スペースX、決算受け10%安 AI事業への設備投資が想定以上に膨らむ=米国株個別
(NY時間09:38)(日本時間22:38)
スペ-スX<SPCX> 111.99(-13.34 -10.64%)
スペースX<SPCX>が大幅安。前日引け後にIPO後初となる4-6月期決算(第2四半期)を発表し、売上高が予想を上回った。AI、宇宙、コネクティビティ各部門とも予想を上回っている。EBITDAも予想を上回った。ただ、スターリンクの契約者数、ロケット打ち上げ回数、打ち上げ能力は予想を下回った。
一方、第2四半期の設備投資は184億ドルと、第1四半期の101億ドルから大幅に増加。AI事業への投資が想定以上に膨らんだことが主因。ただ、全体の予想よりは下回っている。
同社株は、IPO後の変動やAI関連株の調整を背景に急落し、ピーク時から時価総額は1兆ドル超減少。これに伴い、マスク氏も世界初の資産1兆ドル保有者の座を失った。さらに、市場では今週後半に1000億ドル超相当の株式が初めて売却可能となるロックアップ解除を控えており、一段の売り圧力への警戒感も高まっている。
各アナリストの見解は以下の通り
◆同社が年内残りの四半期も第2四半期と同程度の設備投資を計画していることから、われわれの従来予想に加え、下期の設備投資は約180億ドル上振れすることになると指摘。また、今後12-18カ月の市場予想は小幅ながら上方修正されるだろうとの見方を示した。
◆決算内容は良好だったものの、株価下落はロックアップ解除と設備投資負担への懸念が背景にある。その上で、利益率改善は非常に力強く、市場予想は確実に引き上げられるだろう。
◆今回の決算を前向きに評価。売上高、利益ともに市場予想を上回り、同社が短期的な業績目標を達成できるとの投資家の期待を高める内容だった。
◆売上高とEBITDAは非常に良好な内容の一方、AI事業への積極投資により、キャッシュフローはかなり厳しい内容。また、現在の時価総額の大部分はAI事業への期待によって支えられていると分析。さらに、AI企業xAIが、アンソロピックおよびグーグルと締結したクラウドインフラ契約には、比較的容易に契約を解除できる条項が含まれていることも、潜在的なリスク要因。
(4-6月・第2四半期)
・1株損益:0.09ドルの赤字(予想:0.24ドルの赤字)
・売上高:78.0億ドル(予想:68.1億ドル)
AI部門:25.6億ドル(予想:20.8億ドル)
宇宙事業:9.62億ドル(予想:8.74億ドル)
コネクティビティ:42.9億ドル(予想:38.8億ドル)
・EBITDA(調整後):35.0億ドル(予想:20.0億ドル)
・受注残高:475億ドル
・スターリンク契約者数:1200万人(予想:1219万人)
・ロケット打ち上げ回数:38回(予想:43回)
・打ち上げ能力:485トン(予想:580.9トン)
・設備投資:183.7億ドル(予想:185.8億ドル)
・研究開発費:35.5億ドル(予想:43.9億ドル)
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース