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フェローテク Research Memo(3):事業内容(製品)は多岐にわたるが、主力は半導体等装置関連事業(1)

特集
2018年6月25日 15時04分

■事業概要

1. 事業セグメント

前述のようにフェローテックホールディングス<6890>は多くの製品を自社開発・製造すると同時にM&Aによって多くの企業を子会社化してきたことから、事業内容は多岐にわたっている。現在の事業セグメントは半導体等装置関連(2018年3月期売上高比率48.7%)、電子デバイス(同14.0%)、太陽電池(同23.1%)、その他(同14.1%)に分けられている。

さらに、これらのセグメントは、次のようなサブセグメントに分けられている。

2. 半導体等装置関連

このセグメントは、さらに真空シール、石英製品、セラミックス、CVD-SiC、EBガン・LED蒸着装置、ウェーハ加工のサブセグメントに分けられる。

(1) 真空シール(2018年3月期対総売上高比率13.0%)

磁性流体を利用して、真空雰囲気内への回転導入機としての役割を担う部品で、半導体・FPD・LED・太陽電池等の製造工程で利用されている。同社の核となる製品で、主に半導体ウェーハのエッチングや成膜工程、FPDのパネル搬送用ロボットの回転機構部などに導入され、密閉空間を外部から隔離しつつ、加工に必要な動力を正確に伝えることを可能にしている。

主な販売先業種別シェア(2018年3月期)は以下のようであり、半導体30%、LED10%、FPD21%、太陽電池18%、その他(主に受託事業等)21%となっている。

(2) 石英製品(2018年3月期対総売上高比率12.7%)

石英製品とは熱と化学変化に強い超高純度のシリカガラスで、同社の製品は主に半導体製造工程等で使われる。ウェーハの成膜生成や拡散プロセスなどで使われるほか、搬送や洗浄工程で治具、消耗品として使われており、微細化・高純度化が進む半導体製造プロセスの中で重要な役割を担っている。

主な販売先業種別シェア(2018年3月期)は、大手半導体メーカー向けを中心としたOEMが66%を占め、以下エンドユーザー(デバイスメーカー)23%、LED1%、PV2%、LCD1%、その他4%となっている。主なOEM先は、日本大手3社、米国大手2社、中国1社となっている。

(3) セラミックス(2018年3月期対総売上高比率9.6%)

高強度・高純度のセラミックスに同社が持つ素材技術、生産技術、精密加工技術を生かして様々なセラミックス部品を提供している。セラミックス製品は高強度・高純度・高耐熱性などの特性に優れたファインセラミックス製品(FC)と高度な機械加工が可能なマシナブルセラミック(MC)に分けられる。前者は主に半導体製造装置用の部品として使われているが、特にドライエッチング方式(プラズマエッチャー)では不可欠な部品となっている。後者は様々な加工を施すことで各種部品や治具として利用されるが、特に半導体の検査工程での治具(ウェーハプロバー用)として需要が高まっている。また近年では、その精密加工特性を活かして高度な医療用機器での利用も進んでいる。

セラミックス製品の主な製品別販売シェア(2018年3月期)は、MC半導体検査19%、MC国内一般5%、MC輸出7%、FC半導体装置用17%、FC輸出33%、その他23%となっている。

(4) CVD-SiC(2018年3月期対総売上高比率3.4%)

独自のCVD製造法による炭化ケイ素(SiC)製品で、超高純度・高耐熱性・高対磨耗性・耐腐食性を実現している。主に半導体製造工程で用いられるウェーハボートやチューブ、シリコンウェーハの代替となるダミーウェーハなど、主に高温で使用される治具として幅広く活用されている。

地域別販売シェア(2018年3月期)は、中国が41%、日本が28%、北米が20%、台湾が10%、欧州が1%となっている。

(5) EBガン・LED蒸着装置(2018年3月期対総売上高比率4.3%)

EB(Electron Beam)ガンとは電子銃のことであり、高機能なEBガンと高圧電源を心臓部とした米国製Temescal装置(精密蒸着装置)は、大学や研究所向けの小規模生産用タイプから、大規模生産用高スループットタイプまで幅広い製品群をそろえている。次世代通信などで利用が見込まれる化合物半導体での世界標準機として数多くの顧客に使用されており、現在ではLEDや通信チッププロセス等の導入が進んでいる。

(6) ウェーハ加工(2018年3月期対総売上高比率5.7%)

同社では半導体向けに6インチ以下の小口径シリコンウェーハを単結晶インゴットからウェーハ加工まで一貫生産している。バイポーラIC用、ディスクリート用、MEMS用の量産品を中心にグローバルな供給体制を築いている。また2017年から8インチウェーハの生産を開始し、後述するように今後は8インチウェーハの量産体制を構築する。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《TN》

提供:フィスコ

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