話題株ピックアップ【昼刊】:ファミマ、ベル24HD、カカクコム

注目
2020年7月9日 11時41分

■ファミリーマート <8028>  2,154円  +400 円 (+22.8%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率トップ

ファミリーマート<8028>はストップ高カイ気配。伊藤忠商事<8001>が8日の取引終了後、同社が99%出資するリテールインベストメントカンパニーを通じ、連結子会社ファミマの完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の2300円にサヤ寄せする格好で買われている。伊藤忠は現在、直接と間接合わせてファミマ株の50.10%を所有しているが、完全子会社化することでコンビニ事業のビジネスモデル見直しやeコマースの急拡大などに対し、グループ一体となって迅速な意思決定を進めていく狙い。買付予定数は2億5255万7288株(下限5011万4060株、上限設定なし)で、買付期間は7月9日から8月24日まで。なおTOB成立後、ファミマは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は、ファミマを7月8日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■ベル24HD <6183>  1,610円  +201 円 (+14.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位

ベルシステム24ホールディングス<6183>が急反騰している。8日の取引終了後、第1四半期(3~5月)連結決算を発表しており、売上高326億7800万円(前年同期比6.0%増)、営業利益30億5100万円(同4.5%増)、純利益19億2100万円(同5.7%増)と営業増益となったことが好感されている。新型コロナウイルスの感染拡大による影響はあったものの、CRM事業で前期に業務を開始した既存継続案件の売り上げが拡大したほか、伊藤忠商事<8001>、凸版印刷<7911>との協業強化によるシナジー案件も堅調に推移した。また、スポット業務の増加や、前期の医薬事業再編の反動なども利益増に貢献した。なお、従来未定としていた21年2月期通期業績予想は、売上高1320億円(前期比4.2%増)、営業利益115億円(同3.6%増)、純利益72億円(同2.8%増)を見込むとした。

■カカクコム <2371>  3,020円  +360 円 (+13.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位

カカクコム<2371>が急反騰している。大和証券が8日、伊藤忠商事<8001>が同日、ファミリーマート<8028>をTOBにより完全子会社化すると発表したことを受けて、日経平均株価の銘柄入れ替えが実施される可能性があると指摘。その場合の採用候補銘柄を発表しており、なかに同社が含まれることが好材料視されている。同証券では伊藤忠、ファミマともに日経平均採用銘柄であるため1銘柄の空きが生じ、また、TOB期間が時期的には定期入れ替え時期に近いため、同時公表となる可能性もあるとしている。同社が候補として挙げた銘柄は、ファミマの入れ替えとしては銘柄不足感の強い消費セクターであることから、同セクターのサントリー食品インターナショナル<2587>を挙げている。また、定期入れ替えでは銘柄過剰感の強い素材セクターから日本化薬<4272>が除外となる可能性があるとみており、この採用候補も消費セクターからヤクルト<2267>、カカクコム、スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>、ZOZO<3092>を挙げている。

■ディップ <2379>  2,286円  +178 円 (+8.4%)  11:30現在

ディップ<2379>が急反発している。8日の取引終了後、7月31日付で186万株(発行済み株数の3.00%)の自社株を消却すると発表しており、需給が締まるとの見方から買いが入っているようだ。同時に発表した第1四半期(3~5月)単独決算は、売上高91億6800万円(前年同期比23.7%減)、営業利益28億300万円(同25.4%減)、純利益19億3000万円(同25.8%減)と減収減益となった。新型コロナウイルス感染症の影響により飲食店や小売店で営業時間の短縮や休業を余儀なくされたことを受け、顧客企業からの求人広告出稿が大幅に減少したことが響いた。なお、同社は21年2月期業績予想を未定としており、上期業績予想は売上高161億5000万円~172億円(前期比29.2~24.6%減)、営業利益35億円~45億円(同51.6~37.8%減)、純利益24億円~31億円(同51.3~37.1%減)の従来見通しを据え置いている。

■大黒天物産 <2791>  5,640円  +340 円 (+6.4%)  11:30現在

8日に決算を発表。「今期経常は2%増で2期連続最高益、前期配当を2円増額・今期も27円継続へ」が好感された。

大黒天物産 <2791> が7月8日大引け後(15:00)に決算を発表。20年5月期の連結経常利益は前の期比2.1倍の61.4億円に急拡大し、従来予想の45.2億円を上回って着地。21年5月期も前期比2.4%増の62.9億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。22期連続増収になる。同時に、前期の年間配当を25円→27円(前の期は25円)に増額し、今期も27円を継続する方針とした。

⇒⇒大黒天物産の詳しい業績推移表を見る

■BASE <4477>  5,930円  +310 円 (+5.5%)  11:30現在

BASE<4477>が3日ぶりに反発している。同社は8日、自社運営するEコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」のショップ開設数が110万件を突破したと発表しており、これが株価を刺激しているようだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて3月以降、営業活動や集客を自粛していた実店舗を運営している事業者やイベント・催事で物販事業を行っている事業者などを中心にネットショップの開設が急増し、5月にはショップ開設数が100万件を突破。足もとではネットショップを活用した営業活動が新たなスタンダードとして浸透し始めており、5月からわずか2カ月で10万ショップが「BASE」の利用を始めている。

■ソフトバンクグループ <9984>  6,300円  +281 円 (+4.7%)  11:30現在

ソフトバンクグループ<9984>が全市場を通じ2位以下を大きく引き離す断トツの売買代金をこなし急反発、年初来高値を更新した。時価はITバブル時の2000年3月以来20年4カ月ぶりの高値圏にある。ロイター通信が8日、中国EC最大手アリババ傘下の金融会社が年内にも香港市場に新規上場する計画にあると報じている。アリババはソフトバンクGの出資先であることから、株価の新たな刺激材料となっている。

■エーザイ <4523>  8,865円  +330 円 (+3.9%)  11:30現在

エーザイ<4523>が大幅続伸。同社は8日、米国のバイオジェンと開発している認知症治療薬「アデュカヌマブ」について米食品医薬品局(FDA)への新薬承認申請を完了したと発表した。承認されれば、認知症の臨床症状の悪化を抑制する初めての治療薬となる。同薬は当初、今年の早い段階で申請される計画だったが時期がずれ込むことが嫌気され、同社の株価は4月下旬に急落する場面もあった。同薬の承認申請を受け、前日の米国市場でバイオジェンの株価は急伸しており、この日の東京市場ではエーザイが買い人気となっている。

■レーザーテック <6920>  11,500円  +360 円 (+3.2%)  11:30現在

レーザーテック<6920>が連日の上場来高値更新、またサムコ<6387>も5連騰で3000円大台に乗せ、こちらも連日の上場来高値更新となっている。世界的な半導体市況の回復を背景に米国ではエヌビディアが上場来高値を更新するなど半導体関連への買いが波状的に続いており、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も史上最高値を更新した。これを受けて東京市場でも半導体セクターへの人気が継続している。特に足もとでは競争力の高い商品を手掛けるレーザーテックやサムコなどに投資資金が集中している。

■サーラコーポレーション <2734>  603円  +17 円 (+2.9%)  11:30現在

サーラコーポレーション<2734>が大幅高に買われている。8日の取引終了後に発表した20年11月期上期(19年12月~20年5月)の連結経常利益は69億4900万円(前年同期比21.5%増)に伸び、従来予想の57億円(同0.3%減)を大幅に上回って着地したことが材料視された。空調設備などの完成工事が大幅に増加したエンジニアリング&メンテナンス事業が収益を牽引した。また、為替予約に係るデリバティブ評価益が増えたことも利益を押し上げた。通期計画の63億円を既に超過しており、業績上振れも期待されている。

■ネクステージ <3186>  936円  +21 円 (+2.3%)  11:30現在

ネクステージ<3186>が反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は8日、同社株のレーティングの「バイ」を再強調した。目標株価は1500円を継続した。同社は国産普通車と輸入車を販売する中古車販売事業を展開。大型店の出店による中古車小売り市場でのシェア拡大に注目しているほか、在庫調整の実施により台粗利改善傾向が強まっていることを指摘。20年11月期の連結営業利益は従来予想の30億円を前期比42.5%減の35億円(会社予想は30億円)に見直したほか、21年11月期の同利益は75億円とV字回復を見込んでいる。

■コジマ <7513>  550円  +5 円 (+0.9%)  11:30現在

コジマ<7513>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新している。8日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年9月~20年5月)単独決算は、売上高2026億300万円(前年同期比2.5%増)、営業利益34億6000万円(同12.2%減)、最終利益23億2100万円(同43.2%減)と2ケタ減益となったが、通期計画の営業利益を上回って着地したことが好感されている。Windows7のサポート終了に伴う駆け込みやテレワークに伴う需要が生じたパソコン及び周辺機器のほか、テレビが好調に推移したものの、新型コロナウイルス感染症の影響で4~5月に一部店舗の休業や営業時間の短縮、店頭イベントの中止などを実施したことが響いた。なお、20年8月期通期業績予想は、売上高2740億円(前期比2.2%増)、営業利益26億円(同59.5%減)、最終利益18億円(同72.7%減)の従来見通しを据え置いている。

■イオンFS <8570>  974円  -154 円 (-13.7%)  11:30現在  東証1部 下落率トップ

イオンフィナンシャルサービス<8570>が急落している。8日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高1099億5900万円、営業損益8億6300万円の赤字、最終損益10億8000万円の赤字と営業損益段階から赤字に転落したことが嫌気されている。政府の緊急事態宣言発令や外出自粛の広がりなどで、大規模商業施設が休業や営業時間短縮となるなどし、同社の営業拠点についても休業や営業時間短縮を余儀なくされたことが響いた。また、国内外で貸倒引当金繰入額が増加したことも損益を悪化させた。なお、未定としていた21年2月期は売上高4600億円、営業利益100億~200億円、最終利益50~100億円を見込むとしている。

■イオン北海道 <7512>  764円  -57 円 (-6.9%)  11:30現在  東証1部 下落率4位

8日に決算を発表。「非開示だった今期経常は13%減益へ」が嫌気された。

イオン北海道 <7512> が7月8日大引け後(15:00)に決算を発表。21年2月期第1四半期(3-5月)の経常利益(非連結)は前年同期比52.3%減の8.6億円に大きく落ち込んだ。

⇒⇒イオン北海道の詳しい業績推移表を見る

■イオン <8267>  2,394.5円  -139 円 (-5.5%)  11:30現在

8日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は赤字転落で着地」が嫌気された。

イオン <8267> が7月8日大引け後(17:00)に決算を発表。21年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常損益は160億円の赤字(前年同期は242億円の黒字)に転落した。

⇒⇒イオンの詳しい業績推移表を見る

■大戸屋ホールディングス <2705>  2,613円  +500 円 (+23.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

大戸屋ホールディングス<2705>がストップ高カイ気配。発行済み株数の19.16%を保有し筆頭株主であるコロワイド<7616>がこの日の寄り前、大戸屋HD株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格の3081円にサヤ寄せする格好となっている。資本関係を強化することでより深い協業体制を構築し、企業価値の持続的成長を図るのが狙い。買付予定数は233万株(下限187万2392株、上限233万株)で、買付期間は7月10日から8月25日まで。なおTOB成立後も大戸屋HDは上場を維持する予定としている。

●ストップ高銘柄

大戸屋ホールディングス <2705>  2,613円  +500 円 (+23.7%) ストップ高買い気配   11:30現在

など、2銘柄

●ストップ安銘柄

なし

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