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【経済】NYの視点:今週の注目:ジャクソンホール、パウエルFRB議長、7月FOMC議事録


投資家や投機家の持ち高を示す週次統計で、円の買い持ち高は2016年来で最高となった。市場が円の買い持ちに傾斜したため、円上昇の余地が狭まった可能性がある。

世界経済が景気後退入りするとの警戒感が強まる中、引き続き各国の債券動向、米国の長短金利差に注目が集まる。また、世界の中銀が相次いで金融緩和に転じる中、各国中銀総裁が集まる米連邦準備制度理事会(FRB)の年次シンポジウムに注目。カンザスシティー連銀は22-24日にワイオミング州ジャクソンホールで年次シンポジウムを開催。成長減速への対処として協調策が決定されるとの期待も根強い。

先週の米国債相場は2年債と10年債の利回りが一時2007年以降初めて逆転したため、米国経済が近く景気後退入りするとの脅威がひろがった。米国30年債利回りは過去最低を記録。また、ドイツの4-6月期国内総生産(GDP)がほぼ2年ぶりマイナス成長に落ち込み、ユーロ圏最大の経済も景気後退入りするとの警戒感にドイツ連邦10年債利回りも過去最低を記録した。

米国では米連邦準備制度理事会(FRB)が9月連邦公開市場委員会(FOMC)前に緊急会合を開催し、50ベーシスポイントの利下げに踏み切るとの見方も浮上。ただ、「急速な事態の悪化」を容認するような緊急利下げは、かえって市場にマイナスに反映すると、懐疑的見方も少なくない。FRBはほぼ10年ぶりの利下げを決定した7月開催分のFOMC議事録を公表する。次回9月会合での追加利下げの可能性や利下げ幅などを見極める。7月FOMCの利下げ決定には2名のメンバーが反対したが、そのひとりローゼングレン・ボストン連銀総裁、経済に関してブルーンバーグインタビューが予定されている。カンザスシティ連銀総裁のジョージ総裁も経済が依然堅調だとして利下げに反対した。

■今週の主な注目イベント

●米国
19日:ローゼングレン・ボストン連銀総裁、経済に関してブルーンバーグインタビュー
21日:米連邦準備制度理事会(FRB)は7月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録公表
22-24日:ジャクソンホール年次シンポジウム
23日:パウエル議長がジャクソンホールで演説

●ユーロ圏
19日:ユーロ圏7月消費者物価指数(CPI)コア:予想前年比+0.9%(6月+0.9%)
20日:コンテ上院で演説、信任投票へ
22日:8月消費者信頼感:予想-7.0(7月?6.6)
●地政学的リスク
香港
インド・パキスタン
ベネズエラ
北朝鮮:
イラン

《CS》

 提供:フィスコ

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