すご腕投資家さんに聞く「銘柄選び」の技 DAIBOUCHOUさんの場合-2
5年半で10億円のイケイケ時代、その根底はピーター・リンチ流
登場する銘柄
アーネストワン【現 飯田グループホールディングス・<3291>】、フージャーズコーポレーション 【現 フージャーズホールディングス・<3284>】
金融機関出身のフリーライター。株式、投資信託、不動産投資などを中心とした資産形成に関連する記事執筆を主に担当。相続、税金、ライフプラン関連も数多く執筆。
投資歴約19年で、現在は専業投資家。2005年前後には不動産株への集中投資を行い、200万円を一時10億円にまで、まさに「大膨張」させた実績のあるすご腕。その後のリーマン・ショックで資産は半減してしまったが、割安な成長株に着目した投資に方向転換して再スタート。100銘柄以上に分散投資を行い、極力資産を守りながら増やす投資を心掛けている。
DAIBOUCHOUさん(ハンドルネーム・以下、DAIさん)の紹介記事第1回目では、「200万円→10億円→5億円」と、まさに運用資産の大膨張と大収縮を経験したDAIさんの現在の投資スタンスを紹介した。
2006年に起きたライブドア・ショックで資産を半減させた苦い経験を教訓とし、分散投資&より割安にこだわり長期投資を目指す方法だ。基本はバリュー投資で、常に全額投資で向かいつつ自称「俺225」と呼ぶ100銘柄以上の分散投資を行い、守りながら攻める投資を行う。
今回2回目では、資産を10億円まで大膨張させた「イケイケ時代」の投資のポイントを紹介していく。10年以上も前の話ではあるが、その考え方はDAIさんが今でも実践しているバリュー投資の根底となっているものだ。
元手200万円を約4年で1億円に
億万投資家にも様々なタイプがいる中で、DAIさんはかなり短期間で「億り人」を達成し、その勢いで10億円まで資産を拡大させたロケットスターターの一人だ。
元手は200万円。2000年に株式投資を始めて以来、わずか4年程度で1億円に到達、引き続いて5年半で10億円にまで大膨張させるという快挙を遂げている。その華々しい躍進劇の秘訣は、とにかく急成長する銘柄に集中投資をしたこと。さらに信用取引を駆使して可能な限り(最大約3倍)のレバレッジ投資を敢行したことが、巨大な果実を手にすることにつながった。
資産拡大に弾みがかかった時期は02年頃。日本市場でもITバブルがはじけ、03年4月に日経平均株価が7603円という大底を付ける少し前のことだ。全体相場はまさに冷え込んだ冬の時期だったが、この時DAIさんは、逆行して大幅上昇した新興デベロッパーを中心とする不動産株に集中投資して大成功した。
当時手掛けた銘柄の上昇度合いをみると、アーネストワン(現飯田グループホールディングス・<3291>)の株価は16倍、フージャーズコーポレーション(現フージャーズホールディングス・<3284>)は41倍、ダヴィンチ・ホールディングス(現DAホールディングス・非上場)は55倍、アーバンコーポレイション(08年に経営破たん)は80倍にまで膨らんだという。
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