28日の香港市場概況:ハンセン2.5%安で反落、ハイテク株に売り

市況
2018年3月28日 18時05分

28日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比768.30ポイント(2.50%)安の30022.53ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が300.39ポイント(2.44%)安の12001.16ポイントとそろって3日ぶりに反落した。ハンセン指数は約3週ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は1426億4400万香港ドルにやや拡大した(27日売買代金は1352億8900万香港ドル)。

投資家心理が悪化する流れ。米メディアは「機密性が高い重要技術を持つ産業などに関し、トランプ米政権は中国からの投資を制限する意向」などと報じている。米中の貿易摩擦を巡り、水面下での交渉がスタートするなかにあって、水を差された格好だ。香港の各指数も引けにかけて下げ幅を広げている。

ハンセン指数の構成銘柄はほぼ全面安(50のうち48が下落)。なかでも、ITハイテク関連株の下げが目立つ。米アップル向けに部品供給する光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)と小型電子部品メーカーの瑞声科技HD(AACテクノロジーズ:2018/HK)がそれぞれ8.1%安と6.3%安。インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が4.6%下落した。米株市場で昨夜、大型ハイテク株が急落したことも逆風となっている。

海運や空運の運輸セクターも急落。中外運航運(368/HK)が9.1%安、太平洋航運集団(2343/HK)が3.3%安、中遠海運HD(1919/HK)が3.0%安、中国南方航空(1055/HK)が8.3%安、中国国際航空(753/HK)が7.0%安、中国東方航空(670/HK)が6.9%安で引けた。

中国自動車セクターも安い。比亜迪(BYD:1211/HK)が10.5%安、東風汽車集団(489/HK)が6.9%安、華晨中国汽車HD(1114/HK)が6.1%、吉利汽車HD(175/HK)が5.8%、北京汽車(1958/HK)が5.0%、広州汽車集団(2238/HK)が4.6%ずつ下落した。17年通期決算で2割減益となったBYDに関しては、今年1~3月期の業績悪化見通しを発表したことが嫌気されている。

半面、主要企業の決算発表が終盤に入るなか、好業績銘柄の一角は高い。利益2.3倍の中国龍工HD(3339/HK)が3.5%、通期が黒字転換に転換した中国蒙牛乳業(2319/HK)が3.1%、5割増益の世茂房地産HD(813/HK)が2.9%、45%増益の統一企業中国HD(220/HK)が2.6%ずつ上昇した。

一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前日比1.40%安の3122.29ポイントで取引を終えた。空運や海運、港湾など運輸関連株が安い。保険株や消費関連株、資源・素材株、運輸株、自動車株、不動産株、インフラ関連株なども売られた。

【亜州IR】

《FA》

提供:フィスコ

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