ボーイング、決算受け下落 民間航空機部門の赤字が予想以上に拡大=米国株個別
(NY時間10:06)(日本時間23:06)
ボーイング<BA> 184.10(-4.22 -2.24%)
ボーイング<BA>が下落。取引開始前に7-9月期決算(第3四半期)を発表し、売上高は予想を上回ったものの1株損益の赤字が予想以上だった。フリーキャッシュフロー(FCF)は予想を上回った。民間航空機部門の赤字が予想以上に拡大した。増産に向けた費用が重しとなっている。航空機の納入が伸び悩む一方、将来の増産に向けた支出が増加したことが響いた。
ただ、前年同期には開発が遅れている大型旅客機「777-9」のプログラムに関連して49億ドルの費用を計上しており、それと比べると赤字幅は大幅に縮小。
一方、防衛・宇宙部門の利益は増加。世界的な防衛支出の拡大を背景に事業量が増加したほか、20年以上に渡って共同保有してきた研究施設の売却も寄与した。
民間航空機部門と防衛・宇宙部門の業績が対照的となったことは、オルトバーグCEOらが経営再建を進める上で直面する課題の複雑さを浮き彫りにしている。同社は過去10年間に、複数の死亡事故を含む品質・安全問題に見舞われ、財務基盤が大きく傷ついた。
同社は、大型旅客機「777-9」の納入を来年開始する方針を改めて示した。当初計画から約6年遅れとなる。また、主力の単通路機「737MAX」の生産拡大も進める。オルトバーグCEOは従業員向けメッセージで「今後に向けて期待は高まっており、それは当然のことだ」と述べた。
その上で「われわれの事業基盤は1年前より強固になったが、受注残の消化、企業文化の強化、日々の業務改善に向けてなお多くの課題が残っている」と説明した。
アナリストは「FCFが今回の決算の最大の注目点だった」と評価。今回の好結果によって、会社側が示している通期のFCF10億ー30億ドルの目標達成がより現実的になったと指摘している。同社は9月に、航空機納入の低迷を受けてFCFが20億ドルに届かない可能性があると警告していた。なお、27年のFCF見通しは示さなかった。
(7-9月期・第3四半期)
・1株損益(コア):0.34ドルの赤字(予想:0.21ドルの赤字)
・売上高:241.9億ドル(予想:238.5億ドル)
民間航空機:107.2億ドル 3.4%減(予想:109.4億ドル)
防衛・宇宙・セキュリティ:79.4億ドル 15%増(予想:74.1億ドル)
グローバル・サービス:55.7億ドル 3.8%増(予想:54.7億ドル)
・民間航空機部門営業損益:6.97億ドルの赤字(予想:3.61億ドルの赤字)
・防衛・宇宙・セキュリティ部門営業利益:4.92億ドル(予想:2.44億ドル)
・グローバル・サービス部門営業利益:10.2億ドル(予想:9.84億ドル)
・FCF(調整後):4.64億ドル(予想:3.25億ドル)
・受注残高:7450億ドル
MINKABU PRESS編集部 野沢卓美
株探ニュース