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児玉化 Research Memo(1):事業構造改革の効果により収益構造は改善、2024年3月期は大幅増益予想

特集
2023年8月7日 12時01分

■要約

児玉化学工業<4222>は1946年に創業した樹脂加工メーカーで、この分野において独創的な成形法を開発することで発展を遂げてきた。1962年に東京証券取引所第2部市場に上場、2022年4月の同市場区分再編に伴いスタンダード市場へ移行した。

セグメントは、主力の「モビリティ事業(旧自動車部品事業、2023年3月期第1四半期より変更、以下同じ)」「リビングスペース事業(旧住宅設備・冷機部品事業)」及び「アドバンスド&エッセンシャル事業(旧アドバンスドマーケット事業)」の3つに分かれる。「モビリティ事業」は、各種ピラー類、ラッゲージトリムやトランクトリム、ドアトリム、スポイラー、フェンダーカバー、インストルメントパネル、フロントスポイラーやスカートなど、自動車関連製品を幅広く手掛けている。近年では、プラスチックを含浸した長繊維ガラスマット成形において、従来工法では困難とされていた均一な長繊維ガラスの分散を維持しつつ複雑な形状の賦形を可能にしたガラス繊維マットプレス新工法製品の量産化や、高品位に印刷・シボ付けされたフィルムを、加飾に不向きとされる複雑な3次元形状の基材へ均一に貼合することを可能とした三次元加飾工法による製品の量産化など、新規品の開発・拡販を進めている。一方、「リビングスペース事業」は、洗面化粧鏡、キッチン、トイレ、バスなど、水周りに採用される樹脂製品を提供しており、とりわけ洗面化粧鏡は代表的な製品である。「アドバンスド&エッセンシャル事業」は、ゲームパッケージなどを展開する。

タイやベトナムといった東南アジアでも展開しており、2023年3月期の東南アジア売上高構成比は、主力の「モビリティ事業」で50.5%、「リビングスペース事業」で41.9%となっている。ただし、過去には海外で苦戦を強いられた経験があり、不振が続いていたインドネシアから2018年3月に撤退したほか、2020年4月には中国から撤退し、生産体制の再構築や収益構造の抜本的な見直しをするなどの事業構造改革も進めてきた。なお、2020年3月期には一時的に債務超過に陥ったが、これは資本増強策を実施した際の払い込みが期をまたいだためであり、既に債務超過は解消している。さらに、事業再生ADR債務を完済するとともに、事業再生計画期間が終了し、本格的に収益が上向く局面に入ったと言えそうだ。

2023年3月期は、国内・海外ともに新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響は落ち着いてきたものの、原油・原材料の価格高騰に伴う資材高や、半導体不足などを背景にした自動車メーカーの生産停滞などが響いた。売上高こそ15,389百万円(前期比3.4%増)と増収を確保したものの、営業利益は381百万円(同43.7%減)と減益を余儀なくされた。2024年3月期の業績については、売上高が16,500百万円(前期比7.2%増)、営業利益が770百万円(同101.8%増)と大幅増益を見込んでいる。

■Key Points

・自動車部品と住宅設備・冷機部品に強みを持つ樹脂加工メーカー

・2024年3月期は大幅増益の見込み

・事業構造改革の効果によって収益構造が大きく改善、事業再生計画が完了

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野文也)

《SI》

提供:フィスコ

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