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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ189ドル高、早期の金融引き締め懸念が後退

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ189ドル高、早期の金融引き締め懸念が後退

米国株式市場は上昇。ダウ平均は189.42ドル高の33015.37ドル、ナスダックは53.64ポイント高の13525.20で取引を終了した。長期金利の上昇を受けて、景気循環株を中心に買いが広がり、ダウは寄り付き後、上昇。注目となっていた連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)は市場の予想通り政策金利の据え置きを決定したほか、2023年までゼロ金利を据え置く可能性を示唆したため早期の金融引き締めへの警戒感が後退し、上昇幅を拡大した。また、長期金利の上昇が一段落したため、ナスダック総合指数は下落から上昇に転じた。セクター別では、自動車・自動車部品が上昇した一方で、公益事業が下落。

銀行のJPモルガン(JPM)やバンク・オブ・アメリカ(BAC)は金利高が収益拡大に繋がるとの見通しに、上昇した。住宅建設会社のレナー(LEN)は予想を上回った四半期決算が好感され大幅上昇。エンターティンメントのウォルト・ディズニー(DIS)はカリフォルニア州のディズニーランド・リゾートの営業を4月30日から再開すると発表し、業績回復期待に上昇した。ファーストフードチェーンを運営するマクドナルド(MCD)はアナリストの投資判断引き上げが好感され、上昇。一方、配車サービスのウーバーテクノロジー(UBER)は英国の運転手を賃金や有給休暇が取得可能な労働者として扱う方針を発表し、収益圧迫への懸念が浮上し、下落した。

パウエル議長は、いくつかの資産価格に関し「高い」との認識を示した。



■NY為替:米国の早期利上げ観測後退でドル売り優勢

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円33銭まで上昇後、108円75銭まで反落し、108円86銭で引けた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合結果判明前にドル買いが優勢となったが、FOMCは政策金利の据え置きを決定し、FOMC予測の中央値は2023年末までの金利据え置きを示唆していることから、金利上昇H一段落し、ドル売りが優勢となった。

ユーロ・ドルは1.1891ドルから1.1985ドルまで上昇して1.1982ドルで引けた。フランスの経済規制強化や、ドイツの経済成長率見通し引き下げが嫌気されたが、FOMC結果を受けてユーロ買い・ドル売りが強まった。ユーロ・円は129円85銭から130円45銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.3851ドルまで下落後、1.3971ドルまで上昇した。ドル・スイスは0.9296フランまで上昇後、0.9214フランまで下落した。



■NY原油:小幅続落で64.63ドル、利食い売りが強まる

NY原油先物5月限は、小幅続落(NYMEX原油5月限終値:64.63 ↓0.23)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物5月限は、前営業日比-0.23ドルの64.63ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは63.64ドル-65.40ドル。アジア市場で65.40ドルまで買われたが、利食い売りが強まり、まもなく反落。ニューヨーク市場で63.64ドルまで下落したが、押し目買いが入ったことで下げ幅は縮小した。米金融緩和策の長期継続が予想されたことで通常取引終了後の時間外取引では、一時64.79ドルまで戻す場面もあった。



■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 37.95ドル +0.31ドル(+0.82%)
モルガン・スタンレー(MS) 83.86ドル +1.32ドル(+1.60%)
ゴールドマン・サックス(GS)344.95ドル +3.24ドル(+0.95%)
インテル(INTC) 65.78ドル +1.00ドル(+1.54%)
アップル(AAPL) 124.76ドル -0.81ドル(-0.65%)
アルファベット(GOOG) 2091.08ドル -1.44ドル(-0.07%)
フェイスブック(FB) 284.01ドル +4.73ドル(+1.69%)
キャタピラー(CAT) 233.63ドル +7.17ドル(+3.17%)
アルコア(AA) 31.81ドル +2.29ドル(+7.76%)
ウォルマート(WMT) 132.28ドル -1.11ドル(-0.83%)
《ST》

 提供:フィスコ

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