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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ライオン、日経レバ、国際石開帝石

ライオン <日足> 「株探」多機能チャートより
■ライオン <4912>  1,849円  +63 円 (+3.5%)  本日終値
 ライオン<4912>が9日ぶりに反発。2月28日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を310億円から395億円(前期比32.4%増)へ、純利益を210億円から270億円(同31.3%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は3550億円(同2.2%増)の従来見通しを据え置いたものの、本社として利用する土地を譲渡することに伴い、譲渡益約100億円が発生することなどが利益を押し上げるとしている。

■JMDC <4483>  4,570円  +145 円 (+3.3%)  本日終値
 JMDC<4483>が急反発し一時、前週末比555円(12.5%)高の4980円に買われた。2月28日の取引終了後、医療機関・薬局・介護データベース「SCUEL(スクエル)」を提供するミーカンパニー(東京都新宿区)の全株式を取得し子会社化したと発表しており、これが好感された。今回の子会社化は、顧客である製薬会社に対してSCUELを提供することで、データベースラインアップの拡充を図るのが目的。また、JMDCが保有するレセプト・健診・DPCなどの構造化データに、SCUELの医療機関や医療従事者のオープンデータを掛け合わせてミーカンパニーの持つBI(ビジネス・インテリジェンス)サービスに搭載することで、医療機関、製薬会社、保険会社及びアカデミアなどに対して新たなサービスを創出することができると判断したという。なお、取得価額は10億5900万円。業績に与える影響は軽微としている。

■科研製薬 <4521>  5,390円  +150 円 (+2.9%)  本日終値
 科研製薬<4521>が後場一段高。同社はきょう、香港での導出先であるメインライフ社が爪白癬治療剤「Jublia」(日本販売名はクレナフィン)の販売を開始したと発表。これが買い手掛かりとなったようだ。同社とメインライフ社は、18年10月に同剤の香港・マカオでの独占的な開発及び販売の権利について、同社がメインライフ社に供与する契約を締結。メインライフ社は19年10月に香港の衛生署から販売承認を取得していた。

■キョーリン <4569>  2,221円  +59 円 (+2.7%)  本日終値
 キョーリン製薬ホールディングス<4569>が反発。わずか15分程度で新型コロナウイルスに感染しているかが分かる装置「ジーンソック」を手掛けているが、政府は医療現場への導入を急ぎ、公的医療保険の適用対象にする方針を示しており、同社は新型肺炎関連の有力株として急浮上している。

■日経レバ <1570>  18,090円  +460 円 (+2.6%)  本日終値
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が朝安後に切り返しフシ目の1万8000円台を回復した。日経平均株価に連動するETFで価格変動率が2倍に設定されており、全体相場のボラティリティが高まる場面では個人投資家を中心とした短期資金の物色ターゲットとなりやすい。きょうは、朝方はリスクオフムードの強いなか、日経平均は大きく下げて始まったが、その後に日銀が緊急で「国債現先買いオペ(公開市場操作)」を通知、緩和的政策のアナウンスを契機に先物主導で一気に買い戻されプラス圏に切り返した。連動する形で日経レバも大きく切り返す展開に。日経レバ上下の変動幅は900円を超えた。

■OBARA GROUP <6877>  2,950円  +60 円 (+2.1%)  本日終値
 OBARA GROUP<6877>は朝安スタートも切り返す。2月28日の取引終了後、20年9月期の連結業績予想について、売上高を480億円から440億円(前期比14.9%減)へ、営業利益を84億円から69億円(同28.3%減)へ、純利益を60億円から49億円(同34.5%減)へ下方修正したが、株価は直近で下値模索の展開にあり、アク抜け感から下値には買いが入ったようだ。新型コロナウイルス感染症の広がりにより、中国をはじめとする各国取引先の設備投資及び生産活動の動向が不透明となったことが要因としている。

■みらかホールディングス <4544>  2,703円  +18 円 (+0.7%)  本日終値
 みらかホールディングス<4544>は朝安スタートも切り返しプラス圏。正午ごろ、子会社富士レビオが日本医療研究開発機構(AMED)の「新型コロナウイルス(COVID-19)の診断法開発に資する研究」における「迅速診断キットの基盤的研究開発」に参画し、新型コロナウイルスの検査試薬の開発を開始したと発表しており、これが好材料視された。富士レビオの主力製品である全自動化学発光酵素免疫測定システム「ルミパルス」シリーズ及び迅速診断キット「エスプライン」シリーズの両プラットフォームで開発を行うという。遺伝子検査(PCR)と比較して、簡便かつ短時間で検査結果を得ることができ、また医療現場に近いところで検査が可能になるとしており、早期治療に貢献するとしている。

■国際石油開発帝石 <1605>  934.4円  +1.5 円 (+0.2%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>が6日ぶりに反発。朝方は値を下げたが、前週末までの下落で値頃感も台頭するなか下値には買いが流入し、株価はプラス圏に浮上した。28日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比2.33ドル安の1バレル44.76ドルに下落。新型肺炎の影響で世界経済の低迷が懸念され、WTI価格は足もとで急落している。

■三菱UFJ <8306>  526.4円  -5.5 円 (-1.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが続落歩調。世界的にリスク回避ムードが強いなか、米国では10年債利回りが28日に1.1%台と過去最低を記録した。これを受け米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガンなど大手金融機関が軒並み値を下げた。東京市場でも米国事業における運用環境の悪化を嫌気してメガバンクは下値を探る展開を余儀なくされている。

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