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Eストアー Research Memo(6):第3四半期までの進捗から、上振れでの着地の可能性が高まる

特集
2018年3月19日 15時10分

■今後の見通し

1. 2018年3月期通期見通し

2018年3月期についてEストアー<4304>は、売上高4,990百万円(前期比4.5%増)、営業利益403百万円(同1.0%減)、経常利益397百万円(同1.1%減)、当期利益274百万円(同3.8%減)と、増収ながら微減益を予想している。これらの予想数値は期初予想から変更はない。

今第3四半期までの進捗率が高いため、今通期決算を達成に必要な第4四半期の業績水準は売上高が前年同期比2.2%減、営業利益が16百万円の損失というものだ。第3四半期までの進捗や足元の動向などに照らすと、今第4四半期に営業損失となる可能性は極めて低いと弊社では考えている。したがって、今通期の同社の業績は、現在の会社予想を上回って着地する可能性が非常に高くなってきたと言える。

一方で、上振れの幅が業績予想の修正の基準(売上高で10%以上、利益で30%以上の変動)にかかるかについては、慎重にみている。営業利益がこの基準に達するには、第4四半期の営業利益が前年同期比34%増とならねばならない。前述のように、同社は2017年8月末に大規模組織改編を行ったが完全には新体制が固まっていないとみられ、それに関する費用が増加する可能性がある。また、マーケティング事業ではコンサルタントなどの人材獲得ニーズを常に抱えているほか、マーケティングシステム事業の新商品開発費用、知名度・認知度向上のための広告宣伝費用など、成長投資としての資金需要自体は旺盛と考えられる。今通期は、第3四半期までの流れが継続し、通期予想を10%程度上回って着地するというのが現時点で弊社が考えるメインシナリオだ。

2. 2019年3月期の考え方

Eストアー<4304>の2019年3月期について、弊社では以下のようなポイントに注目すべきと考えている。

売上高については、増収を目指してくるのは間違いないが、その度合いとしては10%成長を1つの基準として考えている。事業別・収入タイプ内訳では、言うまでもなくマーケティング事業の動向が最大の注目点だ。マーケティング事業の売上高は2018年3月期において10億円の大台を超える可能性が高い。一方成長率は、2019年3月期においても前期と同水準すなわち50%増程度を目指してくると弊社ではみている。すなわち、マーケティング事業において10億円を発射台として50%増収を達成できれば、全社ベースの売上高の10%増収をほぼ達成できる計算となる。

マーケティング事業収入の規模についての具体的な当面の目標値は20億円であり、これをいかに早期に達成するかが同社にとっての最大の課題だ。20億円という水準は、従来のECシステム事業売上高、すなわち現在のストック収入とフロウ収入の合計値の規模の半分に相当する。マーケティング収入が20億円に達することは、ストック、フロウと並ぶ3本柱体制の確立を意味し、また利益への貢献も見えてくる水準でもある。2019年3月期の50%増収は、20億円の早期達成への重要な一里塚と言えるだろう。

マーケティング事業におけるもう1つの注目点は、マーケティングシステム事業の動向だ。前述のように、これは本質的に利益率が高い事業であるほか、マーケティングサービス事業とのシナジーも期待できるサービスだ。サービスメニューの拡充も含めて、マーケティングシステム事業の今後の展開は、ここから2、3年の同社にあっては非常に重要なポイントだと弊社では考えている。

その他の収入については、フロウ収入についてはマーケティング事業との相乗効果もあって引き続き増収基調をたどるとみている。一方、ストック収入については、ショップサーブ契約数の減少が継続すれば減収となる可能性はあるが、減収幅は徐々に縮小するとみており、仮に減収となってもフロウ収入の増収でオフセットできるものとみている。

利益面での注目点は、大規模市式改編の結果として2018年3月期に具現化した人件費と広告宣伝費の減少が、恒久的な形で2019年3月期も起こるかどうかだ。仮にそうなれば、2019年3月期の営業利益は5億円を大きく超えてくる可能性が高い。

しかし、人件費や広告宣伝費が元の水準に戻ったとしても、それは決して悲観すべきことではないと弊社では考えている。前述のように、マーケティン収入の拡大こそが最優先課題であるためだ。同社はそれに向けて先行投資を行うことをかねてより計画してきたのであり、大規模組織改編に際しての費用削減こそが想定外のイベントであったということだ。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之)

《TN》

提供:フィスコ

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