はてな---22年7月期売上高30.49億円、コンテンツマーケティングサービス・テクノロジーソリューションサービスが順調
はてな<3930>は13日、2022年7月期決算を発表した。売上高が30.49億円、営業利益が3.10億円、経常利益が3.27億円、当期純利益が2.30億円となった。「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当事業年度の期首から適用しており、2022年7月期に係る各数値については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっているため、対前期増減率は記載していない。
コンテンツプラットフォームサービスの売上高は4.73億円(前期は5.24億円)となった。当年度においては、主力サービス「はてなブログ」の登録ユーザー数は順調に増加し、月間ユニークブラウザ数や、「はてなブログ」の個人向け有料プラン「はてなブログPro」などの課金売上についても、堅調に推移した。また、使いやすい機能に絞ったうえで、戦略的な価格で「はてなブログ」を法人向けに提供する「はてなブログBusiness」が堅調に推移した。アフィリエイト広告については、関係者は年々増加傾向にあり、各事業者の関与の仕方は、多様かつ複雑なものとなっている。このような事業環境の中で、前期は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う景気悪化懸念から、一部の業界における国内の広告出稿量が減少したが、当年度においては緩やかな回復基調にあり、売上は底堅く推移した。
コンテンツマーケティングサービスの売上高は7.95億円(前期は6.62億円)となった。「はてなブログMedia」について、フルサービスを提供する「レギュラープラン」はもとより、「ライトプラン」という販売価格面での戦略的提示により、顧客のオウンドメディアの新規開設を推進したことや、「採用オウンドメディアプラン」として、採用を成功に導くための機能と、素早く安価にオウンドメディアを立ち上げられるプランを訴求し、顧客サイドのオウンドメディアの導入障壁をさらに押し下げた結果、新規導入のメディア数が増加した。前期は、新型コロナウイルス感染症拡大による景気悪化懸念から、同社UGCサービスに掲載されるネイティブ広告、バナー広告などの広告売上、コンテンツ作成支援料について厳しい販売環境となったが、当年度においては、デジタルトランスフォーメーション(DX)の浸透に加えて、予算の確保による広告需要の増加へ、緩やかに回復基調へ転じ、売上は好調に推移した。
テクノロジーソリューションサービスの売上高は17.80億円(前期は14.34億円)となった。マンガビューワ「GigaViewer for Web」について、当年度においては、「サンデーうぇぶり」(小学館)、「&Sofa(アンドソファ)」(講談社)、「コロコロオンライン」(小学館)、「COMIC OGYAAA!!」(ホーム社)の4サービスに搭載され、合計15社、搭載累計19サービスとなった。2021年11月には、アプリマンガサービスに向けたマンガビューワ「GigaViewer for Apps」の提供を開始し、「コミックガルド+(プラス)」(オーバーラップ・プラス)に採用された。ユーザー向けの各種機能に加え、サービス提供者のサービス運用コストの削減に貢献する管理機能の継続的な機能開発の提供により、売上は堅調に推移した。受託サービスについて、当年度はWeb小説サイト「カクヨム」の収益還元プラットフォームの機能開発など、複数の受託開発案件で成果物の納品及び検収が完了した。保守運用サービスでは、運用案件数の積上げにより、売上成長に繋がった。 「Mackerel(マカレル)」については、AWS(アマゾンウェブサービス)の中で、サーバー監視サービスとしての認知度が向上し、導入実績の積上げを図ることができた。2022年5月には、ソフトバンク<9434>のクラウドサービス「ホワイトクラウド ASPIRE」のオプションメニューとして「Mackerel(マカレル)」が採用された。
2023年7月期通期の業績予想については、売上高が前期比4.4%増の31.84億円、営業利益が同52.6%減の1.47億円、経常利益が同55.2%減の1.47億円、当期純利益が同59.0%減の0.94億円を見込んでいる。
《ST》
株探ニュース