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明日の株式相場に向けて=「魔の水曜日イブ」の微妙なバランス

市況
2022年7月5日 17時01分

きょう(5日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比269円高の2万6423円と続伸。前日の米国株市場は独立記念日の祝日に伴い休場であったことから、買い手掛かり材料難が意識されたが、日経平均は前日のリバウンドの余韻が残るなか一段の上値を指向した。基本的にショートカバーが中心で、上値を積極的に買い進む実需の買いは入りにくいはずだが、朝方高値をつけた後に消した値幅を、後場に仕切り直して取り返しに行くような腰の強さを発揮した相場だった。

今週末8日はオプションSQ算出日にあたるが、同日にETF配当金捻出のための現先合計1兆円規模の売り圧力も顕在化する見通しにある。したがって売り方にすれば、仕掛けるならあすの「SQ週の魔の水曜日」は格好のタイミングともいえる。そういう事情を考慮して、きょうの上昇局面はいったん買い持ち高を軽くしておくのがセオリーだ。だが、ショートポジションを積んでいる側にしても、過去の経緯から日経平均2万6000円台前半の水準は売り乗せても、あまりメリットがないという認識を持っているはずだ。微妙なバランスが、きょうの東京市場には働いていた。

個別株は原発関連銘柄が一気に買われたが、これも今後、東京電力ホールディングス<9501>の歩幅を無視して、周辺銘柄だけが高値に駆け上がっていくような展開は考えにくい。相場全体を俯瞰して無理をせず、というのが今の相場の基本だ。

例えば、目の覚めるような大相場を出した海運株だが、潮の流れが変わりつつある印象を受ける。日本郵船<9101>や商船三井<9104>は配当利回り11%台という、なかなか通常ではお目にかかれない高配当利回りが魅力だ。ドリカムならぬ“ドリームインカム”銘柄といってもよいが、ここ最近はどうにも上値が重い。そしてこの動きは既視感がある。業界は違うが、世界的な半導体需給の逼迫が言われているさなかに値動きが鈍くなり、その挙げ句に下放れた東京エレクトロン<8035>の初動と似たような足取りにも見える。

半導体市況も中国大手メーカーのダブルオーダー解消で、需給逼迫のはずがいつの間にか供給過剰局面に舞台が回っていたという見方が浮上しているが、大手海運セクターも構造的なシナリオには似た部分がある。コンテナ船市況の需給が緩み、運賃高騰の波がにわかに消滅しつつあるという。市場関係者は「上海―ロサンゼルス間など主要航路の運賃はダダ下がりの状況にある。上海のロックダウン解除というサプライチェーン問題解消に加え、個人消費の急減速が背景にある」(ネット証券マーケットアナリスト)とする。

例えば郵船は他業界の銘柄と一線を画す高配当を拠りどころに、ここから株価の深押しがあるとはなかなか思えないが、週足チャートを見ると昨年の9月下旬、今年の3月中旬、そして5月下旬の高値で、典型的な“三尊天井”をつけに行くレールの上に既に乗せられている可能性も否定できない。信用取組をみるとピークから見て売り残が大幅に減少しているが、買い残は増加を続けている。需給関係は明らかに悪化しており売り仕掛けの対象となりやすく、もしコンテナ船市況高騰の歯車が高速で逆回転を始めていたとしたら、株価は外部環境の悪化に更に過剰に反応する懸念もある。

個別材料株もなるべくアンテナを高くして、魅力を感じてもひとつのセクターや銘柄に一本被りしないような広い視野を持ち、日々銘柄を丁寧にチェックしていく姿勢が求められる。危機感を煽るわけではないが、エネルギー危機以外では食糧危機問題も今の株式市場で関心の高いテーマだ。農業関連のクミアイ化学工業<4996>、日本農薬<4997>、OATアグリオ<4979>などをマーク。また、これに連動するテーマは水だ。水道水質基準改正なども絡むが、もとより水と安全はタダという時代は既に終わりを告げている。そうしたなか、飲料水宅配事業に注力する中京医薬品<4558>に意外性がある。

あすのスケジュールでは、6月の輸入車販売、6月の車名別新車・軽自動車販売がいずれも前場取引時間中に発表される。海外では5月のユーロ圏小売売上高のほか、6月の米ISM非製造業景況感指数など。また、6月14~15日に開催したFOMCの議事要旨開示にマーケットの関心が高い。(銀)

出所:MINKABU PRESS

最終更新日:2022年07月05日 17時14分

株探ニュース

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