株価指数先物【引け後コメント】クレディスイスはショートカバーの動きに

市況
2021年1月14日 17時41分

大阪3月限

日経225先物 28810 +350 (+1.22%)

TOPIX先物 1875.5 +12.5 (+0.67%)

日経225先物(3月限)は前日比350円高の2万8810円で取引を終了。寄り付きは2万8400円とシカゴ先物清算値(2万8445円)を下回ってのスタートとなった。しかし、現物の寄り付き直後につけた2万8390円を安値に急伸し、一気に2万8700円台まで上昇。その後2万8700円を挟んだもみ合いを経て、前場半ば辺りから再び上昇基調が強まった。ランチタイムには2万8900円に乗せると、後場半ばには2万8970円まで切り上がっている。その後、急速に利食いに押され2万8590円まで上げ幅を縮めたが、引けにかけて再び切り返し2万8810円で取引を終えた。

東証1部の騰落銘柄は値上がり数、値下がり数が拮抗しており、ファーストリテイリング <9983> 、ソフトバンクグループ <9984> 、ファナック <6954> 、エムスリー <2413> など指数寄与度の大きい値がさ株の強い値動きが日経平均株価をけん引している。これによりNT倍率は先物中心限月で一時15.38倍まで上昇し最高値を更新。米上院での弾劾裁判はトランプ大統領の任期が切れる20日以降との見方からアク抜け的な流れとなったようである。

東証1部の売買代金は3営業日ぶりに3兆円を上回っているが、騰落銘柄の拮抗状態からはバリューシフトによるTOPIX型の幅広い物色というよりは、日経225型の大型株への資金流入がみられている。国内では新型コロナ拡大による緊急事態宣言のさらなる対象拡大が警戒されているほか、ビジネス渡航などで一部解除していた外国人の入国を全面停止したことによる経済への影響も不安要因になるだろう。コア銘柄への物色にとどまりやすく、先物主導によるインデックス売買に振らされやすいため、いったん値動きが鈍る場面では仕掛け的な動きも入りやすいことは意識しておきたい。

目先的には2万8500円辺りでの底固めから、2万9000円突破を意識したスタンスになりそうである。過熱警戒感からヘッジ対応の売りも出やすくなるが、バイデン政権への期待感から押し目買い意欲は強い。日経平均株価がS&P500指数をアウトパフォームしているだけに、海外勢の日本株比率を積み増す動きは引き続き強いとみられるため、ショートポジションは避けておきたい。NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)によるスプレット狙いが有効との見方は継続。

手口面では、日経225先物はJPモルガンが1950枚、ゴールドマンが1190枚、SBIが660枚、バークレイズが620枚程度の売り越しに対して、野村が1240枚、クレディスイスが1130枚、ドイツが950枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが670枚、BNPパリバが500枚程度の売り越しに対して、クレディスイスが1380枚程度の買い越しだった。クレディスイスはCTA(商品投資顧問)経由のショートカバーとみられ、野村はダブルインバースの調整に伴う買いとみられる。

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