まぐろどん:株価下落局面で密かに仕込んでおきたい好業績銘柄【FISCOソーシャルレポーター】

市況
2018年2月21日 9時46分

以下は、フィスコソーシャルレポーターの個人投資家まぐろどん氏(ブログ「証券アナリストが考えたスマホでできるお手軽株式投資「トランプ式投資術」」を運営)が執筆したコメントです。フィスコでは、情報を積極的に発信する個人の方と連携し、より多様な情報を投資家の皆様に向けて発信することに努めております。

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※2018年2月11日17時に執筆

米国株式市場で史上最高の下げ幅を記録するなか、東京株式市場でも不安定な動きが継続している。日経平均株価の9日終値は21382.62円と、先週末に比べて1891.91円安(-8.1%)の下落となった。

米10年債利回りが一時2.88%とほぼ4年ぶりの水準に上昇したことが要因。米大型減税とインフラ投資計画などによる歳出増により、米国債発行増加への警戒感が高まった。加えて、量的緩和で買い続けた米国債の保有額を減らしているFRB(米連邦準備理事会)の金融政策により、債券市場での需給悪化への懸念も台頭した。そしてトリガーとなったのが、米1月雇用統計で賃金上昇率が8年半ぶりの大きさになったことだ。これまで停滞が続いていたインフレ率が上向き、FRBによる利上げが加速するとの思惑が広がった。

株価急落で日経平均株価の今期予想PER(株価収益率)は13.1倍まで低下。リーマンショック後の平常時のレンジ14~16倍程度を下回り割安感が出てきており、値幅的な調整は十分と考えられる。

ただし、目先、V字の鋭角的なリバウンドは難しいかもしれない。これまでの株価上昇の原動力であった「好景気」と「低金利」を背景とした「適温相場」だが、「低金利」が剥落することで、今後は「好景気」だけの片肺飛行が予想されるからだ。

下値リスクも残っている。S&P500の予想PERは16.9倍と、10年平均の14.5倍からみて米国株には依然として割高感がある。また、米国株の別名「恐怖指数」とも呼ばれるVIX(変動性)指数も29程度と依然としてボラティリティが高い状態にある。VIX指数が下がると利益が出るETF(上場投資信託)を購入していたヘッジファンドも多く、彼らの買い戻しの動向次第ではもう一段のVIX指数の上昇も考えられる。そうなると、再度プログラム取引による機械的な売りが出てくる可能性もある。

このように調整にはもう少し時間がかかるものの、春先に向けて企業業績への期待が高まれば、株価も緩やかに持ち直してくるだろう。とりわけ、昨年末の株価上昇のけん引役となった好業績銘柄である半導体関連や設備投資関連などは、中長期的な視点で仕込むにはいい機会だと考えられる。

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執筆者名:まぐろどん

ブログ名:証券アナリストが考えたスマ

《HT》

提供:フィスコ

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