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【経済】【クラウドファンディング】遠隔臨場を効率的に! スマートヘルメットシステムのBorderless、10月6日募集開始

 専用設計のヘッドアップディスプレイなどを搭載したスマートヘルメットシステム「CrossWare(クロスウェア)」の開発・製造を行う株式会社Borderless(東京都千代田区)が、株式投資型クラウドファンディング(新株予約権型)による出資を募集します。申し込みは10月6日19時30分開始を予定しています。

・ 新株予約権型
・ 目標募集額:1503万円、上限募集額:6012万円
・ 事業会社/CVC出資実績あり
・ エンジェル出資実績あり
・ 類似上場企業:スパイダープラス、オプティム、サイエンスアーツ、フュートレック、自重堂、ワークマン、オプティム

第1号プロダクトは二輪車用ヘルメット

 同社はクロスウェアに先立ち、第1号プロダクトとして、二輪車用スマートヘルメット「CrossHelmet(クロスヘルメット)」を販売中。ヘッドアップディスプレイ(人間の視野の中に、周囲の光景に溶け込むように重ね合わせて、情報を投影させる表示装置)とリアビューカメラを用いた360度視界が特長で、国内の購入型クラウドファンディングで1億円以上、海外で40万米ドル以上を集めています。

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(出典:FUNDINNO)

 クロスウェアはこの技術とノウハウを生かした、建設現場や製造現場などさまざまな現場で利用できる産業用スマートヘルメットシステム。ヘッドアップディスプレイやタッチパネル、カメラなどがセットになったアタッチメントデバイスで、現場用ヘルメットに装着することで、ディスプレイでの資料確認やカメラによる映像の記録、音声通話やデータの送受信がハンズフリーでできます。

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(出典:FUNDINNO)

 現場で記録したデータはクラウドを通して、管理用Webアプリから閲覧でき、管理者が現地に赴かずに現場の確認や立ち合いを行う「遠隔臨場」を、より効率的に、より対面に近い形で実施できるといいます。



「遠隔臨場」向けツールは存在するが…

 同社は「解決したい課題」として、以下の2つを挙げています。

(1)建設・製造現場の業務効率化を実現するためのツールが少ない

 建設や製造現場においても、業務効率化・DX化の推進が求められており、国土交通省も建設生産システム全体の生産性向上に向けた取り組みを推進しているものの、現場のDX化は進んでいないと同社は考えています。

 効率化の施策として、ウェアラブルカメラやネットワークカメラを用いて、現場の確認や立ち会いなどを行う「遠隔臨場」があり、多くの現場で、Web会議用のビデオ通話ツールや動画撮影用のカメラなどを組み合わせることで遠隔臨場に取り組んでいるものの、同社は「よりスムーズに遠隔臨場を実現できる専用の便利なツールがあれば、現場の効率化はさらに進む」としています。

(2)撮影用カメラ・スマホや紙の図面では、作業員の手をふさいでしまう

 国内で、建設業や製造業など、普段から安全ヘルメットの着用機会がある労働人口は2000万人以上(国土交通省・総務省・林野庁・経済産業省・防衛省・警察庁)と潜在ニーズがあり、遠隔臨場を可能にするツールやアプリも登場しているものの、同社は大きな問題として、「既存のツールは使用中に現場作業員の手をふさいでしまうこと」を挙げています。

 作業効率や使いやすさ、現場作業員の安全を考えると「ハンズフリーの状態で撮影や資料閲覧ができるのが理想」といいます。

ヘルメットに付加価値を

 これらの課題に対して、同社は以下の解決策を示しています。

(1)法律で義務化されているヘルメットに遠隔臨場用のデバイスを装着

 スムーズで効率的な遠隔臨場を実現するために、同社は現場で多くの人が着用している「ヘルメット」に着目。クロスウェアは、ヘルメットに装着するアタッチメントデバイスで、ディスプレイやカメラ、操作パネルなどがセットになっており、優れた安全性を持つヘルメットに価値を付加する形でサービスを提供したい考えです(ヘルメットにアタッチメント式でディスプレイやカメラを装着するシステムについては特許出願中)。

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(出典:FUNDINNO)

■視界を邪魔しないヘッドアップディスプレイ

 前頭部に設置されるヘッドアップディスプレイは、通常時の視界を邪魔しない設計になっており、図面や管理者からの通知などを表示し、視線を上側に移すことで画面を確認できます。

■Full HD品質対応の広角カメラ

 現場の状況を広く撮影できる視野角100度の広角カメラを採用。また、デバイスをWi-Fiに接続しておくことで、カメラで撮影した現場の映像をクラウド上にリアルタイムでアップロードし、管理者はライブストリーミングのように現状を確認できます。二次元バーコードの読み取り機能も搭載しており、必要なデータのダウンロードや、自社の勤怠管理システムにアクセスして出退勤チェックを行うといった運用も可能です。

■音声テキスト変換機能

 デバイスに搭載されるマイクは、動画撮影の環境音の集音に使用される他、音声をテキスト化する機能に使用でき、作業記録や報告用のメモなどをハンズフリーで取ることができます。音声認識とテキスト変換には専用のAPI(Application Programming Interface:ソフトウェアやサービスをつなぐインターフェース)を使用しています。

■タッチパネル/GPS/コンパス機能/気圧・気温・湿度センサー

 操作は側頭部のタッチパネルで行うため、ハンズフリーで使用できます。GPSやコンパス機能も搭載しており、大規模現場や山奥、海上、砂漠などでの工事の際、現在位置と方角を知る上で有効です。気圧・気温・湿度センサーにより、作業環境の把握や熱中症リスクの予測・管理もできます。

(2)ヘルメットの取得データを管理アプリに連携し、効率的な遠隔臨場が可能に

 ヘルメットで撮影された動画・静止画などのデータセットはクラウド上に自動アップロードされ、管理用のPCやタブレットから、Webアプリケーションで閲覧できます。現場とのビデオ通話やファイル共有も可能で、現場とコミュニケーションを取りながら、円滑に遠隔臨場を行うことができます。

 また、ヘルメットに搭載されたGPS情報を利用し、現場で何機のヘルメットが稼働しているか、管理アプリから分かるようになっています。将来的には、各機の移動距離や移動経路の測定、滞在時間の表示など、GPSを用いた現場管理機能も実装予定です。

月額のサブスクリプションモデルを想定

 同社はクロスウェアの販売について、ヘルメットに装着するハードウェアデバイスと管理アプリケーションのソフトウェアライセンスをセットで、月額料金のサブスクリプションモデルで提供する計画で、「デバイス1機+5ライセンス」のセットで月額約3万~5万円(税抜き)とする予定です。

 利用したい機能によって料金プランを分け、撮影と通話機能のみであれば、リーズナブルな「スタンダードプラン」、すべての機能をフル活用するならば、「エンタープライズプラン」など、ニーズに合わせて使い分けられる仕組みを検討中です。

 また、将来的には、サードパーティーの開発会社にSDK(Software Development Kit:ソフトウェアを開発する際に必要な文書やプログラム)とAPIを提供し、従量課金でAPI使用料を得ることも検討しています。

 クロスウェアは現在、東証プライム上場の大手ゼネコンをはじめ、プラント建設・工事関連の複数の企業と連携して、実証実験を行っています。現場作業員から、重量感やディスプレイの位置、カメラの画質や操作性に関するフィードバックを受けて改良を重ねており、年内に、プレ量産という形でリリースする予定です。

 同社は自社の強みとして、「ヘルメットに装着するハードウェアデバイスと管理用のソフトウェアアプリケーションを連動させ、システムをワンセットで提供する独自のアプローチ」を挙げており、ヘルメットに装着するアタッチメント形式のため、比較的安価で提供できるとしています。

今後の成長に向けて

(1)AIによる異常検知機能で現場の安全に貢献

 同社では今後、AIを利用した異常検知機能を開発予定です。

 日々の作業を記録した写真や動画がクラウドに蓄積されていく中で、平常時と異なる状況が検知された際にアラートを発する機能で、例えば、現場の写真や動画に写り込んだメーターの目盛りやスイッチ・レバーの位置などをAIが自動的に判別・解析し、正常値と異なるデータが検知された際に、関係者にアラートを発する機能を想定しています。

(2)警備や物流、宇宙活動、VRゲーミングデバイスなど、幅広い応用展開も構想中

 クロスウェアは建設・製造現場以外にも、安全ヘルメットを装着する機会のあるさまざまな現場に展開することができるといいます。警備会社や物流会社から、実証実験に参加したいという依頼が複数あり、米国の宇宙活動プロジェクトにおけるスマートヘルメット利用のテストも進行中です。

(3)既存プロダクトでの経験とノウハウを生かし、グローバル展開へ

 クロスウェアは直近では、日本国内での普及に注力していく一方、2026年以降は海外を視野に入れた展開を計画中です。海外のモーターショーなどでのクロスヘルメットの反響を通して、海外展開の経験とノウハウが蓄積されているため、海外でも、業務効率化と安全性向上のためのサービスを広めていくことを目指しています。

(4)将来的なEXITはIPOを想定

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(出典:FUNDINNO)

(5)2028年に477件の産業用ヘルメット期末契約件数を計画

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(出典:FUNDINNO)

株主構成

 同社は、以下の事業会社、エンジェル投資家より出資を受けています。

・株式会社村上開明堂
・ハクバ写真産業株式会社
・株式会社TAKAGIパートナーズ

類似上場企業(業態やサービス・製品などで類似性の見られる企業)

・スパイダープラス <4192> [東証G]
・オプティム <3694> [東証P]
・サイエンスアーツ <4412> [東証G]
・フュートレック <2468> [東証S]
・自重堂 <3597> [東証S]
・ワークマン <7564> [東証S]
・オプティム <3694> [東証P]

発行者・募集情報

■募集新株予約権の発行者の商号及び住所、資本金等
株式会社Borderless
東京都千代田区神田猿楽町1-4-4
資本金:107,260,000円(2022年8月31日現在)
発行済株式総数:14,220株(同)
発行可能株式総数:30,000株
設立日:2012年11月1日
決算日:3月31日

■本新株予約権の発行者の代表者
代表取締役 大野新

■本新株予約権の数(以下の個数を上限とする)
6,012個

■本新株予約権の払込金額
1個あたり 10,000円

■投資金額のコース及び個数
90,000円コース(9個)
180,000円コース(18個)
270,000円コース(27個)
360,000円コース(36個)
450,000円コース(45個)
900,000円コース(90個)
1,800,000円コース(180個)
2,700,000円コース(270個)
3,600,000円コース(360個)
4,500,000円コース(450個)
※特定投資家口座以外からの申し込みの場合、450,000円コース(45個)までしか申し込みできない。なお、特定投資家口座からの申し込みの場合、4,500,000円コース(450個)を上限とする。

■申込期間
2022年10月6日~10月12日

■目標募集額
15,030,000円(上限募集額 60,120,000円)
※特定投資家口座全体からの申し込みの上限は4,500,000円とする。

■払込期日
2022年11月7日

■資金使途
・目標募集額達成時の資金使途内訳
調達額1,503万円を以下の目的に充てる予定
CrossWare開発費 1,172万円
手数料 330万円

・上限募集額達成時の資金使途内訳
上記に追加し、調達額4,509万円(目標募集額1,503万円と上限募集額6,012万円との差額)を以下の目的に充てる予定
CrossWare開発費 927万円
CrossHelmet開発費 2,589万円
手数料 991万円

■連絡先
株式会社Borderless
電話番号:050-3395-9042
メールアドレス:info@brdrlss.com

※本株式投資型クラウドファンディングの詳細については、FUNDINNOの下記ページをご覧ください。

デザイン×テクノロジーで建築・製造現場と管理者をクラウドで繋ぎ、DX化を加速するスマートヘルメットシステム「CrossWare」

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