話題株ピックアップ【夕刊】(1):日エスコン、ネクソン、バンナムHD
■日本エスコン <8892> 780円 +100 円 (+14.7%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率3位
8日、日本エスコン <8892> が決算を発表。17年12月期の連結経常利益は前の期比67.5%増の59.8億円に伸びて着地。続く18年12月期も前期比45.3%増の87億円に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期も分譲マンションの販売を主力とする不動産販売事業の収益拡大を見込む。併せて、今期の年間配当は前期比2円増の20円に増配する方針としたことも支援材料となった。さらに前日終値ベースの予想PERが8.5倍→7.7倍に低下する一方、配当利回りは2.94%に上昇し、割安感が強まったことも買い気を誘った。
■河合楽器製作所 <7952> 3,555円 +430 円 (+13.8%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
河合楽器製作所<7952>は大幅続伸。同社は8日取引終了後、18年3月期第3四半期累計(17年4月~12月)の連結決算を発表した。売上高は517億6900万円(前年同期比6.7%増)、営業利益は21億2700万円(同12.7%増)、最終利益は16億5500万円(同16.8%増)だった。最終利益は、通期予想の16億5000万円(同1.1%増)を超過達成している。ピアノ販売が中国で伸長しているのをはじめ、北米などでも堅調に推移したほか、デジタルピアノも欧州や北米を中心に伸長した。素材加工事業は半導体関連部品や自動車関連部品の受注が増加した。通期業績予想は従来見通しを据え置いた。通期業績は売上高690億円(前期比3.7%増)、営業利益27億円(同16.4%増)、最終利益16億5000万円(同1.1%増)を見込んでいる。
■淺沼組 <1852> 417円 +50 円 (+13.6%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
淺沼組 <1852> が急反発。8日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の65.2億円→73.3億円に12.4%上方修正し、増益率が2.1%増→14.8%増に拡大する見通しとなったことが買い材料視された。手持ち工事の順調な進捗に加え、工事採算が改善することが上振れの要因となる。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の11円→15円(前期は10円)に大幅増額修正した。前日終値ベースの期末配当利回りが4.1%に上昇したことも評価材料となった。
■ネクソン <3659> 3,810円 +440 円 (+13.1%) 本日終値 東証1部 上昇率7位
ネクソン <3659> が急反騰し、上場来高値を更新した。8日、3月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。17年12月期の連結税引き前利益は前の期比48.5%増の699億円に拡大、2期ぶりに過去最高益を更新した。
■イハラサイエンス <5999> 2,485円 +231 円 (+10.3%) 本日終値
8日、イハラサイエンス <5999> [JQ]が18年3月期の連結経常利益を従来予想の26億円→33億円に26.9%上方修正。増益率が3.6%増→31.5%増に拡大し、11期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。半導体・液晶製造装置向けを中心に継ぎ手やクリーンバルブの受注が伸び、売上が計画を14.3%も上回ることが利益を押し上げる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の32円→45円(前期は35円)に大幅増額修正したことも支援材料となった。前日終値ベースの予想PERが12.8倍→9.6倍に低下する一方、期末配当利回りは2.0%に上昇し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。
■クックパッド <2193> 663円 +60 円 (+10.0%) 本日終値
クックパッド<2193>が大幅反発。8日の取引終了後に発表した17年12月期決算が、売上高134億800万円(前の期比20.4%減)、営業利益53億9100万円(同7.5%増)、純利益34億9100万円(同3.7倍)と大幅増益となったことが好感された。みんなのウェディング<3685>を売却したことや広告事業の売り上げ減少で売上高は減収となったが、連結範囲の変更や子会社数の減少で販管費が減少したことが利益増につながった。また、みんなのウェディングなどの売却益があり、最終利益の増益幅は大きくなった。なお、18年12月期業績予想は非開示としている。また、料理動画事業を分社化し、新会社CookpadTVを4月に設立するとあわせて発表しており、これを好材料視する向きもあるようだ。同事業の意思決定スピードを加速させるのが狙いとしている。
■バンナムHD <7832> 3,620円 +310 円 (+9.4%) 本日終値
バンダイナムコホールディングス<7832>は急伸。この日正午ごろ、18年3月期の連結業績予想について、売上高を6200億円から6300億円(前期比1.6%増)へ、純利益を400億円から415億円(同6.0%減)へ上方修正したことが好感された。営業利益は570億円(同9.9%減)で据え置いた。ネットワークエンターテインメント事業で。「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」など国内外のネットワークコンテンツが好調に推移していることなどが要因という。また、従来12円を予定していた期末配当を83円に引き上げるとあわせて発表しており、これも好材料視されているようだ。なお、年間配当は95円となり、前期実績の82円に対しては13円の増配となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(17年4~12月)決算は、売上高4831億8000万円(前年同期比5.2%増)、営業利益534億6200万円(同11.1%減)、純利益408億7800万円(同12.1%減)だった。
■ジーテクト <5970> 2,191円 +183 円 (+9.1%) 本日終値
ジーテクト <5970> が急反発。8日、18年3月期の連結経常利益を従来予想の132億円→145億円に9.8%上方修正。従来の8.5%減益予想から一転して0.5%増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。中国や欧州で自動車ボディ部品などの販売が計画を上回るうえ、円安による収益押し上げ効果も上振れに貢献する。前日終値ベースの予想PERが10.0倍→8.9倍に低下したことで見直し買いも向かったようだ。なお、同時に発表した4-12月期の同利益は前年同期比0.7%増の110億円だった。
■カネカ <4118> 1,041円 +86 円 (+9.0%) 本日終値
カネカ <4118> が2月8日大引け後(16:00)に決算を発表。18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比17.1%増の243億円に伸びたが、通期計画の330億円に対する進捗率は73.7%となり、5年平均の74.9%とほぼ同水準だった。
■日本CMK <6958> 1,066円 +86 円 (+8.8%) 一時ストップ高 本日終値
日本CMK <6958> が全般相場急落に逆行して一時ストップ高に買われた。8日に発表した18年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益が前年同期比2.2倍の31.6億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。自動車電装化の進展などを背景に、車載用プリント配線基板の受注が国内や中国で拡大したことが寄与。原材料価格は上昇したものの、生産能力拡大と生産性向上で吸収した。通期計画の37億円に対する進捗率は85.5%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。
株探ニュース