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データアプリ Research Memo(1):EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダー

特集
2021年7月27日 15時11分

■要約

1. 会社概要

データ・アプリケーション<3848>は、ミドルウェア※1を中心とするソフトウェア製品の開発・販売・保守及び導入・運用支援サービスを展開するソリューションカンパニーである。EDI※2やEAI※3といったデータ交換・連携用ミドルウェアを中心に展開し、EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダーとなっている。同社製品の大半は、大手SIer(システムインテグレータ)のシステム構築・ソフトウェア開発に組み込まれる形で販売されるため、研究開発型企業として次世代製品トレンドなど市場動向を把握しながら製品開発・改良を続けている。同社は収益安定性の向上のため、ソフトウェアの売り切りからリカーリング(サブスクリプション)への戦略的シフトを推進している。これに加え、ソフトウェアは戦略製品(特にエンタープライズ・データ連携基盤「ACMS Apex」(エーシーエムエス エイペックス))に注力する方針を打ち出している。このため、ソフトウェアの主力製品の売上は減少傾向となり、売上高構成比においてもソフトウェアが低く、リカーリングが高くなる傾向となっている。

※1 コンピュータを構成する要素の1つで、コンピュータの基本的な制御を行うOS(Operating System)と、具体的な処理を行うアプリケーション(application software)との中間(ミドル)に位置して、それぞれの機能を補完するソフトウェアのこと。代表的なミドルウェアとして、データベース管理、データ交換・連携、Webサーバ、トランザクションモニターなどの分野に分類される。いずれも企業のシステム開発作業低減や業務コスト低減を実現するための重要なソフトウェアである。

※2 Electronic Data Interchangeの略。受発注・見積・出荷・入荷・決済など商取引に関する情報を企業間で電子データ交換する仕組み。

※3 Enterprise Application Integrationの略。企業内の複数のコンピュータにあるデータや業務プロセスを効率的に統合する仕組み。

2. 2021年3月期の業績概要

2021年3月期の連結業績は、売上高が前期比5.8%減の2,024百万円、営業利益が同43.4%減の206百万円となった。ソフトウェア(売り切り)は、戦略製品であるACMS Apexが伸長したものの、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)による営業活動の制限に加えて、売り切りからサブスクリプションへのシフト及び主力製品から戦略製品へのシフトを推進していることにより、主力のEDI系製品売上が減少したことなどから減収となった。リカーリングは、サブスクリプション売上は伸長したものの、会計方針変更(メンテナンス売上に関して、従来の契約時一括売上計上方法から、契約期間で均等に按分して計上する方法に変更)によりメンテナンス売上が減少したことから減収となった。利益面では、減収及び売上原価の増加により売上総利益が減少となった。また、販管費は減少したものの、売上総利益の減少額が上回り、減益となった。

3. 2022年3月期の業績見通し

2022年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比5.7%増の2,140百万円、営業利益が同1.5%増の210百万円を見込んでいる。前期の会計方針変更の反動増やサブスクリプション売上の伸長などにより、増収を計画している。また、利益面では、中長期的な企業成長を図るべく、組織体制強化に向けた投資を継続する方針のため、微増の計画である。

4. 中期経営計画

2021年5月に発表した中期経営計画では、最終年度である2024年3月期の売上高25億円、サブスクリプション売上3倍(2021年3月期比)、営業利益3.5億円とする数値目標を掲げ、売り切りからサブスクリプションへのシフトを推進する。また、定性的な成長イメージとしては、EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダーのポジションを足掛かりに、テクノロジーとビジネスの変化に適応し成長し続けることを目指す。具体的には、市場規模420億円(同社推定)のデータ・インテグレーションソフトウェアマーケット(データ連携市場)へ事業拡大することで、データ・インテグレーション領域でマーケットリーダーを目指すとともに、同社の戦略製品を活用することで顧客のDX(Digital Transformation)促進を目指す。

直近で営業利益率が低下しているが、これは、売り切りからサブスクリプションへ戦略的にシフトしていることによる短期的な売上減少や、会計方法変更によるメンテナンス売上の減少といった一過性の要因によるものであり、市場環境は良好であることから、データ・インテグレーションソフトウェアマーケットへの事業拡大戦略を推進することで、中長期的な成長を期待したい。

■Key Points

・EDIミドルウェア市場でのマーケットリーダー

・2021年3月期業績は、会計方針変更の影響などにより減収減益となるも計画値を超過。戦略製品やサブスクリプション売上は伸長

・2022年3月期は組織体制強化に向けた投資を継続し、増収・営業増益を目指す

・中期経営計画では、事業領域の拡大深耕と収益安定性の向上を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《YM》

提供:フィスコ

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