横山利香「令和時代の稼ぎたい人の超実践! 株式投資術」― (24)トレンドと転換のタイミングを知るために、一目均衡表を活用しよう!

特集
2022年7月19日 13時30分

横山利香(ファイナンシャルプランナー、テクニカルアナリスト)

◆一目均衡表は「将来の変化の可能性」を示唆する

一目均衡表とは、株価を表すローソク足の他に「転換線」(株探では青色)、「基準線」(緑色)、「遅行線」(黒色)、「先行スパン1」「先行スパン2」(ピンクと濃緑色)で構成されるチャートです。チャート上にある薄緑色で塗られた部分(「先行スパン1」と「先行スパン2」に挟まれた間の部分)は「抵抗帯(雲)」と言います(図2)。

図2 マザーズ指数 一目均衡表(日足)2021年10月~ 

【タイトル】

一見すると、他のテクニカルチャートに比べて線が多く複雑そうに見えますが、一目均衡表の使い方はシンプルなものです。

まず、「転換線」と「基準線」は時間軸の異なる移動平均線のようなものだと考えてください。「転換線」が「基準線」を下から上に突き抜けるタイミングを「買いサイン=ゴールデンクロス」とします。反対に、「転換線」が「基準線」を上から下に突き抜けるタイミングを「売りサイン=デッドクロス」とします。

チャートを確認すると、2021年12月1日に「転換線」と「基準線」がデッドクロスして(図2の緑色の丸印)、売りサインが表れています。その後の株価の動きをみると、右肩下がりで下落し始めていることが分かります。

でも、これだけでは「本当にこのまま下げが続くのかな?」と思う人ももちろんいることでしょう。次に、一目均衡表の特徴でもある、現在より未来の領域にも描画される「先行スパン1」と「先行スパン2」を使って分析を行ってみましょう。

この「先行スパン1」と「先行スパン2」の位置関係は、株価の動きによって常に変化しますので、この2線によって挟まれた「雲」の大きさは厚くなったり、薄くなったりします。さらに、株価の動き次第では、この「先行スパン1」と「先行スパン2」の上下の位置関係が入れ替わることがあります。この2本の線が交差(クロス)して上下が入れ替わるタイミングを「変化日」と呼び、株価のターニングポイントになりやすいとされています(図2の赤色の丸印)。このように将来の時間帯に起こり得る株価変化のタイミングを予め把握できることが、一目均衡表の大きな特徴となっています。

次ページ:ポイントさえつかめば、一目均衡表は使いやすくなる

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