明日の株式相場見通し=自律反発の買い優勢、“月初の株高記録”継続なるか
あす(3月1日)の東京株式市場は、“毎月第1営業日の日経平均株価は上昇する”というアノマリーへの期待感などもあり自律反発の展開が予想される。東証1部市場では2月まで20カ月連続で、その月の第1営業日の日経平均が前営業日に比べて上昇している。積み立て投資の投資信託買い付け資金の流入が“月初の株高”の支援材料となっているとの指摘がある。
市場関係者からは「きょうは、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言の内容が、今後の利上げについて積極的と受け止められ、米長期金利の上昇で米株式が大幅反落し、東京市場も売り優勢の展開となった。さらに、日銀が国債買い入れオペで“残存期間25年超”を100億円減額したことで、日本の金融政策も引き締めに向かうという受け止めから、円高・ドル安が進行した。さらに、中国2月の製造業PMIが市場予想を下回ったことによるアジア株市場の下落などから大引けに掛けて日経平均の下げが加速したようだ」との見方が出ていた。
28日の東京株式市場は、前日の米株安を受けて利益確定の売りが優勢となった。後場に入ると日経平均は下げ幅を広げ、引け際一段安で安値引けとなった。日経平均株価終値は、前日比321円62銭安の2万2068円24銭と4日ぶり大幅反落した。
日程面では、経団連加盟企業の新卒採用活動解禁、2月の消費動向調査、10~12月期の法人企業統計、2月の新車販売台数に注目。海外では、東南アジア諸国連合(ASEAN)経済相会合(2日まで)、米2月の新車販売、米1月の個人消費支出、ユーロ圏1月の失業率が焦点となる。(冨田康夫)
出所:みんなの株式(minkabu PRESS)