東レが後場に売られる、機能化成品などの下振れで今期は一転最終減益の見通し
東レ<3402>が後場に売られ、一時2%を超す下げとなった。この日、23年3月期第3四半期累計(22年4~12月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を見直し、最終利益の見通しを950億円から720億円(前期比14.5%減)に下方修正した。増益予想から一転して最終減益の計画となったことを嫌気した売りが膨らんだようだ。
売上収益は2兆6000億円から2兆5100億円(同12.6%増)に見通しを引き下げた。繊維事業では衣料用で原糸原綿の市況悪化を見込むほか、産業用も需要低迷が継続する見通し。機能化成品部門では樹脂事業においてABS樹脂で数量・スプレッドの回復遅れを見込む。フィルム事業では光学・電子部品での需要の減速が拡大、長期化しているほか、電子情報材料事業でもスマートフォンなどの需要回復が大幅に遅れると想定。これらの要因を業績予想に織り込んだ。
株探ニュース