JXTG、今期最終を12%上方修正・7期ぶり最高益、配当も1円増額
5020ENEOSホールディングス【連結】
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JXTGホールディングス <5020> が3月28日大引け後(15:00)に業績・配当修正(国際会計基準=IFRS)を発表。18年3月期の連結最終利益を従来予想の3000億円→3350億円(前期は1500億円)に11.7%上方修正し、増益率が100.0%増→2.2倍に拡大し、7期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。
会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終利益も従来予想の1766億円→2116億円(前年同期は1051億円)に19.8%増額し、増益率が68.0%増→2.0倍に拡大する計算になる。
業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の18円→19円(前期は16円)に増額修正した。
株探ニュース
会社側からの【修正の理由】
(1)営業利益 営業利益は、前回公表どおりの4,800億円となる見通しです。在庫影響については、前回公表...
会社側からの【修正の理由】
(1)営業利益 営業利益は、前回公表どおりの4,800億円となる見通しです。在庫影響については、前回公表比400億円増益の1,100億円見込みであり、在庫影響を除いた営業利益相当額は前回公表比400億円減益の約3,700億円となる見通しです。(※ 総平均法および簿価切り下げによるたな卸資産の評価が売上原価に与える影響) (単位:億円) 前回予想 今回予想 増減額営業利益 4,800 4,800 0在庫影響※ 700 1,100 400在庫影響を除いた営業利益相当額 4,100 3,700 △400<事業セグメント別内訳>在庫影響を除いた営業利益相当額エネルギー事業 2,550 3,000 450石油・天然ガス開発事業 200 330 130金属事業 580 △600 △1,180その他の事業 770 970 200<エネルギー事業>経営統合に伴うシナジーの最大化と早期実現、コア事業の徹底効率化による競争力強化に取り組んでおり、当期の業績は、統合シナジーによる収益改善効果が当初計画を大きく上回る見込みであること、また石油製品マージンも引き続き堅調であることから、前回公表比450億円増益となる見込みです。<石油・天然ガス開発事業>低油価環境下においても着実に利益を確保すべくさまざまなコスト改善に取り組んでいることに加え、原油・ガスの価格上昇もあり、基礎的な収益基盤は改善傾向にあります。また、今第4四半期においては、中期経営計画に基づく事業ポートフォリオ最適化の一環として、カナダ・オイルサンド・プロジェクトの全権益を売却し、これに伴う資産売却益約110億円を計上する見込みです。一方で、足元の原油価格は堅調であるものの、先物マーケットの動向などを勘案し、長期の価格想定を見直し、保有資産の再評価を実施した結果、減損損失を約100億円計上する見込みです。この結果、石油・天然ガス開発事業としては、前回公表比130億円増益となる見込みです。<金属事業>上流事業である、チリ・カセロネス銅鉱山(当社権益比率51.5%)については、選鉱工程(最終的な銅分の採収工程)において一部オペレーションがまだ安定しておらず生産コストが割高になっていることや、フル操業体制の早期確立に向けた諸費用の増加などにより、当期の事業収支は引き続き損失となる見込みです。今般、これら操業全般の状況に加え、冬季における気象状況に起因する操業低下リスクや環境対応コストの増加、鉱石ピット内の断層による採掘計画の変更やこれらを踏まえた長期生産計画の見直しなどを織込み、資産の再評価を実施した結果、減損損失を約1,250億円(親会社所有者に帰属する当期利益への影響は約650億円)計上する見込みです。なお、粗鉱処理量は既に改善・安定化しており、今後、選鉱工程における技術面・習熟度の改善による銅生産量の増加や、採鉱工程、間接部門も含めた全社的な生産性の向上および一層のコスト削減に向けて取り組みを強化していくことにより、翌期以降、収益性は改善される見通しです。また、チリに保有する他の銅鉱山権益については、製錬事業とのシナジー等も勘案し、資産ポートフォリオの組み替えを実施し、これに伴い資産売却益約90億円を計上する見込みです。中下流事業では、銅製錬において、当期は主力の佐賀関製錬所において大規模な修繕工事を行った影響がありますが、電材事業についてはスマートフォン・サーバー等のIT分野向けの販売が 引き続き好調であり、増益基調で推移しております。これらの要因により、金属事業としては、前回公表比1,180億円の減益となる見込みです。<その他の事業> 資産効率向上の観点から保有資産の見直しを進めており、その一環として保有する事業ビルを売却し、資産売却益を約430億円計上する見込みです。その他の事業としては、前回公表比200億円増益となる見込みです。(2)親会社の所有者に帰属する当期利益親会社の所有者に帰属する当期利益は、前回公表比350億円増益の3,350億円となる見通しです。(3)主な修正の内訳事業資産のポートフォリオ最適化・再構築、資産評価による業績(損益およびキャッシュフロー)への影響額は、以下のとおりです。内容 営業利益 フリー・キャッシュフローへの影響額石油・天然ガス開発事業ポートフォリオ最適化/資産売却(*1) 110億円 *4 石油・天然ガス開発保有資産の評価/減損損失 △100億円 - 金属(上流事業)事業ポートフォリオ組み替え/鉱山権益売買(*2) 90億円 *4 金属(上流事業)カセロネス銅鉱山の評価/減損損失 △1,250億円 - その他事業資産効率向上/事業ビル売却(*3) 430億円 *4 *1 カナダ・アルバータ州に保有するオイルサンド・プロジェクトの全権益を売却 売却額730百万米ドル (平成30年2月13日開示)*2 ロス・ペランブレス鉱山権益の追加取得およびコジャワシ鉱山権益の売却(平成30年2月16日開示)*3 新日石ビルヂング(千代田区丸の内)当社保有持分の全部売却(平成30年2月28日開示)*4 資産売却等による当期フリー・キャッシュフローへの影響額 約1,400億円(4)キャシュフロー計画および見込み今年度のフリー・キャッシュフローは、原油価格上昇に伴い運転資金負担が増加しておりますが、減損損失等、資金支出を伴わない非資金損失を除く実質利益の改善・積み上げ、事業ポートフォリオの再構築等により、今年度期初時点の計画を大きく上まわる見通しです。(単位:億円) 期初計画 見込み 増減 主な要因営業CF 5,600 6,450 +850 油価上昇による運転資金増を利益増でカバー投資CF △3,500 △1,800 +1,700 資産の売却、組み替え等により改善フリーCF 2,100 4,650 +2,550(注)本資料には、将来見通しに関する記述が含まれていますが、実際の結果は、様々な要因により、これらの記述と大きく異なる可能性があります。かかる要因としては、(1)マクロ経済の状況又はエネルギー・資源・素材業界における競争環境の変化、(2)法律の改正や規制の強化、(3)訴訟等のリスクなど、が含まれますが、これらに限定されるものではありません。
当社は、株主への利益還元が経営上の重要課題であるとの認識のもと、安定的な配当の継続の実施に加え、経営目標の達成により、さらなる株主還元(増配・自己株式取得)を目指すこととしております。 本日公表の「平成30年3月期通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」に記載のとおり、平成30年3月期の営業利益は、前回公表どおりの 4,800億円となる見通しであり、フリー・キャッシュフローは、減損損失等、資金支出を伴わない非資金損失を除く実質利益の改善・積み上げ、事業ポートフォリオの再構築等により、今年度期初時点の計画を大きく上まわる見通しです。 以上の状況から、平成30年3月期の年間配当予想について、前回予想の1株当たり18円を19円とし、期末配当予想を10円に修正いたしました。 なお、本日自己株式の取得に関する発表を行っております。
業績予想の修正
今下期【修正】
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 修正1株配 | 発表日 | 会計基準 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
旧 17.10-03 | 5,515,438 | 284,637 | 273,226 | 176,671 | 51.7 | 9 | 2018-02-09 |
IFRS |
新 17.10-03 | 5,565,438 | 284,637 | 273,226 | 211,671 | 62.3 | 10 | 2018-03-28 |
IFRS |
修正率 | +0.9 | 0.0 | 0.0 | +19.8 | +20.5 | % |
今期【修正】
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 修正1株配 | 発表日 | 会計基準 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
旧 2018.03 | 10,200,000 | 480,000 | 455,000 | 300,000 | 87.8 | 18 | 2018-02-09 |
IFRS |
新 2018.03 | 10,250,000 | 480,000 | 455,000 | 335,000 | 98.6 | 19 | 2018-03-28 |
IFRS |
修正率 | +0.5 | 0.0 | 0.0 | +11.7 | +12.3 | % |
今期の業績予想
下期業績
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 修正1株配 | 発表日 | 会計基準 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
16.10-03 | 3,899,423 | 194,309 | 171,064 | 105,144 | 42.3 | 8 | 2017-05-12 |
IFRS |
予 17.10-03 | 5,565,438 | 284,637 | 273,226 | 211,671 | 62.3 | 10 | 2018-03-28 |
IFRS |
前年同期比 | +42.7 | +46.5 | +59.7 | 2.0倍 | +47.3 | % |
今期【予想】
決算期 | 売上高 | 営業益 | 経常益 | 最終益 | 修正1株益 | 修正1株配 | 発表日 | 会計基準 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2016.03 | 8,737,818 | -62,234 | -8,608 | -278,510 | -112.0 | 16 | 2016-05-11 |
連結 |
2017.03 | 7,025,062 | 271,138 | 249,115 | 150,008 | 60.3 | 16 | 2017-05-12 |
IFRS |
予 2018.03 | 10,250,000 | 480,000 | 455,000 | 335,000 | 98.6 | 19 | 2018-03-28 |
IFRS |
前期比 | +45.9 | +77.0 | +82.6 | 2.2倍 | +63.4 | % |