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萩原電気HD Research Memo(5):財務基盤は安定、手元現預金は97億円と豊富

特集
2021年6月30日 15時05分

■業績動向

(2) 財務状況

萩原電気ホールディングス<7467>の2021年3月期末の財務状況は、流動資産は67,753百万円(前期末比4,782百万円増)となったが、主に現金及び預金の増加1,960百万円、受取手形及び売掛金の増加5,855百万円、たな卸資産の減少425百万円などによる。固定資産は5,588百万円(同266百万円増)となったが、主に投資その他の資産の増加302百万円による。この結果、2021年3月期末の資産合計は73,342百万円(同5,048百万円増)となった。

一方で、負債合計は36,289百万円(同3,111百万円増)となったが、これは主に流動負債のうち、支払手形及び買掛金の増加3,556百万円、短期借入金の増加200百万円、固定負債のうち、長期借入金の減少300百万円などによる。純資産合計は37,052百万円(同1,937百万円増)となったが、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加1,563百万円などによる。この結果、2021年3月期末の自己資本比率は47.7%(前期末は48.4%)となった。

(3) キャッシュ・フローの状況

2021年3月期の営業活動によるキャッシュ・フローは887百万円の収入となった。主な収入科目は、税金等調整前当期純利益の計上3,593百万円、減価償却費247百万円、たな卸資産の減少424百万円、仕入債務の増加3,967百万円など。主な支出科目は、売上債権の増加5,849百万円などとなっている。

投資活動によるキャッシュ・フローは、特に大きな投資等がなかったことから69百万円の支出となった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,165百万円の収入だったが、主な収入は、長短借入金の増加2,000百万円、主な支出は、配当金の支払額749百万円など。この結果、現金及び現金同等物は1,960百万円の増加となり、2021年3月期末残高は9,713百万円となった。

2. 2021年3月期のセグメント別状況

(1) デバイス事業

売上高は105,905百万円(前期比2.1%増)、営業利益は2,164百万円(同19.1%減)、営業利益率は2.0%(前期は2.6%)となった。

コロナ禍の影響で主要ユーザーにおける自動車生産台数が特に第1四半期に大きく落ち込んだものの、下期は前期を上回り堅調に推移したことに加え、車載インフォテインメント向け液晶などの需要が拡大したことや商流移管分が増加したことにより増収となった。利益面では、液晶関連など相対的に利益率が低く経費(運送費等)がかかる製品の売上比率が上がったこと、商流変更に伴う経費増があったこと、引き続き人材を中心とした投資を継続していることなどから利益率は低下した。

a) デバイス事業:得意先別売上高

デバイス事業における得意先別売上高では、デンソー向けが69,745百万円(前期比7.3%増)、トヨタ自動車向けが2,494百万円(同65.4%減)、東海理化<6995>向けが4,003百万円(同10.3%減)、その他11,905百万円(同8.5%増)、海外拠点得意先が17,757百万円(同10.4%増)となった。

トヨタ自動車向けが大きく減少したのは、商流変更があった(トヨタ自動車の広瀬工場向けがデンソーの広瀬製作所に振り替わった)ためで、実質は変わっていない。また海外拠点得意先が増加しているのは、デンソーの米国子会社が堅調であったことに加え、トヨタ自動車がシェアを伸ばしている中国で、コロナ禍からの回復が比較的早かったことによる。

b) デバイス事業:地域別売上高

デバイス事業における地域別売上高は、日本88,148百万円(構成比83.2%、前期比0.6%増)、アジア6,653百万円(同6.3%、同15.3%増)、アメリカ9,592百万円(同9.1%、同9.1%増)、欧州1,511百万円(同1.4%、同0.3%減)となった。アジアでは、中国向けが堅調であったが、増加の大部分がデンソー経由であった。また、アメリカでは、同社製品が採用されている車種の販売が比較的堅調であったことから売上増となった。欧州は売上規模が小さいことから、担当する顧客の状況によって売上高は変動する。この結果、海外売上高は17,757百万円(同16.8%、同10.4%増)となった。

(2) ソリューション事業

売上高は21,924百万円(前期比10.5%減)、営業利益は1,303百万円(同13.0%減)、営業利益率5.9%(前期は6.1%)となった。事業別売上高では、計測は増収となったものの、IT及び組込は減収となった。利益率が若干低下したが、これは減収によって売上総利益が減少したためである。売上総利益率は横ばいであり、特に懸念される内容ではない。

a) ソリューション事業:事業別売上高

ソリューション事業における事業別売上高は、ITが7,418百万円(構成比33.8%、前期比28.2%減)、組込が9,793百万円(同44.7%、同1.1%減)、計測が4,711百万円(同21.5%、同10.5%増)となった。ITでは、コロナ禍の影響で慎重な姿勢を継続する顧客が多かったことに加え、前期にFactory IoT向けやWindows10への買換え需要が好調であったことの反動もあり、減収幅が大きくなった。組込では、工作機械向け等は不調であったが、各種搬送機器などのマテリアルハンドリング向けは比較的堅調であったことから、ほぼ前期並みの売上高を維持した。計測は、数年前からデザインインとして継続している長期案件があったことなどから増収となった。

b) ソリューション事業:業種別売上高

ソリューション事業における業種別売上高では、自動車が8,510百万円(構成比38.8%、前期比11.6%減)、FA・産業機器が8,671百万円(同39.6%、同7.7%減)、その他が4,741百万円(同21.6%、同13.4%減)となった。自動車向けは情報化投資や設備投資の抑制が響いて減収、FA・産業機器は主にマテリアルハンドリング機器メーカー向けの組込関連の製品は伸びたが、工作機械向け等が不振で減収となった。その他はリース案件等は底堅く推移したが、全体的に投資先送りの機運が強く減収となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《NB》

提供:フィスコ

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