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川辺 Research Memo(1):ファッションを先取りする「インターモード川辺」

特集
2018年7月3日 15時01分

■要約

川辺<8123>は、ハンカチーフ、スカーフ・マフラーを中心に、身の回り品・服飾雑貨の製造卸売・小売を展開する老舗の専門商社である。海外有名ブランド品の百貨店向け卸売が主力である。香水等販売のフレグランス事業も展開している。ファッションを先取りする「インターモード川辺」として、消費者の多様なニーズに対応する製造卸売業・小売業への変革を加速している。

1. 身の回り品事業とフレグランス事業を展開する専門商社

ハンカチーフ、スカーフ・マフラー、タオル、雑貨等を販売する身の回り品事業、香水等を販売するフレグランス事業を展開している。2018年3月期のセグメント別売上高構成比は、身の回り品事業87.1%、フレグランス事業12.9%である。販売経路別には、百貨店向けを主力として、量販店、専門店、小売店、卸売事業者等に卸売販売している。一部は直営小売店舗において小売販売している。2018年3月期の販売経路別売上高構成比は、百貨店向けが51.2%、量販店向けが13.4%、その他(直営小売店舗含む)が35.4%である。両事業とも海外有名ブランド品を主力として、消費者ニーズの多様化に対応した自社ブランド商品の企画・開発・拡販も強化している。

2. 収益特性の季節要因とライセンス契約のリスク要因

収益特性における季節要因として、ハンカチーフは海外有名ブランドが主力で3月の「ホワイト・デー」が最大の需要期となり、スカーフ・マフラーは防寒商品のため秋・冬シーズンが需要期となる。リスク要因としてはライセンス契約終了の影響がある。国内外の有名ブランドの権利者と商標使用並びに技術提携に関する契約を締結しているが、契約更新に伴う契約条件の改定、ライセンス供給側に起きるM&Aや経営方針・販売戦略の転換による契約終了などが発生する可能性がある。なお同社の商品仕入はグループ会社からの国内仕入が大半を占めており、直接輸入が少ないため為替変動による直接的な影響は小さい。

3. 2018年3月期はライセンス契約終了などで減収減益

2018年3月期の連結業績は、売上高が2017年3月期比5.1%減の16,281百万円、営業利益が同49.0%減の380百万円、経常利益が同38.0%減の489百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が49.8%減の323百万円だった。身の回り品事業における主力ブランドのライセンス契約終了、フレグランス事業における主力ラグジュアリーブランド商品の販売不振などで減収減益だった。

4. 2019年3月期は増収・2ケタ増益予想

2019年3月期の連結業績予想は、売上高が2018年3月期比2.0%増の16,600百万円、営業利益が同23.7%増の470百万円、経常利益が同20.7%増の590百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が5.3%増の340百万円としている。増収効果による売上総利益拡大を目指し、増収・2ケタ増益予想である。身の回り品事業のハンカチーフでは、終了ブランドの影響がおおむね一巡し、新たに導入したニコライ バーグマン(nicolai bergmann)も寄与する。スカーフ・マフラーでは、新ブランドとしてのジルスチュアート(JILL STUART)の導入、カシミアアイテムを中心としたイベント・ステージ展開の強化などで売上拡大を図る。フレグランス事業では、主力ブランド拡販やメゾン系フレグランス投入による売上拡大、不採算直営店の整理・統合、ホールセール分野の売買益改善などの事業基盤強化策を推進する。

5. 採算性向上を最重要課題として製造卸売業・小売業への変革を加速

新中期経営計画2017では、経営目標値に2020年3月期の総資本利益率(ROA)2.65%、株主資本利益率(ROE)5.27%を掲げている。売上規模を確保しつつ採算性の向上を最重要課題として、コト提案型企業及び製造卸売業・小売業への変革を加速する。採算性向上及び中期成長に向けた経営戦略として、好循環型成長戦略、原価抑制、財務戦略を掲げている。モノを通じて楽しめるコト提案を重視することにより、市場の活性化と商品政策の効率化を図り、在庫回転率上昇や粗利益率改善などで収益力向上を目指す。

6. 配当は利益水準や配当性向を考慮して決定

配当政策については、経営基盤や財務体質の強化を図りつつ、業績に裏付けられた成果配分を行うことを基本方針として、利益水準や配当性向を考慮して決定するとしている。株主優待制度は毎年3月末時点の保有株主を対象として実施している。保有株式数に応じて自社製品を贈呈する。なお2018年10月1日を効力発生日として、普通株式の単元株式数を1,000株から100株に変更するとともに、10株を1株に併合する。併合によって株式数は10分の1となるが、資産や資本の状況に変化はない。

■Key Points

・ハンカチーフやスカーフ・マフラーを主力とする老舗の専門商社

・2019年3月期増収・2ケタ増益予想

・コト提案型企業及び製造卸売業・小売業への変革を加速

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)

《MH》

提供:フィスコ

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