クスリのアオキホールディングス:NEUTRAL継続【今村証券アナリストレポート】
●クスリのアオキホールディングス<3549>[東証S]
レーティング: NEUTRAL(2026/4/6)→ NEUTRAL
◆食品と調剤薬局を強化したドラッグストア
◆今期は増益率が高まる想定
◆M&A、生鮮食品・PB充実、調剤強化を進める

(注)2023年11月21日付で株式1株につき3株の割合で株式分割を実施しており、23/5期~24/5期のEPS・1株配は23/5期首に分割が行われたと仮定して算定。
◆食品と調剤薬局を強化したドラッグストア
ドラッグストアが主軸の上場企業の内、直近決算期の売上高は6位。北陸最大手で、29府県にドラッグストア1116店舗(内、調剤薬局併設700店舗)、スーパーマーケット29店舗、調剤専門薬局6店舗を持つ(2026年7月22日現在)。生鮮食品を含む食品を取り揃えて集客力を高め、併設した調剤薬局で来店客から信頼を得ることを狙った店舗を展開する。前期(2026年5月期)における食品の売上構成比53.2%は同業上場企業のなかで3番目に高く、調剤薬局併設率62.5%は2番目に高い。
6月19日、東証上場市場区分をプライムからスタンダードへ変更した。プライム市場の上場基準の内、流通株式比率の基準達成が困難になったことなどが背景にある。
◆今期は増益率が高まる想定
前期の営業利益は前の期比ほぼ横ばいの270億円、売上高営業利益率は4.8%(前の期比▲0.5ポイント)に低下した(資料1、出所:決算短信・決算説明会資料)。対して今期(2027年5月期)会社予想の営業利益は320億円と増益率が18%に高まり、売上高営業利益率は5.0%に改善すると見込んでいる。

前期と今期の違いは、M&Aによる影響だ。地場スーパーマーケットを買収し、ドラッグストアに業態転換する取り組みを推進中であり、直近2年間でスーパーマーケット9社109店舗を買収した。前期は買収した店舗の多くが収益性の低いスーパーマーケットとして運営中または業態転換に伴う一時閉店中だったため、利益を圧迫した。今期は業態転換が進み、利益圧迫幅が縮小する。
既存店売上高は、前期が前の期比3.1%増、今期会社予想が前期比4.1%増だ(資料2、出所:月次営業速報)。前期は①生鮮食品の導入・拡充効果、②EDLP(エブリデー・ロー・プライス。毎日一定の低価格で販売する手法)施策の推進、③猛暑・残暑に伴う夏物商品の好調―などが寄与した。ただ下期に伸びが鈍り、生鮮食品の安売り抑制が客足鈍化の一因になった。そこで安売りを再開しており、この効果が今期に表れると想定している。尚、今期初月度(6月度)の既存店売上高は、①気温が低く夏物商品の立ち上がりが遅れた、②ポイント販促日が少ない―といった理由から、前年同月比2.5%減にとどまり、会社予想を下回った。

◆M&A、生鮮食品・PB充実、調剤強化を進める
中期経営計画の最終年度(2030年5月期)における営業利益の目標は440億円(売上高営業利益率5.5%)だ。M&Aを引き続き推し進める一方で、前期と今期は収益性の低い店舗の閉店も増やしている(資料3、出所:決算説明会資料)。生鮮食品は取り扱いを充実させるだけでなく、発注量の適正化による値引き・廃棄の削減に努め、プライベートブランド(PB)商品は業務資本提携を終了したイオン <8267> [東証P]のPB商品の取り扱いを中止し、自社開発を急ぐ(資料4、出所:決算説明会資料)。調剤事業も強化していく方針だが、調剤薬局の開局数が低下傾向にあり、薬剤師の確保が課題になっている。


◆投資判断は「NEUTRAL」継続
今村証券による今期業績予想は、会社予想(売上高6400億円、営業利益320億円、EPS200.08円、配当金64円)通りとするが、生鮮食品の販売回復が遅れ、売上高が下振れる懸念がある。それでも生鮮食品は利益率が低いことから、利益面は会社予想を達成できそうだ。来期については、店舗純増数が今期並み、既存店売上高が今期比鈍化との前提で、売上高6900億円(今期今村証券予想比+7.8%)、営業利益360億円(同+12.5%)、EPS226円、配当金は会社の基本方針「配当性向30%」に沿って70円を予想する。投資判断は「NEUTRAL」を継続する。
| 【レーティングの定義】 OUTPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超上回ると予想される。 NEUTRAL:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンの+10%と-10%の間に入ると予想される。 UNDERPERFORM:今後12カ月間のトータルリターンがTOPIXの予想リターンを10%超下回ると予想される。 トータルリターン:株価変動率+配当利回り 目標株価は12カ月間の投資を想定しており、将来発行されるレポートで修正されることもあります。 |
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今村証券より提供されたレポートを掲載しています。
株探ニュース