EU、ロシア支援の1600社に制裁科す計画
EUは、ロシアのウクライナ侵攻を支援する企業を対象に、過去最多となる1600社超を制裁リストへ追加する方針を固めた。ブルームバーグが関係者の話として伝えた。対象企業の年間売上高は合計200億ドル、従業員数は26万5000人規模に上る。全加盟国の承認を得て発動されれば、侵攻開始以降のEU制裁対象企業数は約50%増加する見通し。
今回の措置は、ロシアの経済減速や戦況の変化を好機と捉え、プーチン大統領への圧力を強めて和平交渉のテーブルに着かせることを狙う。ロシア政府が2026年の成長見通しを引き下げる一方、米国のトランプ政権もウクライナ防空支援を強化するなど、同国を取り巻く環境は変化を見せている。さらに独仏英などの欧州主要国は、ゼレンスキー大統領と連携した交渉再開の模索や、非公式な連絡ルートの構築を進めている。
しかし、制裁の実効性や採択に向けたハードルは小さくない。今回の制裁案は欧州対外活動庁(EEAS)が軍需関連企業を個別指定する形を取っており、石油や金融部門を直接狙った過去の措置に比べれば経済的打撃は限定的とされる。
また、自国経済への影響を懸念する加盟国との調整も難航が予想される。先の第21弾制裁でも、ギリシャの反対によるロシア産液化天然ガス(LNG)積み替え制限の縮小や、一部諸国による水産物輸入禁止案の撤回など骨抜きが目立った。こうした事態を避けるため、EU当局は十分な検討期間を設け、10月の外相理事会での採択を目指す考えだ。
依然として主導権を巡る攻防は激しさを増している。ロシア側は停戦がウクライナの再軍備に繋がると反発し、領土割譲を要求するなど頑なな姿勢を崩していない。現地での攻撃応酬も激化する中、EUが結束を維持し有効な圧力を掛けられるかが焦点となる。
株探ニュース