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明日の株式相場に向けて=低PBR株の静かな躍動に刮目せよ

市況
2023年6月29日 17時00分

きょう(29日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比40円高の3万3234円と続伸。前日は先物主導で655円高の高値引けという派手な立ち回りをみせた。きょうは朝方こそリスクオンの地合いを継続したが、その後は尻すぼみの展開となってしまった。振り返って前日の欧州株は、強い米国の経済指標が相次いだことから、米景気失速懸念が後退したとの見方で強気に傾き全面高となった。ところが、肝心の米国株の動きがはっきりしなかった。NYダウは終始マイナス圏で推移し、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は堅調をキープしたが小幅な上昇にとどまり、S&P500指数はほぼ横ばいだった。日米欧の中央銀行総裁が一堂に会するECB金融フォーラムでは、とりわけパウエルFRB議長のコメントに耳目が集まったが、7月利上げの可能性云々という枠を越えて「連続で(利上げに)動く選択肢も排除しない」というタカ派発言を行った。これに敬意を表しての軟調地合いという感じだが、米長期金利、短期金利いずれも低下しており、マーケットの方も“話半分”に聞いている印象である。ほぼ無風で通過したと言ってよさそうだ。

きょうは、前日に続き半導体主力銘柄の戻り足が鮮明だった。売買代金トップ常連のレーザーテック<6920>がこの日も断トツの商いで、株価も上値指向を鮮明とした。また、ソシオネクスト<6526>は売買代金3位に食い込み、戻り売りを浴びながらも25日移動平均線をなぞるように続伸、2万円台を固める動きをみせた。アドバンテスト<6857>や東京エレクトロン<8035>も同様に頑強な値運びで、東エレクは年初来高値を更新している。

半導体メモリー開発・製造大手の米マイクロン・テクノロジー<MU>が前日の米株市場の取引終了後に発表した23年3~5月期決算で、売上高が前年同期比大幅減収ながらも市場コンセンサスを上回ったことから、時間外取引で買われた。この流れを東京市場でも引き継いだ格好だ。半導体関連への空売りは貸株調達も含めると見た目以上に溜まっており、例によってショートスクイーズの動きも戻りを後押ししたようだ。

ただ、きょうの相場は半導体 セクターには風が吹いたものの、どちらかといえば局地的なつむじ風であり、グロース株全般が優位性を発揮したとは言い切れない。むしろ、バリュー系銘柄の方に資金が興味を示した感もある。そのなかテーマ性を見出すとすれば、前日の当欄でも触れた超低PBR銘柄の存在感を無視することはできない。大豊工業<6470>は一時70円高と値を飛ばし、約1年半ぶりの高値水準である943円まで水準を切り上げたが、それでもPBRは0.4倍台にようやく乗せたレベルで、東証が要請するPBR1倍台クリアまではまだかなりの距離がある。この“距離”を上値余地という言葉に置き換えるということであれば、株価はここからも相当な伸びしろが意識されることになる。

大豊工業<6470>と同じ自動車部品 セクターから探すと、いすゞ系の自動車部品会社が統合されて発足したIJTT<7315>はいいポジションにいる。同社はEVトラック向けなどで商品技術を開花させる可能性があり、PBRはまだ0.3倍台だ。また、自動車用サスペンションのトップメーカーであるヨロズ<7294>もPBR0.3倍台。自動車用エンジンバルブ大手のNITTAN<6493>もPBR0.3倍台で株価は300円前後と値ごろ感があり、人気化素地を内在させている。

自動車部品以外では、ディスポーザブル医療器具メーカー大手のJMS<7702>は新値街道への復帰が狙える位置。やはりPBR0.3倍台で業績も24年3月期は営業利益が前期比4割増、最終利益が同2.8倍化予想と回復が急だ。これ以外では特殊鋼大手の愛知製鋼<5482>や、建設セクターでは鉄道工事で強さを発揮し受注残も豊富な鉄建建設<1815>などもマークされる。

あすのスケジュールでは、6月の都区部消費者物価指数(CPI)、5月の有効求人倍率、5月の失業率、5月の鉱工業生産速報値、5月の自動車輸出、5月の住宅着工統計など。また、ノバレーゼ<9160>とジーデップ・アドバンス<5885>が東証スタンダード市場に、クラダシ<5884>が東証グロース市場に新規上場する。海外では6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)、6月の中国非製造業PMI、5月の独失業率、5月のユーロ圏失業率、6月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値、5月の米個人所得・消費支出、6月の米消費者態度指数(ミシガン大学調査・速報値)など。(銀)

出所:MINKABU PRESS

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