決算発表予定日 2024/05/15
4845東証P貸借
業種 情報・通信業

スカラ 株価材料ニュース

712
-1
-0.14%
業績
(15:00)
PTS

(ー)
株価は20分ディレイ

スカラ Research Memo(1):ソフトブレーン株式を売却し、高収益案件への投資を加速する

特集
2020年9月14日 15時01分

■要約

スカラ<4845>は、企業のWebサイト内で利用する検索サービスやFAQサービス等の大手で、ストック型ビジネスモデルであるSaaS/ASP※事業を中心に展開し、M&A戦略によって事業領域を拡大しながら成長を続けている。2019年8月に中期経営計画「COMMIT5000」を発表。3つのケイパビリティ(真の課題を探り出す能力、リソースの埋もれた価値を炙り出す能力、課題とリソースの最適な組み合わせを提案・実行し価値を最大化する能力)によって価値共創プラットフォームを構築し、2030年6月期に売上収益5千億円を目指している。なお、同社は国際会計基準のIFRSを採用している。

※アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客に提供するサービス。

1. 2020年6月期の業績概要

2020年6月期の連結業績は、売上収益で前期比0.5%減の17,025百万円、営業利益で同56.6%減の934百万円となった。子会社のソフトブレーン<4779>の業績が新型コロナウイルス感染症拡大の影響を大きく受け減収減益となったほか、第4四半期より連結子会社に加わったグリットグループホールディングス(株)※127百万円の損失を計上したこと、SasS/ASP事業においても中期経営計画実現に向けた先行投資負担の増加により減益となったことなどが要因だ。

※人材サービス事業や地方創生事業、子供教育事業、外国人雇用サポート事業などをグリットグループホールディングス他4社で展開している。

2. 2021年6月期の業績見通し

2021年6月期は、新型コロナウイルス感染症拡大の動向が依然不透明なこともあり、レンジ形式での業績見通しを発表している。売上収益は10,000~13,000百万円、営業利益は3,100~3,500百万円を見込んでいる。ソフトブレーン株式の売却を予定しており、第2四半期以降連結対象から外れることにより、売上収益で約72億円、営業利益で約6億円の減収減益要因となる。一方、第3四半期に会計上の株式売却益約26億円が営業利益段階で計上される見込みとなっている。これら要因を除いた継続事業ベースでは、SaaS/ASP事業、カスタマーサポート事業、EC事業ともに順調に拡大する見通しとなっている。また、新たに取り組んでいる価値創造経営支援事業では、顧客企業のDX化に対するコンサルティングやシステム開発だけでなく、企業価値を高めるためのIR支援などトータルで支援していく事業となる。IT系コンサルティング企業は多いものの、企業価値の向上まで合わせて支援するサービスはほかになく、差別化要因と成り得るサービスとして注目される。また、同社はこれらの対象企業に対して株式取得も行い、キャピタルゲインを得ていくことも同時に考えている。現在、時価総額で100億円規模までの上場企業10社と具体的な出資交渉を行っており、このうち2021年6月期は最大5社程度の投資を実現したい考えだ。

3. 中期経営計画と成長戦略

中期経営計画「COMMIT5000」では、価値創造経営支援事業、AI/IoT/IT事業、社会問題解決型事業の3事業を推進し、2030年6月期に売上収益5,000億円、営業利益500億円を目標に掲げている。目標実現のため今後も積極的にM&Aやアライアンスにも取り組んでいく。国内では2020年2月に資本業務提携したxID(クロスID)(株)との取り組みが注目される。xIDはブロックチェーン技術を用いたデジタル身分証明アプリ「xID」の開発企業で、今後、マイナンバーとの連携による普及拡大が期待されている。既に金融機関や人材サービス会社などからの引き合いもきており、xIDと合わせて既存のSaaS/ASPサービスの導入拡大が期待される。また、社会問題解決型事業として国内での地方創生事業に加えて、ミャンマーでの取り組みも開始している。具体的には、2020年6月に現地のヘルステック企業であるMyanCare Co.,Ltd.に出資し、両者のノウハウを融合してミャンマーにおける医療、保険を含めたヘルスケア産業のDX化を推進、健康的な生活の増進による活力ある社会構築への貢献に取り組んでいく方針だ。

■Key Points

・2020年6月期業績は先行投資費用の増加と新型コロナウイルス感染症拡大の影響により減益に

・2021年6月期の業績はソフトブレーンの影響を除いた継続事業ベースで10%以上の増収増益となる見通し

・中期経営計画では2030年6月期に売上収益5,000億円、営業利益500億円を目標に掲げる

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《YM》

提供:フィスコ

株探ニュース

▶︎この銘柄を取引する

証券会社のアプリを起動して
この銘柄の取引画面へ移動します

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.
各証券会社のスマホアプリを起動できます。アプリのインストールがまだの場合は、以下からダウンロードしてください。
SBI証券 株 アプリ
閉じる