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【通貨】定期的な会計監査を約束するステーブルコイン登場【フィスコ・アルトコインニュース】


マルタを拠点とするステーブルコイン(価格安定型仮想通貨)の発行体Stasisが、同社の発行するユーロと価格ペッグされたコインを含めて会計会企業BDOマルタから四半期毎と年1回の会計監査を受けることを明らかにした。

同社では、ユーロと1対1で価格をペッグさせたEURSというステーブルコインを発行している。このコインが、価値の根源であり裏付けとなるコインの発行数と同額のユーロを保有しているということを監査によって証明することを意図している。

この背景には、米ドルとのペッグをうたう仮想通貨テザー(Tether、USDT)が価値の裏付けとなる同額の米ドルを保有しているのかという疑惑が仮想通貨界で大きく取り沙汰されているという点がある。テザーは今年10月、ペッグしていたはずの米ドル価格との価格乖離が起こってしまった。

テザーを発行するテザー社は、疑惑を払拭するために十分な資産担保を保有していることを証明する定期的な監査を実施すると約束しているものの、まだ実現できていない。11月にはテザー社が十分な預金をもっているとする取引先銀行の証明書を公開したものの、その信頼性がどの程度であるかという点についてはいくつかの監査機関などから疑問の声が出ている。

テザーへの信頼が低下する中で、テザー以外にも複数のステーブルコインが登場している。こうしたコインの信頼性証明がどのように実施されていくかについては、今後も動向が注目される。

《SI》

 提供:フィスコ

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