横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (6)市場再編の波に乗る!TOPIX改革と株高戦略に走る企業

特集
2021年7月2日 12時15分

個人投資家のみなさん、こんにちは! 株が大好き、認定テクニカルアナリストの横山利香です。

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)
◆TOPIX残留に向けて打てる手段は3つ

一方、流通時価総額が100億円前後をウロウロしていて、TOPIXの算出対象から外れたくないと考える企業は、今後、流通時価総額を押し上げるために、株価上昇を意識した戦略を意欲的に打ち出さなければならないことになります。そのための主な方法は、(1)好調な業績を維持して株価を上げる、(2)株主優待を拡充して株価を上げる、(3)配当金を新設・増額して株価を上げる――の3つが考えられるでしょう。

たとえば、東証1部に上場しているウェルビー <6556>は、17年に東証マザーズ市場に上場、21年1月には東証1部に指定替えをされています。指定替えというと株価が上昇するイメージを抱きがちですが、どちらかといえば地合いに左右される場合が多く、同社の業績は順調な推移が続いているにもかかわらず、株価は1500円を挟んでもみ合う動きが続いています。21年3月には前期(21年3月期)業績の上方修正と併せて同社のサービスを利用できる株主優待の新設を発表、期末配当も増額と大盤振る舞いの状態です。

●図3 ウェルビー <6556>の日足チャート

【タイトル】

同社の時価総額は400億円程度あり、現時点では、流通時価総額100億円をクリアしていると考えてよいでしょう。ただ、今後株価が下落するような事態に陥れば、状況次第では流通時価総額が100億円に近づいてくる可能性も出てきます。株価上昇に向けて取れる手段は取っていますので、好業績を維持し続けて、できるだけ株価が下落しない=下落すれば買いが入るような状況を普段から作り上げておくことが重要になりそうです。一般的な話ではありますが、順調な業績推移を維持できれば株価はゆっくりと上昇していく可能性が高いからです。

私も大化け期待の中小型株が大好きですから、市場再編によってTOPIXから外される可能性がある銘柄の売り需要がどの程度株価に影響を与えるのか、気になるところです。しばらくは企業が株価対策としてどのようなアクションを起こしてくるのか、そして市場再編のスケジュールには十分に注目しておきたいですね。

<    >

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.