円高リスク少ない内需株、10-12月期“好調継続"リスト〔第2弾〕 <成長株特集>

特集
2018年2月18日 19時30分

15日に配信した時価総額300億円以上2000億円未満の銘柄を対象とした「円高リスク少ない内需株、10-12月期“好調継続"リスト〔第1弾〕」に続き、時価総額が300億円未満の小型株を対象とする第2弾をお届けします。

外国為替市場で急速に円高が進んでいる。ドル・円相場は16日に1ドル=105円台と2016年11月以来、約1年3ヵ月ぶりの円高水準に上昇した。主要企業は想定為替レートを1ドル=110円に設定している企業が多く、輸出関連銘柄への業績悪化懸念が強まっている。そこで本特集では、円高リスクを受けにくい“内需関連株”にスポットライトを当ててみた。今回は3月決算企業を対象に、ほぼ出そろった10-12月期(第3四半期)決算で好業績が続いた企業を追った。

下表では、15日時点で時価総額100億円以上300億円未満の情報通信、サービス、建設、小売、不動産といった内需関連の中から、直近3ヵ月である10-12月期(第3四半期)に売上高と経常利益がともに連続で前年同期を上回った銘柄をピックアップ。さらに、10-12月期の経常利益が前年同期比で20%以上増益だった30社を選び出し、増益率の高い順に並べた。表には四半期ベースの「増収増益連続期数」、4-12月期経常利益の通期計画に対する進捗割合を表す「対通期進捗率」も併せて記した。

増益率トップのドリームインキュベータ <4310> は投資事業で昨年11月に新規上場したエル・ティー・エス <6560> [東証M]の株式売却益が発生し、10-12月期(第3四半期)の経常利益は前年同期の1800万円から12億円に急拡大して着地。4-12月期の経常利益は16億1400万円となり、2006年3月期に記録した最高益18億6600万円の更新が視界に入ってきた。2位のアイロムグループ <2372> はがんや難治性疾患の臨床試験支援業務の新規受託が好調だったうえ、利益率の高い臨床薬理試験の受託も増加し、7四半期連続の増収増益を達成した。好決算が評価され、株価は約3年2ヵ月ぶりの高値圏に急浮上している。

3位のヒューマンホールディングス <2415> [JQ]は日本語学校やロボット教室、保育園の利用者が増加した教育事業の収益が拡大した。人材関連事業では重点領域としている建設分野の派遣・紹介が好調だった。4位の日本コンピュータ・ダイナミクス <4783> [JQ]は成長柱のパーキングシステム事業で自治体向け駐輪場機器の大型案件を獲得したほか、システム開発事業の利益率が向上したことも大幅増益に貢献した。続く5位のビジネスブレイン太田昭和 <9658> はシステム開発における不採算案件の解消や稼働率改善、固定費を中心とした費用構造の見直しが寄与し、10-12月期の経常利益は前年同期比2.9倍に膨らんだ。

6位はネットに投稿された話題の小説やマンガを書籍化する出版事業を主力としているアルファポリス <9467> [東証M]。10-12月期は人気作「ゲート」を筆頭にマンガの販売が大きく伸びたうえ、電子書籍も好調だった。通期業績を大幅上方修正したことも好感され、株価は昨年来高値を更新中だ。また、7位のコスモスイニシア <8844> [JQ]は投資用不動産の引き渡し棟数が増加したことが業績高変化の要因となった。指標面では予想PER8.5倍と割安感が強く、株価の上値余地が期待される。藤田エンジニアリング <1770> [JQ]、四電工 <1939> 、世紀東急工業 <1898> 、ヤマト <1967> といった建設株も予想PER10倍前後と低位であり、業績好調な割安株としてマークしておきたい。

そのほか、4-12月期の対通期計画進捗率が85%を超えている、NDS <1956> 、Eストアー <4304> [JQ]、アイ・アールジャパンホールディングス <6035> [東証2]、コメ兵 <2780> [東証2]、ソフトクリエイトホールディングス <3371> などは業績上振れが期待できる銘柄として注目したい。

┌ 経常利益 ┐  ┌ 売上高 ┐  増収増益 対通期 予想

コード 銘柄名    増益率 10-12月 増収率 10-12月 連続期数 進捗率  PER

<4310> ドリームI   6567  1200  36.8  5420     2   -   -

<2372> アイロムG   1143   261   105  2267     7  74.5 20.7

<2415> ヒューマン    198   465   8.5  19848     2  64.2 15.0

<4783> 日ダイナミク   197   217   9.0  4075     3  82.3 20.7

<9658> ビジ太田昭    190   244   3.9  5662     4  64.8 14.1

<9467> アルファP    183   255  22.2  1145     3  70.8 35.6

<8844> コスモスイニ   143  1366  21.3  23230     2  41.4  8.5

<1770> 藤田エンジ    126   520  18.3  6669     4  66.9  7.9

<6185> ソネットMN   125   142  27.9  2209     5  74.5 44.6

<1956> NDS     98.5  1366  10.3  19516     3   107 14.0

<6088> シグマクシス  97.3   438  15.1  3082     2  83.0 44.5

<4662> フォーカス   96.3   426  11.8  4966     3  79.9 24.1

<4304> Eストアー   88.7   217   7.9  1364     2   112 20.2

<6035> IRジャパン  84.1   197  12.6   949     2  90.7 27.5

<3925> ダブスタ    83.3   143  34.0   501     5  84.2 79.0

<1939> 四電工     75.8   589  19.7  18925     3  49.8 10.2

<2780> コメ兵     70.4  1000  19.0  13153     3  93.2 20.2

<3371> ソフトクリエ  54.8   559  22.6  3922     3  88.1 19.3

<3741> セック     49.4   239  23.5  1361     3  76.7 37.8

<4350> メディシス   46.7  1062   5.1  23978     3  77.8 16.7

<1898> 世紀東急    42.3  2193  40.3  24584     2  56.2 10.1

<3179> シュッピン   36.7   488  23.0  8394     5  80.7 26.7

<9850> グルメ杵屋   33.3   240   5.2  11203     4  94.1 68.6

<9828> 元気寿司    32.1   358  11.3  9899     4  95.1 34.5

<1967> ヤマト     30.8  1067   3.2  11209     3  83.5  9.5

<1937> 西部電工    25.9   467   8.5  12307     4  96.1 17.0

<4644> イマジニア   25.4   316   6.9  1324     4  85.6 20.9

<2393> ケアサプライ  22.4   552   9.2  4153     2  78.1 16.1

<9600> アイネット   20.7   542   3.9  6252     2  67.9 18.1

<9799> 旭情報     20.5   300   4.7  2673     7  75.5 15.6

※売上高、経常利益の単位は百万円。増益率、増収率は前年同期に比べた増加率、単位は%。

※「-」は今期業績予想を非開示の企業。今期最終赤字の企業は除いた。

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