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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は1カ月ぶり水準に低下、薄商いながら2万9000円意識した動きに


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28820 +110 (+0.38%)
TOPIX先物 1995.0 +10.0 (+0.50%)
シカゴ先物 28815 +105
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 23日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。新型コロナウイルスの変異株(オミクロン型)感染について英国や南アフリカでデルタ株など他の変異株に比べて入院や重症化のリスクが大幅に低いとの調査結果が示され、投資家心理の改善につながった。また、米食品医薬品局(FDA)がファイザー<PFE>に次いでメルク<MRK>のワクチン経口薬を緊急承認したことも、経済活動が停滞することへの警戒感を後退させた。さらに、11月の米耐久財受注が予想より増加したほか、12月の米ミシガン大消費者景況感指数(確報値)が上方修正されたことも材料視された。S&P500業種別指数は自動車・同部品、運輸、資本財が上昇する一方で、不動産、公益事業、電気通信サービスが下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比105円高の2万8815円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万8700円で始まり、利食いにより2万8660円まで下押す場面もあったものの、売り一巡後は2万8700円を挟んだレンジで推移。その後、米国市場の取引開始後に2万8800円を回復すると、一時2万8880円まで上げ幅を広げ、2万8820円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。米国では良好な経済指標の発表に加え、オミクロン株に対する調査結果を受けて投資家心理が改善している。日経225先物はナイトセッションで25日移動平均線を上回って推移しており、75日線が位置する2万9000円を意識したトレンド形成が期待されてきそうだ。ナイトセッションの出来高は7427枚と低水準であり、薄商いのなかで買い一巡後はこう着感が強まりやすいものの、クリスマスの祝日明け後の年末ラリーへの期待からショートは仕掛けづらいと考えられる。

 海外投資家の資金流入は限られるものの、売り圧力も強まりづらいだろう。一方で、小幅ではあるもののクレディスイスなどはショートカバーの動きを見せていることもあり、下値の堅さは意識されそうだ。25日線を支持線として想定しつつ、2万9000円を目先的なターゲットとした短期的なロングの動きも入りやすいところ。また、11月下旬以降、上値抵抗線として機能している75日線を捉えてくるようだと、11月下旬の急落に対するショートカバーの動きも強まる可能性があるだろう。

 VIX指数は17.96に低下しており、約1カ月ぶりに18.00を下回ってきた。商いは細っているもののリスク選好ムードが高まるなか、押し目買い意欲は強そうだ。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.46倍に低下したが、14.44倍水準に位置する5日、25日、75日線が支持線として意識されやすい。12月6日につけた14.23倍を安値にリバウンド基調を続けていることもあり、年末ラリーを想定したNTロングによるスプレッド狙いの動きも入りやすいと考えられる。

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