【↓】日経平均 大引け| 急落・974円安で2万1000円台割れ、米中貿易摩擦激化や円高を警戒 (3月23日)

市況
2018年3月23日 17時33分

日経平均株価

始値  21188.80

高値  21188.80(09:00)

安値  20559.61(14:57)

大引け 20617.86(前日比 -974.13 、 -4.51% )

売買高  19億1438万株 (東証1部概算)

売買代金 3兆6039億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

1.日経平均は急反落で2万1000円台割れ、一時は1000円超の下落

2.米中貿易摩擦激化への懸念と急速な円高進行を嫌気して全面安商状に

3.全体の98%の銘柄が下落、日経225種で上昇したのはJTと関西電のみ

4.ファーストリテ、東エレクなど日経平均寄与度の高い値がさ株の下げが目立つ

5.個人は買い向かう動きが活発で全体売買代金は3兆6000億円に膨らむ

■東京市場概況

前日の米国市場では、NYダウは724ドル安と続急落。トランプ政権が中国製品に高い関税を課す制裁措置を表明したことで米中貿易摩擦激化が警戒され、売りが殺到した。

東京市場では朝方から売り優勢で、日経平均株価の下げの勢いは後場に入り強まり、一時1000円を超える下げとなった。

23日の東京市場は米国発リスクオフの流れが直撃した。前日の米国株市場では、トランプ米大統領が中国製品に新たな関税を課す制裁措置を正式発表したことを受け、米中貿易摩擦が激化するとの懸念が強まりNYダウが700ドルを超える下げをみせた。また、外国為替市場では1ドル=104円台に入る円高となり、輸出株中心に機関投資家のキャッシュポジションを高める売りが加速した。日経平均は約5ヵ月ぶりに2万1000円台を大きく割り込んだ。業種別には世界景気減速懸念から機械、精密、非鉄などの下げがきつい。また、東証1部全体の98%強の銘柄が値を下げる記録的な売り一色の地合いだった。終盤に追い証回避の売りも一部では観測されたもようだが、個人投資家は総じて買い向かう動きが活発で、売買代金も3兆6000億円と急増した。

個別では、ファーストリテイリング<9983>が6%を超える下げとなったほか、ファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>など値がさ株の下げが目立つ。コマツ<6301>、安川電機<6506>、信越化学工業<4063>なども大きく値を下げた。テクノプロ・ホールディングス<6028>、マーキュリアインベストメント<7190>が急落、大紀アルミニウム工業所<5702>、ダイセル<4202>なども大幅安。荏原<6361>、昭和電工<4004>なども商いを伴い下落した。

半面、JT<2914>が底堅さを発揮、関西電力<9503>も買い優勢で、日経225採用銘柄ではこの2銘柄だけが上昇した。このほか東亜建設工業<1885>が急伸、リニカル<2183>も逆行高した。シンシア<7782>、日本コークス工業<3315>などがしっかり。ドリームインキュベータ<4310>も高い。

日経平均採用で上昇したのは2銘柄のみで、プラス寄与の上位からJT <2914> 、関西電 <9503> 。押し上げ効果は約0.1円。

一方、マイナス寄与の上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、ソフトバンク <9984> 、ファナック <6954> 、信越化 <4063> 。押し下げ効果は約260円。

東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)陸運業、(3)食料品、(4)空運業、(5)水産・農林業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)機械、(2)精密機器、(3)非鉄金属、(4)ガラス土石製品、(5)鉱業。

■個別材料株

△東亜建 <1885>

今期経常を44%上方修正、配当も10円増額。

△ITメディア <2148> [東証M]

ソフトバンクグループ傘下企業と合弁会社を設立へ。

△フロンテオ <2158> [東証M]

ブラックロックが大株主に浮上。

△日本コークス <3315>

2.15%を上限に自社株買いを実施。

△デリカフHD <3392>

JA全農との業務提携を引き続き材料視。

△ドリームI <4310>

子会社アイペットがマザーズ上場へ。

△カイオム <4583> [東証M]

カナダ社と抗セマフォリン3A抗体の共同開発ライセンスなど締結。

△ホープ <6195> [東証M]

売電気事業者の登録完了で電力小売事業に本格参入へ。

△魚力 <7596>

株主還元姿勢評価で個人の買い継続

△シンシア <7782>

20日に発表した自己株式の取得を引き続き材料視。

▼アダストリア <2685>

前期最終を82%下方修正、配当も25円減額。

▼石井表記 <6336> [東証2]

今期経常は28%減益へ。

東証1部の値上がり率上位10傑は(1)東亜建 <1885> 、(2)リニカル <2183> 、(3)デリカフHD <3392> 、(4)鎌倉新書 <6184> 、(5)シンシア <7782> 、(6)日本コークス <3315> 、(7)魚力 <7596> 、(8)ドリームI <4310> 、(9)帝繊維 <3302> 、(10)バリューHR <6078>

値下がり率上位10傑は(1)テクノプロH <6028> 、(2)マーキュリア <7190> 、(3)フイルコン <5942> 、(4)津田駒 <6217> 、(5)大紀ア <5702> 、(6)ダイセル <4202> 、(7)カワタ <6292> 、(8)RSテクノ <3445> 、(9)アルコニクス <3036> 、(10)SMC <6273>

【大引け】

日経平均は前日比974.13円(4.51%)安の2万0617.86円。TOPIXは前日比62.45(3.62%)安の1664.94。出来高は概算で19億1438万株。東証1部の値上がり銘柄数は29、値下がり銘柄数は2042となった。日経ジャスダック平均は3934.92円(123.52円安)。

[2018年3月23日]

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