 31.7
<6504> 富士電機 27.2 65104 51183 2.6 143000 139310 21.3
<1944> きんでん 25.8 38643 30717 1.6 96000 94493 18.7
<7013> IHI 22.1 66516 54484 24.0 230000 185490 16.5 *
<1942> 関電工 15.4 24658 21374 6.5 90500 84981 17.9
<5714> DOWA 14.7 32381 28222 5.2 80000 76073 10.4
<3289> 東急不HD 14.7 57360 50024 8.9 161000 147803 9.2
<6370> 栗田工 14.0 18150 15926 3.2 60000 58160 22.7 *
<6134> FUJI 13.8 11212 9851 41.6 44300 31291 20.6
<7729> 東京精 12.7 13108 11628 13.3 40000 35297 26.0
<3774> IIJ 11.9 10611 9482 5.0 37000 35242 22.9 *
<8331> 千葉銀 10.7 39101 35319 11.2 154300 138815 15.4
<9962> ミスミG 7.4 15681 14603 6.5 55900 52500 26.5
<3231> 野村不HD 7.0 54708 51142 0.2 125000 124807 8.9
<7012> 川重 5.9 56658 53498 1.0 147000 145530 22.0 *
<4732> USS 4.9 16154 15395 2.0 61800 60590 20.0
<4403> 日油 4.5 15848 15160 1.3 51000 50366 15.3
<2702> マクドナルド 4.5 17004 16277 4.7 54500 52051 28.4
<3626> TIS 4.4 20804 19920 5.9 81000 76511 12.5
<5838> 楽天銀 4.4 27985 26818 12.2 115622 103091 10.6
<7735> スクリン 4.1 45477 43691 8.5 150000 138265 21.7
<2327> NSSOL 3.9 13475 12963 6.7 48300 45286 19.8 *
<7182> ゆうちょ銀 3.7 207616 200208 25.8 955000 759150 17.1
<3110> 日東紡 3.5 6299 6086 20.7 26000 21544 43.4
<1951> エクシオG 3.3 23333 22593 3.4 54500 52723 16.2
<3064> モノタロウ 2.1 13031 12757 14.6 52789 46057 25.6
<6368> オルガノ 1.5 11881 11700 4.9 40000 38130 23.5
<7747> 朝日インテク 1.4 13064 12887 44.4 42688 29563 32.8
<4901> 富士フイルム 1.0 104439 103447 2.3 375000 366629 15.1 *
<4091> 日本酸素HD 0.0 46771 46754 8.0 191000 176786 18.5 *
※2025年4月以降に上場した企業と今期見通しを開示していない企業は除いた。四半期の過去最高益は原則、四半期決算の開示が本格化した2003年4-6月期以降の業績に基づいたものです。
※過去最高益は同一会計基準内が対象。「*」は国際会計基準、米国会計基準を採用する銘柄。
株探ニュース