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巴川紙 Research Memo(2):抄紙、塗工、粉体、粘・接着分野で新技術を生み出し成長

特集
2023年7月10日 12時22分

■会社概要

1. 会社沿革並びに事業概要

巴川製紙所<3878>は、初代社長井上源三郎氏が電気絶縁紙の国産化の志を抱き、ドイツ製見本を手掛かりに1900年初頭より研究開発に着手し国産化に初めて成功し、1914年6月に巴川製紙所を創設したことに始まる。電気絶縁紙、電気通信用紙の研究、開発を行い1917年に設立した。創業精神として「誠実」「社会貢献」「開拓者精神」を至上の行動規範とし、新技術を多数開発することで発展してきた。

同社は、トナー事業、電子材料事業、機能紙事業、セキュリティメディア事業、新規開発事業を主な事業分野として展開している。2023年3月期における売上高構成比はトナー事業39.6%、電子材料事業16.5%、機能紙事業31.5%、セキュリティメディア事業11.7%、新規開発事業0.2%、その他の事業0.6%となっている。一方、営業利益はトナー事業103.8%、電子材料事業9.2%、セキュリティメディア事業11.1%、機能紙事業-3.6%となっており、トナー事業と電子材料事業、セキュリティメディア事業が営業利益を計上している。なお新規開発事業は、事業部に移管する前の開発活動と試作試験段階の製品の利益を計上するため499百万円の営業損失となっており、同事業分野で大きな利益を獲得することは意図していない。

同社グループとして1,285名(2023年3月期末)の従業員を有するが、トナー事業が460名と全体の35.8%を占め、電子材料事業が241名、機能紙事業が305名、セキュリティメディア事業が130名、新規開発事業が37名という構成になっている。また製造拠点は、同社及び子会社が集中する静岡県が中心になっているほか、セキュリティメディア事業は昌栄印刷(株)の大阪及び川崎工場、反射防止フィルムは(株)トッパンTOMOEGAWAオプティカルフィルムの滋賀及び静岡工場で製造している。海外にも製造の拠点を持っており、中国2工場でトナー、インドで絶縁紙の製造を行う。

トナー事業と半導体・ディスプレイ関連事業が収益の2本柱を担う

2. 事業内容

現在、トナー事業、半導体・ディスプレイ事業、機能性シート事業、セキュリティメディア事業、新規開発事業の5事業を主な事業分野として活動している。

なお、2023年5月19日のリリースでグループの将来ビジョンと事業展開をわかりやすくする目的で報告セグメントを変更している。

(1) トナー事業

トナー事業は、同社において最大の売上高、利益を稼ぎ出している。複合機・プリンター用トナー、粉体関連製品等の化成品を事務機器メーカー、複合機メーカー等へ販売している。

同社のトナー事業の歴史は古く、1958年4月に同社と日本電信電話公社電気通信研究所、岩崎通信機<6704>の3社による協同研究に始まる。1963年から本格的な開発が行われ、1965年にはオフセットマスター用の乾式トナーとして上市した。その後1970年には湿式トナーの生産も開始、1972年には専用工場を建設、売上を急拡大させた。また同時期に旧 富士ゼロックスが開発したPPC(普通紙コピー機)について国内複写機メーカーも発売を始めたことから1973年にPPC用大型図面用乾式トナーを商品化、1974年には一般複写機用も投入、トナー事業が急拡大した。1981年には米国でのトナー生産も開始、また同年、LBPの普及が本格化したためLBP用トナーも商品化し、デジタル化やカラー化など多機能な複合機普及の進展で市場が拡大した。大手PPCメーカーやLBPメーカーがトナーの内製化も進めるなかでも、同社は独立系トナーメーカーとして成長を続けた。2005年には中国広東省、2011年には江西省に製造拠点を設け、グローバルに事業展開してきた。

現在、トナー事業の世界シェアでは事務機大手の内製メーカーが上位を占めるものの、同社は独立系トップのスケールを有し、世界シェアで6%程度を確保している。

ただし最近は、中国企業などの台頭、世界的なペーパーレス化によるプリンター・複合機などハードの成熟化などで事業が成熟している。同社は収益性を確保するために生産能力の適正化を目指し、2020年9月にモノクロトナー事業を行う米国工場の閉鎖を行った。日中3工場からタイムリーに提供する体制を整え、シェアアップも目指し、安定的な収益を稼ぎ出す事業として運営する方向にある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 岡本 弘)

《SI》

提供:フィスコ

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