翻訳センター---1Qは増収増益、翻訳事業・派遣事業・通訳事業が増収を果たす
翻訳センター<2483>は8日、2024年3月期第1四半期(23年4月-6月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比3.9%増の25.78億円、営業利益が同1.0%増の1.67億円、経常利益が同5.7%増の1.78億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同8.5%増の1.17億円となった。
翻訳事業の売上高は前年同期比4.1%増の19.79億円となった。特許分野では前期に引き続き主要顧客である特許事務所や企業の知的財産関連部署からの受注が好調に推移し、売上高は前年同期比13.8%増の7.19億円となった。医薬分野では外資製薬からの受注は堅調に推移したものの、内資製薬が低調に推移したことに加え、CRO(医薬品開発受託機関)からの受注減少も影響し、売上高は前年同期比5.4%減の6.18億円となった。工業・ローカライゼーション分野では自動車や機械をはじめとする製造業からの受注は堅調を維持したものの、非製造業からの受注が低調に推移し、売上高は前年同期比0.0%減の4.61億円となった。金融・法務分野では上場会社の英文開示に対する機運の高まりからIR関連文書の受注が増加したことに加え、企業の管理系部署からの受注が伸長し、売上高は前年同期比17.6%増の1.80億円となった。
派遣事業の売上高は前年同期比7.9%増の2.98億円となった。語学スキルの高い人材を顧客企業に派遣する派遣事業においては、新規受注の増加により常用雇用者数が前年同期を上回って推移した。
通訳事業の売上高は前年同期比12.6%増の2.07億円となった。主要顧客である金融機関、医薬品関連会社、精密・通信機器メーカーからの旺盛な受注、外資コンサルティング会社からの受注増加に加え、精密機器メーカーからの大型スポット案件の獲得もあった。
コンベンション事業の売上高は前年同期比50.6%減の0.07億円となった。競合激化の影響により国際会議や各種展示会の受注が減少した。
その他の売上高は前年同期比17.7%減の0.85億円となった。外国への特許出願に伴う明細書の作成や出願手続きを行うFIPAS社が低調に推移したことに加え、語学教育事業では通訳者・翻訳者養成スクール「アイ・エス・エス・インスティテュート」の春期レギュラーコースの受講者数の伸び悩み等が影響した。
2024年3月期通期の連結業績予想については、売上高は前期比5.5%増の115.50億円、営業利益は同7.6%増の10.00億円、経常利益は同6.1%増の10.20億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同1.9%増の7.00億円とする期初計画を据え置いている。
《AS》
株探ニュース