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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万9200円近辺での底堅さを見極め


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29270 -300 (-1.01%)
TOPIX先物 1936.0 -18.0 (-0.92%)
シカゴ先物 29270 -300
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 10日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。根強い景気回復期待を背景に、相対的に割高感が強いハイテク株の保有を減らし、景気敏感株にシフトする動きが続くなか、シティによる投資判断の引き下げを受けたフェイスブックとアルファベットの急落によって、この流れが加速。ナスダックは2.5%超の下落となり、75日移動平均線を明確に割り込んでいる。また、NYダウは一時300ドルを超える上昇から節目の3万5000ドルに乗せて最高値を更新したものの、ハイテク株の売りに押されて下落に転じた。S&P業種別指数は自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、メディア、テクノロジー・ハード・機器が下落する一方、家庭用品・パーソナル用品、公益事業、電気通信サービスが上昇。 

 シカゴ先物清算値は日中大阪比300円安の2万9270円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比40円安の2万9530円で始まり、その後は2万9490円~2万9560円辺りでのレンジ推移が続いた。しかし、米国市場の取引開始後に軟化すると、引けにかけて下落幅を拡大。一時2万9240円まで下落する場面が見られており、2万9270円で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、ギャプダウンでのスタートが見込まれる。フェイスブックが4%を超える下落となるなどクオリティ株が急落したほか、SOX指数は構成銘柄全てが下落。グロースからバリューへのシフトが加速したことにより、指数インパクトの大きい値がさ株への下落インパクトは強まろう。ナイトセッションで日経225先物が節目の2万9500円をキープできなかったこともあり、短期筋の売り仕掛け的な動きから下へのバイアスが強まりやすい。ただし、足元では2万9200円~2万9500円辺りでのレンジ推移を見せていたこともあり、2万9200円近辺での底堅さを見せるかが焦点だ。

 また、NT倍率は先物中心限月で15.00倍~15.20倍辺りでの保ち合いレンジを継続。バリューシフトによってレンジ下限に接近する展開が見込まれるものの、明確にレンジを下放れてくる動きを見極めたいところである。なお、VIX指数は7日の17.00割れから19.66に上昇しているが、上値抵抗として意識されている75日移動平均線は下回っているため、リスク不安は高まっていない状況であろう。

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