ギグワークス Research Memo(9):Snap to Earn「SNPIT」のマネタイズが始動
■成長戦略・トピック
1. Snap to Earn「SNPIT」のマネタイズが始動。独自トークンが暗号資産取引所に上場
ギグワークス<2375>は、「働く一人ひとりの労働が公平な評価を受けられる社会」を目指している。“公平な評価”のためには、透明かつ公平な評価を受けられる労働市場やプラットフォーム・働く場所が必要であり、同社は4事業を通じてこれらの実現を推進している。中期的(2023~2025年)なビジョンでは、ブロックチェーン技術などの分散型・Web3技術を活用し、信頼性・透明性の向上を利用して働き方の選択肢を拡張し、価値を生み出しているユーザーに還元される社会の実現を目指している。
同社の連結子会社(株)GALLUSYSは、チューリンガム(株)と共同開発するブロックチェーンゲーム「SNPIT」をリリースしている。「SNPIT」は、スマートフォンカメラを活用した画期的なGame-Fi体験を提供する、全く新しいSnap to Earnサービスである。ユーザーは、カメラNFTを活用して撮影を行い、それにより独自のトークンを獲得できる。さらに、トークンを用いてカメラの性能を向上させることで、より精巧な画質での撮影や、トークン獲得量の増加が可能となる。特定の画質基準を超えた写真はバトルへのエントリー資格を得て、バトルでの勝利によるトークン獲得も可能である。2024年10月期第二四半期に、この初期段階のプロジェクトは、既に売上高で約200百万円を計上し、オンデマンドエコノミー事業の利益を押し上げるのに寄与した。
Snap to Earn「SNPIT」の独自トークンである「SNPIT Token」が、2024年6月20日より、海外暗号資産取引所「Gate.io」及び「MEXC」に上場し、取引が開始された。Gate.io(本社:中国・杭州)は2013年に設立され、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などをはじめとする数百種類の暗号資産が取引可能であり、高いセキュリティでの運用を行っている。MEXC(本社:シンガポール)は2018年に設立され、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)などをはじめ多種多様な銘柄の取引が可能である。世界170以上の国や地域で高いセキュリティのもとサービスを提供している。両取引所は銘柄数や利用者が多く、トップクラスの暗号資産取引所である。
この上場によりユーザーは、ゲームの報酬として得たSNPIT POINTS(STP)をアプリ内で活用するだけでなく、暗号資産に交換して活用することが可能となり、まさにアプリを通じて稼ぐことができるようになる。まさに、同社がめざす“働き方の選択肢が広がる”ことになる。
Snap to Earn「SNPIT」は他社との積極的な連携によって新たな魅力を生み出す大きなポテンシャルを持つ。一例として、2024年5月には、同社の子会社GALLUSYSはエイチ・アイ・エス<9603>と主力事業である旅行事業において、Web3で新しい体験価値の創造に挑戦し地域の活性化やソリューションの展開を目指すため、Snap to Earn「SNPIT」を中心とした業務提携が決定した。この業務提携によって、「思い出を情報に。情報が 世界の観光資源に。情報を思い出に。思い出は 人々の財産に。」をコンセプトに、SNPITを活用して、新たな旅のあり方を提供するとしている。今後、具体的なキャンペーン、イベント、サービスが企画され、発表される予定である。
2. Threesと業務提携し、国内最大1,000拠点超のサテライトオフィス・ネットワークへ
2024年5月に同社の子会社nexは、ホテル向け遊休空間一元管理サービス「Threes」を運営するトーキョーサンマルナナ株式会社(以下「Threes」)と業務提携を行った。この提携により、同社が運営するレンタルオフィス・コワーキングスペースのTHE HUBで利用可能な拠点数は280拠点増加し、国内最大1,032拠点のサテライトオフィス・ネットワークとなった。Threesは、有人・無人を問わず、滞在課金が可能なホテルやコワーキングスペース向けのFCサービスであり、全国31都市に展開している。両社は、この業務提携により、相互送客によって、スペース活性化とユーザーの満足度向上に取り組み、「柔軟で多様な働き方の実現」をサポートしていくという。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)
《AS》
株探ニュース