【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ 来る反発に備えよ! 下値抵抗力で選別

市況
2018年3月4日 9時30分

「来る反発に備えよ! 下値抵抗力で選別」

●米国発の材料で急落、“真の底値”確認へ

東京市場は現在、底値確認の下げの真っ最中だ。底値確認の下げとは、直近の下げが真の底であったかを試すための下げのことだ。

市場が急落して急反発した場合、多くの場合、真の底を試す下落が見られる。今回も同様にそれが繰り返されていることになり、具体的には2月14日につけた2万0950円が今年の一番底になるかどうかが、いまから試されるところだ。

この原稿を書いている時点では2万1088円まで下げており、あともう少しといった状況。2万0950円を週明けに割り込んでもおかしくはない。

その場合、今年の一番底は2月14日ではなく、週明けということになるが、そこからさらに大きく下げてしまう確率は低い。

その根拠としてまず挙げたいのは、パウエル新FRB議長の上下両院での証言が終わり、今後の金融政策がかなり明瞭になったことだ。

パウエル新議長は、(1)米国経済は順調に成長を続けている、(2)しかし過熱の可能性は低い、(3)金利はこれまでの方針通り、引き上げるつもりだ――こんなことを語った。どれもわかり切ったことながら、それを明確に口に出されると、気分がよろしくない。米国市場はこんな受け止め方をしたのが実際だ。

しかし、パウエル新議長の方針説明は終わったのだ。市場は雇用統計の発表でまた少し利上げを意識するだろうが、その後は特に強い反応を示さなくなると見てよい。

では、週末に日米市場、特に東京市場を大幅安させたトランプ大統領の鉄鋼・アルミに対する輸入制限はどうなるのか。週明けにその具体策を明らかにするというのだから、市場が目先警戒感を強めるのは避けられない。

●ここで狙うべき“内需関連”6銘柄

それは一応計算に入れておきたいが、先週の下げは鉄鋼・アルミに対する米国の輸入制限がもたらすマイナス影響を株価に織り込むためのそれであり、今後は反発の機をうかがう形になる。

そこで投資対象だが、連日の下落局面でも株価が動じることなく、堅調に推移していた銘柄に投資しておくのがよい。

具体的には、まずは美容関連のサイト「アットコスメ」を運営するアイスタイル <3660> だ。米国が鉄鋼・アルミの輸入制限をしようが、美容に関心を持つ女性たちの数が減ってしまうことは考えられない。だから、株は引き続き魅力的だ。

3月は一般的な学校だけなく、塾も入学前の募集に力が入る時期。そのため、利用が急増するのが塾紹介サイトだ。この分野で圧倒的に利用者が多いのが「塾ナビ」。それを運営するのがイトクロ <6049> [東証M]なので同社株を。

電車に乗り、近隣の乗客のスマホを見るともなく見ると、ゲームとマンガを見ている人が意外に多い。そこで、電子コミック配信サービス「まんが王国」を運営するビーグリー <3981> [東証M]だ。

あなたが医師だったら、マンガサイトよりも、医師専門サイト「MedPeer」をご覧になるだろう。全国の医師の3人に1人が参加しているというコミュニティサイトだ。それを運営しているメドピア <6095> [東証M]も先週末は下げたが、回復力は早いとみる。

そして週末、18年4月期の業績予想を下方修正したことで大きく売り込まれた伊藤園 <2593> を拾っておきたい。全国的な低温と大雪で需要が落ち込んだとのこと。来19年4月期は天候が好転する可能性があるとの観点から底値拾いを実行したい。

最後に毎度おなじみ、転職情報に強いエン・ジャパン <4849> [JQ]を。

2018年3月2日 記

株探ニュース

人気ニュースアクセスランキング 直近8時間

特集記事

株探からのお知らせ

過去のお知らせを見る
米国株へ
株探プレミアムとは
PC版を表示
【当サイトで提供する情報について】
当サイト「株探(かぶたん)」で提供する情報は投資勧誘または投資に関する助言をすることを目的としておりません。
投資の決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。
当サイトにおけるデータは、東京証券取引所、大阪取引所、名古屋証券取引所、JPX総研、ジャパンネクスト証券、China Investment Information Services、CME Group Inc. 等からの情報の提供を受けております。
日経平均株価の著作権は日本経済新聞社に帰属します。
株探に掲載される株価チャートは、その銘柄の過去の株価推移を確認する用途で掲載しているものであり、その銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
決算を扱う記事における「サプライズ決算」とは、決算情報として注目に値するかという観点から、発表された決算のサプライズ度(当該会社の本決算か各四半期であるか、業績予想の修正か配当予想の修正であるか、及びそこで発表された決算結果ならびに当該会社が過去に公表した業績予想・配当予想との比較及び過去の決算との比較を数値化し判定)が高い銘柄であり、また「サプライズ順」はサプライズ度に基づいた順番で決算情報を掲載しているものであり、記事に掲載されている各銘柄の将来の価値の動向を示唆あるいは保証するものではなく、また、売買を推奨するものではありません。
(C) MINKABU THE INFONOID, Inc.