本日の注目個別銘柄:楽天グループ、インターライフ、平田機工など
<7203> トヨタ自 2746.5 +102.5
大幅続伸。前日に自己株式の公開買付結果を発表。買付予定数2億9012万2375株に対して、3億4382万8098株の応募があり、残存が生じる形になっている。現在行っている自己株式取得の範囲内で使い取得する可能性を含めて検討予定としているが、自社株買い規模の拡大などを思惑視する見方もあるようだ。また、本日はBMWへの水素車部品供給報道や寄り付き後の為替の円安推移なども買い材料につながっている。
<6758> ソニーG 14095 +315
続伸。ゲーム子会社のSIEが、9月2日から国内で家庭用ゲーム機「プレイステーション(PS)5」を値上げすると発表している。本体価格は従来から19%引き上げ、7万9980円とするようだ。部材価格や製造・物流コストの高騰などを反映するもよう。PS5本体の国内値上げは23年11月に続く3度目となる。ゲーム事業の収益改善につながるとの期待感が先行する格好に。
<3382> 7&iHD 2100 -22
大幅反落。外為法で最も規制が厳しい「コア業種」分類への格上げを申請したことが分かったと報じられた。コア業種となれば、出資比率が10%以上の場合に必ず事前届け出が必要になるほか、買収する側への制約が増えることになるもよう。買収提案を出しているカナダのアリマンタシォンにとって買収のハードルが上がる可能性が出てくる。足元では株価に買収プレミアムが付与されつつあるが、こうした期待感はやや後退方向に。
<4755> 楽天グループ 1028.5 +86.6
大幅続伸。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を1100円から1300円に引き上げた。モバイルの事業価値顕在化なら、株価1500円の実現可能性も高まると分析。法人契約から主回線としての契約獲得が拡大、主回線比率の拡大は時間差でARPUを押し上げるとしており、モバイル事業は26年12月期のタイミングでEBITDAを創出するフェーズになる可能性と。
<7936> アシックス 2722 +100
大幅続伸。SMBC日興証券では投資判断「1」を継続し、目標株価を2575円から3200円に引上げた。スポーツスタイルやオニツカタイガーの増収率が直近では際立っているが、24年12月期上期は高価格帯商品がカテゴリー利益率を強く改善させてきている。D2Cチャネル強化やエントリーモデルの絞り込みによる利益率改善余地はまだあるとみて、引き続きコア・スポーツ銘柄と位置づけ、中計修正も今後のカタリストと。
<3436> SUMCO 1694.5 -39.5
大幅続落。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「オーバーウェイト」から「イコールウェイト」に、目標株価も2800円から2000円に引き下げた。シリコンウェハの需給は緩やかに改善に向かうとみるが、グリーンフィールド投資に伴う減価償却費の大幅増や円高進行で、25年度、26年度利益予想を大幅に減額。25年度は従来予想の840億円から390億円に、26年度は1130億円から700億円に。
<4956> コニシ 1210 +19
大幅反発。発行済み株式数の4.80%に当たる330万株、30億円を上限とする自己株式の取得実施を前日に発表、本日の立会外取引で38万7600株を取得したもようで、残りは今後、市場買付を実施していくようだ。5月発表の「中期経営計画 2027」に基づき、株主への利益還元と資本効率の向上を図ることを取得目的としている。当面の需給面での下支えにもつながるとみられ、ポジティブな反応が先行している。
<6258> 平田機工 5270 +325
大幅続伸。前日に大型受注の獲得を発表している。EV用ドライブユニットの組み立てラインを約87億円で受注したほか、5月リリース案件に引き続きEV向けバッテリー充放電関連設備案件を約56億円で受注しているもよう。ともに工事の進捗に応じて順次売上計上、一部は今期業績にも反映するようだ。第1四半期減益決算などで株価の戻りが鈍かった中、見直しの動きが進む形となっている。
<4658> 日本空調 1053 +61
大幅反発。創業60周年記念株主優待を実施すると前日に発表している。9月末100株以上保有の株主が対象、100株以上300株未満はクオカード500円分、300株以上500株未満は2000円分、500株以上1000株未満は5000円分、1000株以上は10000円分を贈呈するようだ。優待権利取りの動きが先行する状況のようだ。なお、今回の株主優待は今回限りの実施となるもよう。
<1418> インターライフ 297 +19
大幅続伸。前日に25年2月期の業績上方修正を発表。営業利益は従来予想の4億円から6億円に引き上げた。内装工事事業及び音響・照明設備事業において、想定以上に受注及び完工が見込まれるとしている。とりわけ、大阪・関西万博関連工事の完工が下期にかけて集中する見込みであるほか、都心部の再開発案件の受注も堅調に推移のようだ。第1四半期の状況から上振れは想定線も修正幅の大きさがインパクトに。
《ST》
株探ニュース