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ザイン Research Memo(3):17/12期は新製品の開発投資により営業損失も、売上高は4期ぶりの増収

特集
2018年3月15日 15時43分

■業績動向

1. 2017年12月期の業績概要

ザインエレクトロニクス<6769>の2017年12月期の連結業績は、売上高が前期比9.0%増の3,165百万円、営業損失が490百万円(前期は181百万円の損失)、経常損失が524百万円(同275百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が523百万円(同303百万円の損失)となった。中期経営計画の初年度となる当期は、将来の成長に向けた新製品の開発投資を積極的に行う一年と位置付け、研究開発費を積極的に投下したことが営業損失の拡大要因となっている。ただ、売上高はここ数年取り組んできた市場ポートフォリオ拡充(産業機器、車載機器に注力)の効果によって4期ぶりの増収に転じたほか、期初会社計画も5.2%上回るなど、収益回復の兆しは見え始めている。

市場別の売上動向を見ると、全体の65%を占める産業機器向けが前期比13%増となった。そのうち、約半分を占めるOA機器向けが高速情報伝送用半導体の搭載機種拡大、並びに1台当たり搭載個数の増加により、同18%増と好調に推移したことが主因だ。デジタル複合機も高性能化とともに機器内の伝送スピードが高速化しており、ケーブル本数の削減ニーズが強まっている。また、G-SYNCTM※技術を使った高精細ゲーミングモニタ向けやセキュリティカメラ向けも市場の拡大を背景に好調に推移した。一方、アミューズメント機器向けはパチンコ・パチスロ業界の新規制導入の影響により、前期比2%減と低迷が続いた。

※NVIDIAが2013年に発表した高速画像表示技術。ゲーミング用の4Kモニタ向けで採用が広がっている。同社のV-by-OneRHSも2014年より技術サポートしている。

車載機器向けは前期比24%増と2ケタ増収が続いた。日本、ドイツの高級車向けを中心に、CID(センターインフォメーションディスプレイ)、リアシート用エンターテイメントディスプレイ、ドライブレコーダー向け等を中心に採用が広がっている。車載用ディスプレイもフルHD化が進んでおり、ケーブル本数の削減ニーズが高まっていることが背景にある。特に、純正品向けに関しては日系顧客の新規採用もあって前期比135%増と大きく伸長した。また、スマートフォンを中心としたモバイル機器向けも前期比19%増収となった。日系顧客向けに高解像度モデル対応のISPが伸長した。一方、民生機器は前期比32%の減収となった。中国、韓国テレビメーカー向けの売上が減少したことが主因となっている。

地域別売上高で見ると、全体の71%を占める日本向けは産業機器向けの伸長により前期比11%増、台湾向けはゲーミングモニタ向けを中心に同45%増、中国向けはセキュリティカメラ向けを中心に同9%増とそれぞれ増収となったが、韓国向けはテレビ用の減少が響いて同18%減と唯一減収となった。

売上総利益は増収効果により前期比7.5%増の1,943百万円と3期ぶりの増益となった。売上総利益率が前期比0.9ポイント低下の61.4%となったが、これは金額こそ小さいものの、「V-by-OneR」技術に関するロイヤルティ収入が減少したことが要因と見られる。

販管費は前期比22.3%増の2,433百万円となった。主に、研究開発費が294百万円増加したことが要因だ。研究開発テーマとしては、次世代USB対応新製品開発、高解像度カメラソリューション用V-by-OneRHS製品、次世代インターフェース規格V-by-OneRUS技術の仕様策定等となっている。また、その他の経費も売上増に伴って前期比149百万円増加し、この結果、営業損失は前期比で309百万円拡大した。

営業外収支は、期末為替レートが2016年12月期末の116円/米ドルから113円/米ドルと円高となったことで、為替評価損74百万円(前期は52百万円の評価損)を計上したが、持分法投資損失が12百万円と前期の66百万円から縮小したことにより若干の改善となっている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《TN》

提供:フィスコ

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