今週の【早わかり株式市況】 7週続伸・“強気相場”復活の兆し、チャート「窓」埋める

市況
2018年5月12日 6時40分

今週の株式市場は、日経平均株価が7週続伸し、2月急落時に空けた「窓」を埋めたことで強気相場復活への期待が高まった。

大型連休明けの7日は前週末にNYダウが大幅続伸したことを受けて朝方こそ買い優勢で始まったものの、買い一巡後は為替の円安一服が重荷となり売りに押され、日経平均は小幅に続落した。

翌8日は前日のNYダウが上値追いとなったことでリスク許容度が高まった海外投資家の買いが入り日経平均は3日ぶりに反発し、2万2500円台に乗せた。9日は前日にトランプ米大統領がイランとの核合意離脱を表明したことを受け、中東情勢を巡る地政学リスクが嫌気され売り優勢の展開となり反落した。10日は前日の欧米株高や為替の円安基調が好感され買いが先行し、日経平均は寄り付き直後に再び一時2万2500円台を回復。その後は戻り売りに押される場面もあったものの、後場は次第高となり反発した。

週末の11日は前日にNYダウが6日続伸するなど堅調な米株市場に追随する形で終始買い優勢となり、日経平均は大幅続伸した。ピークを迎えた決算発表で今期に好業績を見込む企業が相次いだことも相場上昇を後押しした。

日経平均株価は、前週比285円(1.27%)高の2万2758円と7週続伸して取引を終えた。週末に2月初めの急落時にチャート間に空けた「窓(株価の空白領域)」を一気に埋めたうえ、25日と75日移動平均線がゴールデンクロスを示現しており、相場の強さが戻ってきた可能性がある。週間の値幅は418円と、前週の156円から拡大した。

今週までの7週間で日経平均は2140円も上昇しているだけに、来週は一時的な調整場面も想定される。ただ、米国株市場の上値追いが続けば、2万3000円大台乗せも期待される。

重要イベントとしては、国内では16日朝に発表される1-3月期GDPや17日朝に発表される3月機械受注、18日朝発表の4月消費者物価指数が注目される。海外では15日発表の中国4月鉱工業生産指数や16日発表の米国4月鉱工業生産指数に注視が必要だろう。

◆マーケット・トレンド(5月7日~11日)

【↓】   5月 7日(月)―― 小幅続落、米国株大幅高も円安一服で上値は重い

日経平均 22467.16(  -5.62)  売買高14億7596万株 売買代金 2兆3643億円

【↑】   5月 8日(火)―― 約3ヵ月ぶり高値圏、米株高を引き継ぎリスク選好の買い

日経平均 22508.69(  +41.53)  売買高16億5580万株 売買代金 2兆6427億円

【↓】   5月 9日(水)―― 反落、中東での地政学リスクを嫌気し売り優勢

日経平均 22408.88(  -99.81)  売買高17億2743万株 売買代金 2兆9264億円

【↑】   5月10日(木)―― 反発、欧米株高や円安でリスク選好の買い優勢

日経平均 22497.18(  +88.30)  売買高15億4244万株 売買代金 2兆6308億円

【↑】   5月11日(金)―― 大幅続伸、米株高に追随し約3ヵ月ぶりの高値

日経平均 22758.48( +261.30)  売買高16億6275万株 売買代金 2兆9302億円

◆セクター・トレンド(5月7日~11日)

(1)マルハニチロ <1333> など水産・農林業が業種別上昇率トップ

(2)トヨタ <7203> など自動車、クボタ <6326> など機械といった輸出株は大幅高

(3)リクルート <6098> などサービス、NTT <9432> など情報・通信といった内需株も堅調

(4)金融株は三菱UFJ <8306> など銀行株が反発も

野村 <8604> など証券、第一生命HD <8750> など保険、オリックス <8591> などその他金融は低調

(5)旭硝子 <5201> などガラス・土石、新日鉄住金 <5401> など鉄鋼といった素材株の一角が買われた

(6)東レ <3402> など繊維、JAL <9201> など空運株は売られた

(7)決算の好不調で明暗

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