話題株ピックアップ【夕刊】(2):シャープ、東エレク、コマツ

注目
2018年1月9日 15時21分

■シャープ <6753>  4,005円  +80 円 (+2.0%)  本日終値

シャープ<6753>は4日続伸。きょう付の日本経済新聞で「2018年春にスマートフォン(スマホ)有機ELパネルの商業生産を開始し、夏にも自社のスマホに採用する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、すでにサンプル出荷を始めており、4~6月に本格稼働を始め、18年夏以降に発売する自社ブランドの高級機種の一部で採用を目指すという。国内企業では、ジャパンディスプレイ<6740>グループが19年にもスマホ向け有機ELの量産を始める予定で、記事通りならば商業生産は国内初となる予定だ。

■東京エレクトロン <8035>  22,250円  +375 円 (+1.7%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>など半導体関連セクターに買いが目立つ。株価は米株市場主導で昨年11月下旬から調整局面にあったが、年明け意向は売り物をこなし再浮上の動きをみせている。前日の米国株市場では、エヌビディアが3%超の上昇をみせたほか、ザイリンクス、アプライドマテリアルズなどの半導体関連株が上昇、フィラデルフィア半導体株指数は5日続伸と上昇基調を強め昨年11月につけた高値更新を意識する段階に入った。これを受けて、東京市場でも同関連株に物色の矛先が向いている。

■神戸物産 <3038>  4,555円  +75 円 (+1.7%)  本日終値

神戸物産<3038>が4日続伸。この日の朝方、第1四半期(17年11月~18年1月)連結決算で、特別利益6億3400万円を計上すると発表しており、業績上振れを期待した買いが入ったようだ。昨年1月27日に発生した連結子会社朝びき若鶏の火災事故に対して、保険金が確定し、今年1月31日に保険金を受け取ることから、特別利益を計上するという。なお、18年10月期業績への影響については現在精査中としている。

■クラリオン <6796>  431円  +7 円 (+1.7%)  本日終値

クラリオン<6796>が続伸。この日、日立オートモティブシステムズ(東京都千代田区)と共同で、自宅駐車場の周辺環境を記憶する自動駐車技術「Park by Memory(パーク・バイ・メモリー)」を開発したと発表しており、これを好感した買いが入った。「パーク・バイ・メモリー」は、車両の前後左右に装着したクラリオン独自のカメラシステム 「SurroundEye」による俯瞰映像と、ソナー信号による周囲構造物の検知情報、さらにGPSによる位置情報を統合することで、駐車周辺環境と駐車パターンを記憶。これにより、記憶した駐車場に近づくと、自動駐車可能であることをドライバーに通知し、車内もしくはスマートフォンアプリのボタンをドライバーが押す操作だけで自動駐車ができるようになるという。なお、同社では今後、自動車メーカーなどへの提案を通じ、同システムの早期実用化を目指すとしている。

■コマツ <6301>  4,346円  +70 円 (+1.6%)  本日終値

コマツ<6301>が反発し上場来高値を更新。米12月ISM製造業景況感指数や財新の中国12月製造業購買担当者景気指数は好調。競合の米キャタピラーの株価が8日上昇し最高値に買われるなか、コマツにも連想買いが流入。世界的な景気拡大基調が続くなか、米国のインフラ投資への期待感もありコマツを再評価する動きが強まっている様子だ。

■アダストリア <2685>  2,257円  +36 円 (+1.6%)  本日終値

アダストリア<2685>が5日ぶりに反発。前週末5日の取引終了後に発表した12月度の国内月次売上高で、既存店売上高は前年同月比0.1%減と2カ月ぶりに前年実績を下回ったが、下げ率が小幅だったことや、株価は第3四半期決算発表以降下落していたことから、アク抜け感が強まっているようだ。前月に続いてチェスターコートやダウンコートなどのアウター類が売り上げの中心となったほか、マフラー類やショートブーツなども人気だったが、休日が1日少なかったことなどが響いた。なお、全店売上高は同2.9%増だった。

■古河機械金属 <5715>  2,528円  +37 円 (+1.5%)  本日終値

古河機械金属<5715>が4日続伸と上値追い加速、5日移動平均線を足場に急速に上放れ、2015年11月以来約2年2カ月ぶりの高値圏に浮上した。世界的な電気自動車(EV)シフトで基幹部品である車載用2次電池の需要拡大が続いているが、現行のリチウムイオン電池の次世代を担う製品として、電解液が固体化された全固体電池が注目されている。そのなか、同社は「リチウムイオン電池用固体電解質材料、リチウムイオン電池用固体電解質、リチウムイオン電池およびリチウムイオン電池用固体電解質材料の製造方法」(特許第6139078号)のほか複数の特許を獲得しており、関連株として改めて注目されている。

■武田薬品工業 <4502>  6,647円  +79 円 (+1.2%)  本日終値

武田薬品工業 <4502> が3日続伸し、連日で昨年来高値を更新した。5日、米ナスダックなどに上場するバイオ医薬品企業のベルギー・タイジェニックス社を、株式公開買い付けで4月上旬までに買収すると発表しており、これを好感する買いが先行している。同社は16年7月にタイジェニックスと、クローン病に伴う最も重い症状のひとつである肛囲複雑瘻孔の有望な新薬候補「Cx601」について、米国外の独占的開発・販売権に関する契約を結んでいる。今回の買収を通じ、消化器系疾患領域における開発後期パイプラインや米国のスペシャリティケア市場におけるプレゼンスの強化を目指す。なお、買収金額は約700億円となる見込み。

■ファーストリテイリング <9983>  47,390円  +550 円 (+1.2%)  本日終値

ファーストリテイリング<9983>が3日続伸で連日の昨年来高値更新となった。前週末5日の取引終了後に発表した12月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比18.1%増と2ケタ増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。12月は、月を通して気温が低く推移したことで、「ヒートテック」や「ウルトラライトダウン」「シームレスダウン」など冬物商品の販売が全般的に好調だった。また、下旬に毎年恒例の大型セール「歳末祭」を実施したことも寄与した。なお、客数は同13.5%増、客単価は同4.0%増だった。

■ベルク <9974>  6,620円  +50 円 (+0.8%)  本日終値

埼玉地盤に食品スーパーを展開するベルク<9974>が反発。同社は5日取引終了後に、18年2月期第3四半期累計(17年3~11月)の連結決算を発表。経常利益は72億4700万円(前年同期比3.6%増)となり、通期計画96億2000万円に対する進捗率は75.3%となった。営業収益は1554億1500万円(同8.6%増)で着地。ポイントカード販促やチラシ価格の強化などで顧客の来店動機を高めることに注力したほか、生活催事にあわせた売り場づくりや品切れの削減などで固定客化を図る取り組みを実施したことなどが功を奏した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

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