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飯野海運 Research Memo(7):2024年3月期は前期の反動で減収減益予想

特集
2023年6月14日 14時37分

■今後の見通し

1. 2024年3月期連結業績予想の概要

飯野海運<9119>の2024年3月期の連結業績予想は、売上高が前期比13.0%減の123,000百万円、営業利益が同41.0%減の11,700百万円、経常利益が同46.3%減の11,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同55.9%減の10,000百万円としている。前提の平均為替レートは125円/米ドル(前期実績は135.07円/米ドル)、適合燃料油平均価格は700米ドル/MT (同802米ドル/MT)、市況はPanamax型が14,750米ドル(同16,274米ドル)、Small Handy型が13,500米ドル(同14,647米ドル)としている。為替感応度(1円変動による経常利益への影響額、営業外の為替差損益除く)は通期136百万円としている。なお2023年5月9日時点におけるスポット比率予想は大型原油タンカーが0%、ケミカルタンカーが25%、大型ガス(LNG)船が14%、大型ガス(LNG)船が0%、中小型ドライバルク船が43%、電力専用船・チップ専用船が0%となっている。

前期の円安や海運市況上昇の反動で減収減益予想としている。営業利益の前期比81.4億円減益の増減内訳(計画)は、大型原油タンカーが長期契約への継続投入で0.1億円減、ケミカルタンカーが市況堅調だが前期比では下落を想定(特に前期寄与度の大きかったスポット貨物の市況下落が影響)して34.6億円減、大型ガス船が入渠費増加やVLGC市況下落などで13.8億円減、ドライバルク船が中国経済回復で緩やかに回復基調だが前期比では下落を想定して23.9億円減、小型ガス船が既存契約に継続投入して0.1億円減、不動産がオフィスフロアは高稼働なものの営繕費や管理費の増加で7.6億円減、その他が1.2億円減としている。営業外収益・費用や特別利益・損失の一過性利益・損失は織り込んでいない。

海運業の市況変動には注意が必要となるが、全体として為替や海運市況の想定に保守的な印象が強く、弊社では会社予想に上振れの可能性があると考えている。また、2024年3月期は好条件が揃った前期の反動で減収減益予想はやむを得ないと考えるが、会社予想は売上高、各段階利益とも前々期実績を上回る水準である。これまでに推進してきた安定収益源積み上げに向けた各種取り組みの成果が表れていると言えるだろう。

2. 2023年度の海運市況見通し

ケミカルタンカーの市況は2022年度の水準ほどではないがおおむね堅調に推移する見込みである。環境規制対策の見極めや建造価格高騰の影響で新造船の流入が限定的なことに加えて、プロダクトタンカー市況の上昇を受けてプロダクトタンカーがケミカルタンカー市場から退出しているため、船腹需給が逼迫している。大型ガス(LPG)船の市況は、新造船竣工(39隻程度)により一部で需給バランス悪化の影響があるが、全体としては比較的安定して推移する想定である。ドライバルク船の市況については、2022年度後半から軟化の一途を辿り、調整局面が2023年度前半まで続くが、中国経済の回復に伴って緩やかに回復基調となる見込みである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

《SI》

提供:フィスコ

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